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呪いの鎧武者
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そう言って近付いて来ると、俺達と向かい合うようにしてソファに腰掛けた。丁度鳴り出した授業開始のチャイムに耳を傾け、鳴り終わるのを静かに待つ。
「――ご存知の事と思いますが、この学園を創立しましたのは私の曾祖父なのです」
鳴り終わると同時に話し出した彼女は、上目遣いで見据えるように俺達を見た。その視線をフイッと顔を背けてかわした松岡は、態度で彼女に先を促した。
「設計にも全て携わったと聞いています。この土地は我が高科家が代々受け継いできた土地で、曾祖父の代になって、本家の屋敷を取り壊しこの学園を創ったと聞いています。鎧武者の話も、元々は我が高科の屋敷に伝わっていたもので、今と同様夜になると屋敷内を徘徊するというモノだったようです。あの美術室にある鎧武者の絵、あれもきっと曾祖父が持ち込んだ物だと思いますわ。
――残念ですが、私が鎧武者について知っているのは、これくらいなのです。曾祖父なら全てを知っていたでしょうし、きっと全てを息子である祖父に話すつもりだったのでしょうが、生憎急な事故で他界したもので、祖父すら何も聞かされていないのです」
フゥと細く息を吐いた彼女は、「あっ」と短い声と共に顔を上げた。
「そういえば――これは鎧武者とは関係ないかもしれませんが、曾祖父が亡くなった時。灯りが、あの大時計の灯りが消えて大騒ぎになったと、聞いた事がありますわ」
「大時計の灯りが、消えた?」
同時に声をあげた俺と松岡は、顔を見合わせた。
「ええ。正確には事故で亡くなる直前。大時計の灯りが消えている事に気付いた曾祖父が、酷く動揺したと祖父が言っていました。なんでもその時、『封印が!』と叫んだとの事ですわ。急いで灯りを燈す手配がされたそうなんですが、灯りが燈される前に事故に遭ってしまったそうです。それ以来、灯りを絶やさないよう気を付けていると――」
「でも、消えていますよ」
彼女の言葉を遮るように言った松岡に、彼女は「えっ」と驚きの声をあげて腰を浮かせた。
「気付きませんでしたか? 少なくとも三日は前から消えています」
「そんな馬鹿な! まだ当分は持つ筈ですわ。それに私、毎日通ってますのに――。全然気付かなかったなんて……」
動揺する高科先輩に、松岡はニヤリと唇の端を引き上げた。
「そうでしょうね。今のあなたにはもっと、気にかかる事があるようですから」
「――ご存知の事と思いますが、この学園を創立しましたのは私の曾祖父なのです」
鳴り終わると同時に話し出した彼女は、上目遣いで見据えるように俺達を見た。その視線をフイッと顔を背けてかわした松岡は、態度で彼女に先を促した。
「設計にも全て携わったと聞いています。この土地は我が高科家が代々受け継いできた土地で、曾祖父の代になって、本家の屋敷を取り壊しこの学園を創ったと聞いています。鎧武者の話も、元々は我が高科の屋敷に伝わっていたもので、今と同様夜になると屋敷内を徘徊するというモノだったようです。あの美術室にある鎧武者の絵、あれもきっと曾祖父が持ち込んだ物だと思いますわ。
――残念ですが、私が鎧武者について知っているのは、これくらいなのです。曾祖父なら全てを知っていたでしょうし、きっと全てを息子である祖父に話すつもりだったのでしょうが、生憎急な事故で他界したもので、祖父すら何も聞かされていないのです」
フゥと細く息を吐いた彼女は、「あっ」と短い声と共に顔を上げた。
「そういえば――これは鎧武者とは関係ないかもしれませんが、曾祖父が亡くなった時。灯りが、あの大時計の灯りが消えて大騒ぎになったと、聞いた事がありますわ」
「大時計の灯りが、消えた?」
同時に声をあげた俺と松岡は、顔を見合わせた。
「ええ。正確には事故で亡くなる直前。大時計の灯りが消えている事に気付いた曾祖父が、酷く動揺したと祖父が言っていました。なんでもその時、『封印が!』と叫んだとの事ですわ。急いで灯りを燈す手配がされたそうなんですが、灯りが燈される前に事故に遭ってしまったそうです。それ以来、灯りを絶やさないよう気を付けていると――」
「でも、消えていますよ」
彼女の言葉を遮るように言った松岡に、彼女は「えっ」と驚きの声をあげて腰を浮かせた。
「気付きませんでしたか? 少なくとも三日は前から消えています」
「そんな馬鹿な! まだ当分は持つ筈ですわ。それに私、毎日通ってますのに――。全然気付かなかったなんて……」
動揺する高科先輩に、松岡はニヤリと唇の端を引き上げた。
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