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碧の癒し
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「そうですね。それだけが僕の能力。でも僕が取り込めたのは姉だけで、今僕が持っている『霊を中に宿して成仏させる』というのは、一緒に取り込んだ姉の能力です」
「へ? どー違うの?」
「ほら、子供を身篭る事が出来るのは女性だけですよね。本来男にはない、女性にのみ備わった能力です。それと同様、僕には魂の片割れである姉を取り込む能力だけはあったけれど、その他のものを取り込むような能力はなかった訳です。実を言うと、姉が亡くなるまでは霊を視る事すら、僕には出来なかったですよ」
「へぇ。じゃあ、男でそんな事が出来るのはあんただけってワケ?」
「いえ、そうとは限らないです」
クスリと笑った冬樹が、隆哉へと視線を流す。
「例えば。どこかに心の半分を置いてきた、なんて人にも出来るんですよね。これが」
「え? つー事は相沢ぁ、お前にも出来るって事かよ?」
スゲーッ、と目を輝かす彬に、隆哉はフイッと顔を背けた。
「へ? どー違うの?」
「ほら、子供を身篭る事が出来るのは女性だけですよね。本来男にはない、女性にのみ備わった能力です。それと同様、僕には魂の片割れである姉を取り込む能力だけはあったけれど、その他のものを取り込むような能力はなかった訳です。実を言うと、姉が亡くなるまでは霊を視る事すら、僕には出来なかったですよ」
「へぇ。じゃあ、男でそんな事が出来るのはあんただけってワケ?」
「いえ、そうとは限らないです」
クスリと笑った冬樹が、隆哉へと視線を流す。
「例えば。どこかに心の半分を置いてきた、なんて人にも出来るんですよね。これが」
「え? つー事は相沢ぁ、お前にも出来るって事かよ?」
スゲーッ、と目を輝かす彬に、隆哉はフイッと顔を背けた。
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