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第1章
初接続〜お菊の場合〜
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「接続!」
ジェットコースターが急降下する寸前のような浮遊感を感じると、お菊は真っ暗な空間にひとりで漂っていた。
「竜宮パラレルゲートにようこそ」
突然、明るい女性の声が響く。
「私は精霊AIのセーレー。これよりあなたをナビゲートします」
お菊の目の前に、ソフトボール程度の大きさの光る立方体が現れた。
「まずはお名前を登録してください。そのままアバターネームとなります」
「お菊」
「おキク……登録しました。次は職業を選択してください」
おキクの目の前にパッと文字が浮かび上がる。
剣士(片手剣)
付与スキル「ファントム」
敵視を集める幻影を設置
剣士(両手剣)
付与スキル「カタパルト」
対象を任意の方向に射出する力場を設置
神官(斧槍)
付与スキル「ヒール」
アバターの治癒力を高めるナノマシンを展開
銃士(短銃)
付与スキル「バーストバレット」
触れたものの力を利用した銃弾を作成
「アバターは職業に見合った成長を行いますので途中で変更出来ません」
おキクは悩んだ。変更出来ないのなら、ここでキチンと考えて選ばなければならない。どれをとっても必要そうな能力である。
片手剣は前線での敵の撹乱が主な役割になるのだろう。両手剣は一撃離脱を絵に描いたような能力をしている。神官のヒールも重要だ。唯一の遠距離攻撃が可能な銃士も外せない。
佐藤さんも人が悪い。ちゃんと前以って教えてくれてたら、亜衣と二人で考えてきたのに…おキクは心の中でひとり愚痴る。
「亜衣の性格なら、神官は選ばないかな?」
おキクはボソッと呟いた。だったら自分は神官を選ぶべきだろうか。そうすれば、恐らくバランスは良くなるはずだ。
そこでふと、おキクの思考が立ち止まる。
「違う。そうじゃない!」
おキクは自分を叱咤した。
そもそも考え方が間違ってる。私は自分で決めてここに来た。亜衣の付き添いではない。亜衣の後ろに一歩下がって援護がしたい訳ではない。亜衣の横に並んで立って一緒に戦いたいんだ!
その方が亜衣もきっと喜んでくれる。そして佐藤にも、そのことが分かっていたんだ。
おキクは最初見たときに一番「ビビビッ」と心惹かれた職業を指差す。
「両手剣!」
「支給武器を確認しますか?」
「します」
「了解しました」
両手剣
超音波切断の原理を利用した両手持ちの大剣。
全長150cm。持ち手部分が50cm。
超音波切断、聞いたことがある。おキクは脳の引出しをあれこれ開ける。ザックリ言うと、なんでも簡単によく切れる、てコトだったハズ。
「それで大丈夫です」
「了解しました。それでは登録を行います。『グレートソード』と音声入力により、瞬時に利き手に装着されます。重量がありますのでご注意ください」
「分かりました」
「次はアバターの設定を行います」
「はい」
「何か変更しますか?」
「佐藤さんがああ言うので、特に変更しなくてもいいです。でもあの…」
おキクは少し照れながら質問した。
「少し追加で付属品を付けることは出来ますか?」
「可能です」
「あの」
おキクは躊躇いながら、しかし意を決して言った。
「黒猫の耳とシッポを付けてください!」
「了解しました」
「服装はどうしますか?」
「服装?」
なんとなく…亜衣はそろそろ面倒臭くなってる気がする。
「制服のままでいいです」
「了解しました。これでよろしいでしょうか?」
目の前に、おキクの全身図が表示される。
「問題ないです」
「職業や外見を鑑みて、こちらで微調整を行ってもよろしいでしょうか?」
「お願いします」
おキクはペコッと頭を下げた。
「了解しました。最後に私の携帯端末の外見を変更しますか?初期設定は目前にある立方体です」
「そうですね…」
おキクはちょっとだけ思案顔になる。
「白猫の姿でお願いします。首に赤いリボンのチョーカーを着けてください」
「了解しました」
目前の立方体が変形していき、マンチカン風の白い仔猫の姿に変わる。そしておキクの足元にちょこんと座ると、クリッとした目でおキクを見上げた。
おキクはキュン死寸前で、なんとか堪えた。
「これで設定は完了です。お気をつけて、いってらっしゃいませ」
ジェットコースターが急降下する寸前のような浮遊感を感じると、お菊は真っ暗な空間にひとりで漂っていた。
「竜宮パラレルゲートにようこそ」
突然、明るい女性の声が響く。
「私は精霊AIのセーレー。これよりあなたをナビゲートします」
お菊の目の前に、ソフトボール程度の大きさの光る立方体が現れた。
「まずはお名前を登録してください。そのままアバターネームとなります」
「お菊」
「おキク……登録しました。次は職業を選択してください」
おキクの目の前にパッと文字が浮かび上がる。
剣士(片手剣)
付与スキル「ファントム」
敵視を集める幻影を設置
剣士(両手剣)
付与スキル「カタパルト」
対象を任意の方向に射出する力場を設置
神官(斧槍)
付与スキル「ヒール」
アバターの治癒力を高めるナノマシンを展開
銃士(短銃)
付与スキル「バーストバレット」
触れたものの力を利用した銃弾を作成
「アバターは職業に見合った成長を行いますので途中で変更出来ません」
おキクは悩んだ。変更出来ないのなら、ここでキチンと考えて選ばなければならない。どれをとっても必要そうな能力である。
片手剣は前線での敵の撹乱が主な役割になるのだろう。両手剣は一撃離脱を絵に描いたような能力をしている。神官のヒールも重要だ。唯一の遠距離攻撃が可能な銃士も外せない。
佐藤さんも人が悪い。ちゃんと前以って教えてくれてたら、亜衣と二人で考えてきたのに…おキクは心の中でひとり愚痴る。
「亜衣の性格なら、神官は選ばないかな?」
おキクはボソッと呟いた。だったら自分は神官を選ぶべきだろうか。そうすれば、恐らくバランスは良くなるはずだ。
そこでふと、おキクの思考が立ち止まる。
「違う。そうじゃない!」
おキクは自分を叱咤した。
そもそも考え方が間違ってる。私は自分で決めてここに来た。亜衣の付き添いではない。亜衣の後ろに一歩下がって援護がしたい訳ではない。亜衣の横に並んで立って一緒に戦いたいんだ!
その方が亜衣もきっと喜んでくれる。そして佐藤にも、そのことが分かっていたんだ。
おキクは最初見たときに一番「ビビビッ」と心惹かれた職業を指差す。
「両手剣!」
「支給武器を確認しますか?」
「します」
「了解しました」
両手剣
超音波切断の原理を利用した両手持ちの大剣。
全長150cm。持ち手部分が50cm。
超音波切断、聞いたことがある。おキクは脳の引出しをあれこれ開ける。ザックリ言うと、なんでも簡単によく切れる、てコトだったハズ。
「それで大丈夫です」
「了解しました。それでは登録を行います。『グレートソード』と音声入力により、瞬時に利き手に装着されます。重量がありますのでご注意ください」
「分かりました」
「次はアバターの設定を行います」
「はい」
「何か変更しますか?」
「佐藤さんがああ言うので、特に変更しなくてもいいです。でもあの…」
おキクは少し照れながら質問した。
「少し追加で付属品を付けることは出来ますか?」
「可能です」
「あの」
おキクは躊躇いながら、しかし意を決して言った。
「黒猫の耳とシッポを付けてください!」
「了解しました」
「服装はどうしますか?」
「服装?」
なんとなく…亜衣はそろそろ面倒臭くなってる気がする。
「制服のままでいいです」
「了解しました。これでよろしいでしょうか?」
目の前に、おキクの全身図が表示される。
「問題ないです」
「職業や外見を鑑みて、こちらで微調整を行ってもよろしいでしょうか?」
「お願いします」
おキクはペコッと頭を下げた。
「了解しました。最後に私の携帯端末の外見を変更しますか?初期設定は目前にある立方体です」
「そうですね…」
おキクはちょっとだけ思案顔になる。
「白猫の姿でお願いします。首に赤いリボンのチョーカーを着けてください」
「了解しました」
目前の立方体が変形していき、マンチカン風の白い仔猫の姿に変わる。そしておキクの足元にちょこんと座ると、クリッとした目でおキクを見上げた。
おキクはキュン死寸前で、なんとか堪えた。
「これで設定は完了です。お気をつけて、いってらっしゃいませ」
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