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ゼロアタック3
「てんよう、おかえり」
雪弥は笑いかけて、天陽の首に腕を絡ませた。
(今の自分にできることは、天陽の気持ちを損なわないことだけだ)
雪弥は天陽の些細な変化にも気づくように天陽を見つめる。
「うん、ただいま!」
天陽は室内に入ると何かを察知したのか、顔色をわずかに変えた。
雪弥を見るなり腕にすっぽりと抱え込み、唇を重ね合わせてきた。雪弥はそのままベッドに追いやられ、押し倒される。
(な、なに?)
ファイルに集中していた雪弥は、頭の回路が切り替わらずに戸惑ったが、精一杯に天陽を受け入れる。
天陽はいつもの優しい顔をしておらず、どことなく余裕がない。雪弥の肌の匂いを嗅ぎながら、雪弥からシャツをはぐように脱がしにかかる。ボタンを外していく。
余裕のない天陽は珍しかった。
「俺のいない間、何してた?」
まるで詰問されているようだった。雪弥は天陽に媚びへつらって笑いかける。
「本読んでた」
「誰かに会った?」
「秀人が来た」
「これ、あいつの匂いか。それで? 部屋に入れた?」
(天陽、秀人の匂いに怒ってる?)
「天陽がいるときにしてって追い返した」
しばらく確認するように匂いを嗅いだのち、天陽はいつもの調子に戻り、伸びやかな顔で微笑んできた。
起き上がってベッドに腰かけ、「おいで」と自分の膝を示した。
雪弥は従順に天陽の膝にまたがり、その首に両手を巻き付けた。そして媚びるように頬や髮にキスを落とす。
天陽はそれを満足げに眺めて、雪弥の首に顔をうずめた。息を吸い込む。
「発情はもうそろそろかな」
「匂う?」
「ちょっと強くなってる。待ち遠しい、待ち遠しいよ、雪弥ァ」
雪弥はその声に、ぞわっと背中に冷たいものが走った。
天陽が雪弥の首に顔をうずめて執拗に匂いを嗅いでいる。
「て、んよう?」
「ん?」
天陽は顔を上げると目を細めて雪弥に心配げな声をかけた。
目の前には、いつもの伸びやかな天陽しかいない。
(俺の天陽。俺のα)
その想いに天陽に吸い込まれるように唇を重ねた。天陽も応じて熱い舌を差し込んでくる。
(俺のα、俺の……)
「んっ……ふ、あ……」
雪弥は腹と腹をすり合わせるようにぴったりと天陽に身をくっつけた。
番になると決めた後の肌の重なりにはもう遠慮がない。
唇を外すと、天陽は、雪弥の胸に顔をうずめた。
胸へのキスだけで頭がくらくらする。
そこはすでに天陽に開発され尽くしている。
「あっ……」
雪弥はそこをなぶられることにも抵抗がなくなっていた。
胸へのキスの途中で、ノックが鳴った。
慌てて天陽を押し返すと、天陽が「どうせ秀人だよ、ほっとこ?」と目を細めた。天陽は今度はキスの矛先を唇に変える。
再びキスに没頭しているとドアが開いて闖入者が声を張った。
「お、いたかよ」
「ちっ」
天陽が闖入者を見て、あからさまな舌打ちした。鍵を締めるのを忘れた自分に対してか、勝手にドアを開ける不届き者に対してなのか。
室内に無遠慮に入り込む足音に、雪弥は慌てて天陽から離れようとするも、天陽は「大丈夫」と、微笑んで雪弥の腰を強く抱きしめた。
背後に誰がいるのか見ようにも見られない。天陽が後頭部をそっと抑え込んでいるため振り向くことができない。
「久しぶりだな。これ土産だ」
それはバリトンの美声だった―――。
雪弥は笑いかけて、天陽の首に腕を絡ませた。
(今の自分にできることは、天陽の気持ちを損なわないことだけだ)
雪弥は天陽の些細な変化にも気づくように天陽を見つめる。
「うん、ただいま!」
天陽は室内に入ると何かを察知したのか、顔色をわずかに変えた。
雪弥を見るなり腕にすっぽりと抱え込み、唇を重ね合わせてきた。雪弥はそのままベッドに追いやられ、押し倒される。
(な、なに?)
ファイルに集中していた雪弥は、頭の回路が切り替わらずに戸惑ったが、精一杯に天陽を受け入れる。
天陽はいつもの優しい顔をしておらず、どことなく余裕がない。雪弥の肌の匂いを嗅ぎながら、雪弥からシャツをはぐように脱がしにかかる。ボタンを外していく。
余裕のない天陽は珍しかった。
「俺のいない間、何してた?」
まるで詰問されているようだった。雪弥は天陽に媚びへつらって笑いかける。
「本読んでた」
「誰かに会った?」
「秀人が来た」
「これ、あいつの匂いか。それで? 部屋に入れた?」
(天陽、秀人の匂いに怒ってる?)
「天陽がいるときにしてって追い返した」
しばらく確認するように匂いを嗅いだのち、天陽はいつもの調子に戻り、伸びやかな顔で微笑んできた。
起き上がってベッドに腰かけ、「おいで」と自分の膝を示した。
雪弥は従順に天陽の膝にまたがり、その首に両手を巻き付けた。そして媚びるように頬や髮にキスを落とす。
天陽はそれを満足げに眺めて、雪弥の首に顔をうずめた。息を吸い込む。
「発情はもうそろそろかな」
「匂う?」
「ちょっと強くなってる。待ち遠しい、待ち遠しいよ、雪弥ァ」
雪弥はその声に、ぞわっと背中に冷たいものが走った。
天陽が雪弥の首に顔をうずめて執拗に匂いを嗅いでいる。
「て、んよう?」
「ん?」
天陽は顔を上げると目を細めて雪弥に心配げな声をかけた。
目の前には、いつもの伸びやかな天陽しかいない。
(俺の天陽。俺のα)
その想いに天陽に吸い込まれるように唇を重ねた。天陽も応じて熱い舌を差し込んでくる。
(俺のα、俺の……)
「んっ……ふ、あ……」
雪弥は腹と腹をすり合わせるようにぴったりと天陽に身をくっつけた。
番になると決めた後の肌の重なりにはもう遠慮がない。
唇を外すと、天陽は、雪弥の胸に顔をうずめた。
胸へのキスだけで頭がくらくらする。
そこはすでに天陽に開発され尽くしている。
「あっ……」
雪弥はそこをなぶられることにも抵抗がなくなっていた。
胸へのキスの途中で、ノックが鳴った。
慌てて天陽を押し返すと、天陽が「どうせ秀人だよ、ほっとこ?」と目を細めた。天陽は今度はキスの矛先を唇に変える。
再びキスに没頭しているとドアが開いて闖入者が声を張った。
「お、いたかよ」
「ちっ」
天陽が闖入者を見て、あからさまな舌打ちした。鍵を締めるのを忘れた自分に対してか、勝手にドアを開ける不届き者に対してなのか。
室内に無遠慮に入り込む足音に、雪弥は慌てて天陽から離れようとするも、天陽は「大丈夫」と、微笑んで雪弥の腰を強く抱きしめた。
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