半熟卵とメリーゴーランド

ゲル純水

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骨の打つ恋歌

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誰にでもその笑顔と、
誰にでもその距離感。
うけいれるかどうかだけ。

それだけの女である。
親しげなるそのひとは。
僕の幼馴染は。
腐れ縁のまま同じ職場にいるのだけど。

そして、ある男。
どうやら彼女が好きであり、
自分のなかでは結婚していて、
僕を排除しようとする。
性別が逆なら「嫁気取りの彼女面」
「旦那気取りの彼氏面」というより、それにちかいんだよなぁ。
気持ち悪い。

そしてグイグイ顔を近づける。
彼女はもともと誰にでも距離が近いが、
そいつはあからさまに差をつけてるから。
小学生女子のアピールみたいに。

あげく。
彼女と打ち合わせのある僕に、嘘の予定を連絡してくる。
そこまでやるかと。
心からあきれた。

あんまりなので、本当に付き合ってるか疑う。
彼女に聞くことで意識させるのも面倒だから観察する。
観察するが、彼女はやっぱり誰にでも。
なんなら今日も僕が勘違いしそうな優しい微笑みで話しかける。
ほら。
みーんな勘違いしそうなんだ。
誰にでも優しく、
誰にでも恋人のような温度で、
誰とでも近い。
だからみんな好きなんだろうけど、
攻撃されるのはつらいなぁ。
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