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始まり

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私はあの家から出てどのように外に出るかを考えていた

「どうやったら、敷地から出られるかな…いくら別荘とは言っても門の方に護衛騎士居たりするよね…そもそもここから歩きて門まで行く方法も裏道も知らないよ…どうしよう…お肉出さないとなのに…」

『マスター、探査のスキルやマップスキルを持っていないため外に出ることは不可能だと思われます。その為、本日のお肉はお諦めになるか、「ダメ!」』

母が起こるかもしれないのに、そんな事は出来ないと思わずシスの助言を止めてしまう

「ダメだよ、そんなの、やめたらどうなるか…」

『マスター、最後まで話を聞いてください。お諦めになるか、狩れば良いのです。今のマスターは戦闘技能が発達しておらず、覚悟も勇気も実力も技術もないですが、サポートはワタシがしっかり務めさせていただきます』

シスの言葉により、少しの落ち着きを取り戻す

「ありがとう、シス」

『いえ。』

簡潔なその言葉に少し微笑みを漏らしてしまう。

「覚悟…そうだよ…ね。…ねぇ、シス、私が今狩りをするって言うなら、何を勧める?」

『ワタシであれば、マスターに弓を使って頂き、ワタシにマスターの魔力制御権を一時的に譲渡して頂くことを推奨します』

「魔力操作権の譲渡?そんなことが出来るの?」

『はい。魔力操作は本人に与えられた権利ですので、その権利はは本人の近しい人間であれば当人同士の同意と契約により譲渡が認められます。』

「へぇ、便利な物もあるんだね」

『はい。ですが、譲渡中、魔力の使い方が本人の使い方が違い、魔力欠乏症や魔力酔いなどの症状の他に魔力が通るための管である魔力管や、器の損傷による魂に傷がついたり、肉体そのものが傷つき、最悪、死に至ります。』

「それは…リスクが大きいね…こんなの一般で凄く死亡事故多いんじゃないの?」

『はい。ですがこれは忘れ去られた技法。言わば秘術と言われるものですので、できるものはおろか、知っている者もとても少ないでしょう』

「そっか、そりゃそうだよね…じゃぁ、シスの作戦に乗ろうかな、シス、私は何をしたらいい?」

『では、使用権をワタシに移す前に属性魔法の習得を行いましょう』

「属性魔法?習得ってそんなを簡単にできるものなの?」

当たり前の質問である。確かに、りんかアルミナとして生き始めたのはここ数日のことであるが、この体にははっきりと子供でも知っている常識として刻まれているのである。

属性魔法とはまず、火、水、風、土、の4つがあり、その後に、炎、氷、雷、岩、というそれぞれの上級魔法と言われるものがある。その他に希少属性として、時空、聖、闇、創造、各種族特性魔法というものがある。

『属性魔法自体、習得の難しいものではありません。そもそも、魔法とはなんの属性も着いていない魔力をイメージ媒体として属性が付与され、魔法のして顕現するのです。』

「そうなんだ、え、イメージが媒体ならなんで階級があるの?」

『それはイメージの難しさによるものと思われます。こちらの世界の人々は工程や原理ではなく発動した時の状態そのものをイメージするため、そのような弊害があるのだと思われます。ですが、工程ではなく発動状態を想像していたことで、どの属性の魔法にも属さない無属性というものが生まれたのだと思われます。』

「なるほどね、確かにそれだったら想像しだいだね」

でも、毎回のように想像しないといけないって大変だな、それじゃ焦った時すぐに発動できなさそうだ…

『魔法のスキルを入手しましたら、譲渡の手続きを始めましょう』

「うん、わかった。」


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どうも蒼唐あおからです
今、始まりの部分を書いているのですが、自分が本来書きたい、本編に全く突入する気配がないので、すごく焦っています( ˊᵕˋ ;)
本編までもう少しお待ちください<(_ _)>
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