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12話 入学式①
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大きな門の向こうにさらに大きな建物がいくつも並んでいるのが見えてくる。今日は俺の入学式で学校の前に来たところだ。この学校は貴族も平民も関係なく勉強できるところと話には聞いている。サリア姉は先生なので先に来ていて学校のほうですでにいろいろと仕事をしているらしく、俺の付き添いはじいちゃんだけがついてきていた。
「入学受付はこちらです~」
大きな声をだして門のところで案内をしている先生がいるのが人だかりの向こうに見えた。どうやらそこでまずは受付をするらしい。
受付に並んでいると思われる列に並び自分の順番が来るのを待つ。しばらく待つと俺の番が回ってきた。
「入学おめでとうございますー」
「ありがとう!」
元気よく返事をすると受付にいた先生が笑顔でかえしてくれた。
「まずはこちらをお渡ししますね~」
先生が渡してくれたのは封筒だ。中に一枚紙が入っていて白紙。はっきり言って意味がわからない。
「後で説明がありますのでそれは生徒さんが手に持っていてくださいね」
それだけ言うと入学式の会場への説明をされ、地図を渡された。その地図を見ながら会場に入ると椅子がたくさん並んでいて、付き添いの人と近くに座れれば好きな場所へ座るようにといわれ適当に開いてる場所に座った。
時間になると式が始まった。いろんな人の挨拶も終わり最後にクラス編成の話が始まる。そういえばクラス分けについて張り出しとかもなかったし今もバラバラに座っているのでちゃんと聞いておかないといけないね。
「生徒のみなさん受付で受け取った封筒を手に持っていますか?持っていない生徒は今すぐ手に持ってください。こちらの砂が下まで落ちるまで待ちますー」
そういうと生徒達が座っている場所より少しだけ高い位置で話をしていた人の横に、大きくて縦長、そして透明な入れ物の中に砂が入っているのが見えた。どうやらその砂が上から下に落ちるまで待つということらしい。
「はい、では次にいいですか~話が終わるまでまずはちゃんと聞いてくださいね。その封筒に魔力を込めるとクラス編成がされるのですが、まだだめですよ~編成されるとそのまま各教室へと飛ばされます。ですので、付き添いでこられた方は生徒に触れていてください~また,砂が下に落ちるまで待ちますー」
先ほどの砂の入った透明な入れ物の向きを変えると砂が落ちていった。
「いいですかー?生徒に触れてますね~ではかならず同時に行うのでまた砂が落ちるのを待って、落ちたのを確認できたら封筒に魔力を込めてもらいます~」
魔力の使い方を知らない場合はどうするのか気になるところだが、俺はおじいちゃんとサリアに教わっていたので気にはならなかった。
「質問いいですかー?」
「どうぞー」
「魔力を使ったことがない子はどうしたらいいんでしょうか?」
「今回使えずクラスへ飛べなかった人は問答無用で最下級クラスに自動編成ですーあと、あまりにも魔力込めるのに時間がかかっても同じくですー」
ということらしい。
「では砂が落ちきったら魔力をこめてくださいね~」
周りがざわつく中砂が下まで落ちきった。俺はすぐに魔力を込めたのだがそのとき誰も聞かなかったので、魔力の量はどのくらい込めればいいのかわからず、とりあえずほどほどに込めておくことにした。
すると足元に建物全体ある大きな魔方陣があわられた。どうやらこれがクラス編成するための魔方陣だったらしく、その魔方陣が光りだすと次々と人が消えていった。もちろん俺も自分のクラスへと飛ばされ、少しの間眩しくて目が開けられなかった。
眩しさがなくなり目が開けられるようになると、さっきまで大勢いた場所じゃなく別のもっと狭い部屋に移動しているのがわかる。どうやらここが俺のクラスということらしい。周りを見ると生徒は10数人ほどしかいないみたいだ。
どうしたらいいのか分からず周りは戸惑った視線が飛び交っていた。もちろん俺もわからないので困っている。少し遅れてその教室の一番前に1人大人の男性があわられた。視線はそこに集まっている。
「はい、みなさん入学おめでとうございます!このクラスの担当のユーマといいます」
どうやら先生だったようだ。今は適当に席につけということで目の前にある席にそれぞれ座っていった。付き添いの人達は裏へ集まるようにいわれ、じいちゃんも裏のほうへと離れていく。それが確認できると先生が説明を始めた。
「では簡単に説明しますね。明日から本格的に授業が始まります。今日はここでの説明が終わった後、寮へ入る生徒は先生が案内します。家からの通いの人は各自入り口の転送魔方陣から門の前へ帰ってもらうことになります。もちろん朝も門からこの教室へと飛んできてくださいね」
そこまで言うと先生は一度咳払いをしてから会話を続けた。
「次に授業のことについてですが、基本教養は全員受けてもらいますが、そのほかの教科は選択授業になります。何を選んでもらってもかまいませんが3教科はかならず選んでください。受ける教科がない時間帯は教室にいてもかまいませんし、図書室や各種訓練施設もありますのでそこで時間をつぶしてください。明日の最初の授業のときに選択教科を選んでもらいますので、後ほど配ります選択教科リストをよく見ておいてくださいね」
1日の授業数は5つらしく、9教科が半分ずつ2日で交互に行われるそうだ。これが3セット終わると2日休日となり、寮で過ごすも家で過ごすも学校に来てもすきにしていいようだ。バランスよく教科を選ばないと時間をつぶすのが大変なことになりそうである。
「では、付き添いの方はここまででお願いします。また後で門もしくは休日にお会いください」
付き添いの人達が集まっている足元に魔方陣が出ると一気に姿が消えてしまった。どうやら門に転送されたらしい。いきなり親たちが消えて生徒達が少しざわついている。
「はい、今度は学校のシステムについて説明するぞ。一定間隔で試験があるのだが、この試験でクラスが変動。成績が悪いとクラスランクがさがってしまうので要注意だ~」
親達がいなくなったら先生の口調が変わった。さすがにこの言葉には生徒達はさらにざわつき始めた。そして俺はランクが下がるといわれて初めて自分のクラスがどこなのかということに疑問を持った。
「入学受付はこちらです~」
大きな声をだして門のところで案内をしている先生がいるのが人だかりの向こうに見えた。どうやらそこでまずは受付をするらしい。
受付に並んでいると思われる列に並び自分の順番が来るのを待つ。しばらく待つと俺の番が回ってきた。
「入学おめでとうございますー」
「ありがとう!」
元気よく返事をすると受付にいた先生が笑顔でかえしてくれた。
「まずはこちらをお渡ししますね~」
先生が渡してくれたのは封筒だ。中に一枚紙が入っていて白紙。はっきり言って意味がわからない。
「後で説明がありますのでそれは生徒さんが手に持っていてくださいね」
それだけ言うと入学式の会場への説明をされ、地図を渡された。その地図を見ながら会場に入ると椅子がたくさん並んでいて、付き添いの人と近くに座れれば好きな場所へ座るようにといわれ適当に開いてる場所に座った。
時間になると式が始まった。いろんな人の挨拶も終わり最後にクラス編成の話が始まる。そういえばクラス分けについて張り出しとかもなかったし今もバラバラに座っているのでちゃんと聞いておかないといけないね。
「生徒のみなさん受付で受け取った封筒を手に持っていますか?持っていない生徒は今すぐ手に持ってください。こちらの砂が下まで落ちるまで待ちますー」
そういうと生徒達が座っている場所より少しだけ高い位置で話をしていた人の横に、大きくて縦長、そして透明な入れ物の中に砂が入っているのが見えた。どうやらその砂が上から下に落ちるまで待つということらしい。
「はい、では次にいいですか~話が終わるまでまずはちゃんと聞いてくださいね。その封筒に魔力を込めるとクラス編成がされるのですが、まだだめですよ~編成されるとそのまま各教室へと飛ばされます。ですので、付き添いでこられた方は生徒に触れていてください~また,砂が下に落ちるまで待ちますー」
先ほどの砂の入った透明な入れ物の向きを変えると砂が落ちていった。
「いいですかー?生徒に触れてますね~ではかならず同時に行うのでまた砂が落ちるのを待って、落ちたのを確認できたら封筒に魔力を込めてもらいます~」
魔力の使い方を知らない場合はどうするのか気になるところだが、俺はおじいちゃんとサリアに教わっていたので気にはならなかった。
「質問いいですかー?」
「どうぞー」
「魔力を使ったことがない子はどうしたらいいんでしょうか?」
「今回使えずクラスへ飛べなかった人は問答無用で最下級クラスに自動編成ですーあと、あまりにも魔力込めるのに時間がかかっても同じくですー」
ということらしい。
「では砂が落ちきったら魔力をこめてくださいね~」
周りがざわつく中砂が下まで落ちきった。俺はすぐに魔力を込めたのだがそのとき誰も聞かなかったので、魔力の量はどのくらい込めればいいのかわからず、とりあえずほどほどに込めておくことにした。
すると足元に建物全体ある大きな魔方陣があわられた。どうやらこれがクラス編成するための魔方陣だったらしく、その魔方陣が光りだすと次々と人が消えていった。もちろん俺も自分のクラスへと飛ばされ、少しの間眩しくて目が開けられなかった。
眩しさがなくなり目が開けられるようになると、さっきまで大勢いた場所じゃなく別のもっと狭い部屋に移動しているのがわかる。どうやらここが俺のクラスということらしい。周りを見ると生徒は10数人ほどしかいないみたいだ。
どうしたらいいのか分からず周りは戸惑った視線が飛び交っていた。もちろん俺もわからないので困っている。少し遅れてその教室の一番前に1人大人の男性があわられた。視線はそこに集まっている。
「はい、みなさん入学おめでとうございます!このクラスの担当のユーマといいます」
どうやら先生だったようだ。今は適当に席につけということで目の前にある席にそれぞれ座っていった。付き添いの人達は裏へ集まるようにいわれ、じいちゃんも裏のほうへと離れていく。それが確認できると先生が説明を始めた。
「では簡単に説明しますね。明日から本格的に授業が始まります。今日はここでの説明が終わった後、寮へ入る生徒は先生が案内します。家からの通いの人は各自入り口の転送魔方陣から門の前へ帰ってもらうことになります。もちろん朝も門からこの教室へと飛んできてくださいね」
そこまで言うと先生は一度咳払いをしてから会話を続けた。
「次に授業のことについてですが、基本教養は全員受けてもらいますが、そのほかの教科は選択授業になります。何を選んでもらってもかまいませんが3教科はかならず選んでください。受ける教科がない時間帯は教室にいてもかまいませんし、図書室や各種訓練施設もありますのでそこで時間をつぶしてください。明日の最初の授業のときに選択教科を選んでもらいますので、後ほど配ります選択教科リストをよく見ておいてくださいね」
1日の授業数は5つらしく、9教科が半分ずつ2日で交互に行われるそうだ。これが3セット終わると2日休日となり、寮で過ごすも家で過ごすも学校に来てもすきにしていいようだ。バランスよく教科を選ばないと時間をつぶすのが大変なことになりそうである。
「では、付き添いの方はここまででお願いします。また後で門もしくは休日にお会いください」
付き添いの人達が集まっている足元に魔方陣が出ると一気に姿が消えてしまった。どうやら門に転送されたらしい。いきなり親たちが消えて生徒達が少しざわついている。
「はい、今度は学校のシステムについて説明するぞ。一定間隔で試験があるのだが、この試験でクラスが変動。成績が悪いとクラスランクがさがってしまうので要注意だ~」
親達がいなくなったら先生の口調が変わった。さすがにこの言葉には生徒達はさらにざわつき始めた。そして俺はランクが下がるといわれて初めて自分のクラスがどこなのかということに疑問を持った。
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