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境界門

251. 情報で交換

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 箱庭で一晩過ごした次の日テントに戻り一度冒険者ギルド内へと様子を見に行った。相変わらず座り込んでいる人が多く外からはものすごい雨風の音が聞こえている。窓や扉がガタガタと揺れ今にも壊れそうな感じがする。話を聞けそうな感じじゃないので再びテントを経由して箱庭へと撤退。

 アズモアに来て3日目、外はまだ激しい雨が降っている。気のせいか周りがピリピリとし始めた。多分食料がないせいだろう。テントを繋いでいるガルシアさんたちの様子も少しおかしい気がする。

 そして4日目…

「おいリョータお前らなんかおかしいだろうっ」

 テントの外に出るときにガルシアさんに捕まる。

「おかしいって…?」
「俺たちはな、この町で食料とか足す予定だったから予備が少ししかなかったんだ! 腹が空いてじっとしていたいのに何度も何度も外へと出ていきやがるっ かと思えば長い時間でやがらない…」

 あー言われてみれば少しおかしな行動だったかもしれんな。

「みんな腹が空いて気が立ってんだ。悪いことはいわねぇ…そんな余裕そうな状態でうろつくとひどい目に合うぜ


 あれ? もしかして心配してくれてるのか?? 

「…ガルシアさん。俺食料もってますよ。食べますか?」
「リョータ…いやだがっ 外のやつらは食えないのに…」

 なるほどね。自分もおなかは空いているが他の人も同じだから自分だけ食べるのは…ってところか。

「ただではあげませんよ?」
「まあそりゃそうだ」
「まずはガルシアさんたちが食べて体力を戻してほしいんだ」
「まずはって…」
「その後外の人たちへもたくさんは出せないけど提供できると思うので、その手伝いを頼みたいんですが」

 俺の言葉にガルシアさんが目を見開いている。

「みんな食べれるのか?」
「多分大丈夫じゃないかな?」
「ははっ そりゃすげーや。ところで俺たちには手伝いをさせて置いて他のやつらからは何を代金に貰うんだ?」
「情報を。情報がない人は銅貨3枚か…あー食器ってギルドの酒場で借りれるかな?」
「それくらいなら大丈夫だろう」
「ならその食器洗いだね。洗って回さないと足りないだろうし」

 というわけでまずはガルシアさん達にご飯を食べてもらおうか。まあ色々やると面倒なのでコンソメスープだけだ。ただちょっと具を増やしておこうかね。これを完成させたものを複製してみんなに食べてもらう。複製だけど俺の魔力の消費が多いし情報だけで提供するんだから文句を言うやつは食べなくていいだろう。というかこっちはみんなを救わなきゃ―みたいないい人じゃないからな。もちろん死ねばいいとは思っていないが…面倒ごろになりそうなのはたしかだからな。

 ガルシアさん達に食べてもらっている間に俺は複製でスープを増やした。いくつあれば足りるかわからないけどどうせ数日のこの状態になるだろうから。多めに用意しておこうかね。えーとガルシアさんのパーティの人達…名前は前に聞いた気がするが忘れちゃったけど、喜んでやってくれるみたいだし助かるね。
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