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第3章 勇者修行開始?
22話 涙は気のせい
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「アストレア様お待ちしておりました。」
「うむ。頭をあげよ。」
フラカンはアストレアに対して以前僕達にしたのとは違う態度をしている。
「…ん、お前達は、前、サラキアとともにきたやつだな。アストレア様とどういった関係だ?」
「地上の王女様なんだから知り合ったっておかしくはないであろう…?」
テンタチィオネは怪訝な顔をした。
「まあ何でもいいじゃないか。それよりフラカン。石化を地上で掛けたのはお前か?」
「え、この人、なの?」
「石化……ああ、数年前に、地上に向かって作物たちがあふれてしまったとき、回収作業に使った……か?」
「そうか。この者の身内がその被害にあったそうでな。直せるか?」
アストレアはネネをフラカンに紹介する。
「直して、欲しい。おねーちゃん、目も見えない、のに。歩くことも、できないの。」
フラカンにネネが詰め寄る。今にも泣きそうな顔をして。辺りは少しの間静寂に包まれていた。みんなフラカンの返答を待っている。
「これは、アストレア様の命令、なのか?」
「そうだな。直せるなら直せ。」
「そういうことなら。」
……フラカンなんでアストレアにこんな態度なんだ?
さっきまで黙って話をきいていた直人だがフラカンの態度があまりにも極端なので気になっていた。思わず二人をじっと見つめすぎていたのだろう。フラカンがこちらを睨んでいる。
「ところで、お前。アストレア様のなんなのだ?さっきから視線がいたいのだが。」
フラカンは少し怒っているようだ。
「は?いや、そもそもお前こそアストレアとどんな関係なんだよ。」
「ふん。聞いて驚くといい。私はアストレア様ファンクラブ会員ナンバー1、ファンクラブの会長だ。」
ファンクラブ?なにいってるんだこいつ?
「どゆこと??」
ねねは首を傾げるだけだが直人とテンタチィオネ驚いていた。
「前話したであろう?最下層までスライムに流されたと。」
聞いたな。
「そのときそこのフラカンに助けられてな?それから何度かこの地下都市に足を運んでおったのだ。そしたらな、気がついたらファンクラブができておった。まあ仕方ないことだ。」
「アストレア様はわれ等の希望であります…本日のライブも大変楽しみにしております。」
「ん、ライブ?は?アストレアここでなにしてるんだ…?」
この地下都市でアストレアはアイドルをしているということらしい。つまりはこの都市の王様ということである。
「今日はここの城でライブがあるのでやってきたのだよ。」
「地上の王女様が地下都市のアイドルで王様ってどんな状態だよ…っ」
さすがのテンタチィオネも頭を抱えている。
「あの姫様。このことは王はしっているのですか?」
「知るわけが無いであろう?秘密だ。」
テンタチィオネは座り込んで頭を抱えてた。頭が痛い問題には違いない。
「つまり地下都市の王で地上の王女が同じ人物だから地下から攻めてくることはないということだったんだな?」
「まあそういうことだ。」
たしかにこれなら地下からせめてくることは無い。だが地上にいや、王にしれたら逆に戦争になったりする…のか?
現状を整理しているとネネが大きな声を上げた。
「せ、き、か、は?」
ネネにとってはどうでもいいことであった。痺れをきらしさけんでいた。
『ディメンションウォール』経由でイレーネをつれて来た。
「あの~ここはどこなんですか~?」
「イレーネの石化を解除してくれる人の家ですよ。」
「え?」
イレーネは辺りを見回した。ネネ、直人、テンタチィオネ、アストレア、フラカン。それぞれを確認している。
「えーと~この女性は王女様~?お顔は知ってました~会うのは初めてです~よろしくお願いします~」
「よろしく。」
「では~こちらの男性が~私の~石化をなおしてくれる方~?」
イレーネはフラカンの方を向いた。もちろんここでもいつもの悩殺スマイルだ。イレーネの長い髪がふわりと流れた。
「今日はよろしくお願いします。」
「……」
「ん?フラカンどうしたのだ?」
見るとフラカンの顔が赤くなっている。
「このように、美しい人を、見たの初めてで…」
どうみても悩殺されているが、じきにネネかチョップいれるだろうと目線を送ると、ネネが手はかまえているが手をださずに耐えていた。
「直してくれる、人、…叩いたら、だめ。」
いや、そもそも石化かけたのもヤツだろう。
「まあ、ひとまずイレーネを直したらどうだ?」
「あ、そうでしたね。」
フラカンが手を前にだしなにやら呪文を唱えているようだ。その様子を眺めているとイレーネの足の石化がだんだん薄くなっていった。
「…はい。これでもう…普通に戻ったと思います。違和感は、ありませんか?」
みんなの視線が集まる中、イレーネは足をマッサージするかのように撫でている。ゆっくりと立ち上がろうとしているのが見て取れる。
「手を。」
フラカンが手を差し出す。
イレーネは悩殺スマイルで応えた。そしてフラカンの手をとり立ち上がる。ゆっくりとその足が前に一歩進む。
「あ……動けます…っ」
「おねーちゃ…、うあああああぁーーーんっ」
部屋には姉妹の鳴き声が響いている。ネネはイレーネにしがみついて大きな声で泣いた。イレーネも涙を流しながらネネの頭を撫でた。
「うむ、よかった。」
「ああ、ほんとに。」
「無事直せて安心しました。」
「そうね…」
一人直人はそっけない反応をしていた。
なんか感動的な場面に見えるけど、そもそも石化かけたのもフラカンだろうが…なんでそのへんは誰も疑問に思わないんだ。もう少し怒ってもいいんじゃね??まあ、水をさす気はないけどね。
そんな直人の考えには誰も気がついていないようであった。
「うむ。頭をあげよ。」
フラカンはアストレアに対して以前僕達にしたのとは違う態度をしている。
「…ん、お前達は、前、サラキアとともにきたやつだな。アストレア様とどういった関係だ?」
「地上の王女様なんだから知り合ったっておかしくはないであろう…?」
テンタチィオネは怪訝な顔をした。
「まあ何でもいいじゃないか。それよりフラカン。石化を地上で掛けたのはお前か?」
「え、この人、なの?」
「石化……ああ、数年前に、地上に向かって作物たちがあふれてしまったとき、回収作業に使った……か?」
「そうか。この者の身内がその被害にあったそうでな。直せるか?」
アストレアはネネをフラカンに紹介する。
「直して、欲しい。おねーちゃん、目も見えない、のに。歩くことも、できないの。」
フラカンにネネが詰め寄る。今にも泣きそうな顔をして。辺りは少しの間静寂に包まれていた。みんなフラカンの返答を待っている。
「これは、アストレア様の命令、なのか?」
「そうだな。直せるなら直せ。」
「そういうことなら。」
……フラカンなんでアストレアにこんな態度なんだ?
さっきまで黙って話をきいていた直人だがフラカンの態度があまりにも極端なので気になっていた。思わず二人をじっと見つめすぎていたのだろう。フラカンがこちらを睨んでいる。
「ところで、お前。アストレア様のなんなのだ?さっきから視線がいたいのだが。」
フラカンは少し怒っているようだ。
「は?いや、そもそもお前こそアストレアとどんな関係なんだよ。」
「ふん。聞いて驚くといい。私はアストレア様ファンクラブ会員ナンバー1、ファンクラブの会長だ。」
ファンクラブ?なにいってるんだこいつ?
「どゆこと??」
ねねは首を傾げるだけだが直人とテンタチィオネ驚いていた。
「前話したであろう?最下層までスライムに流されたと。」
聞いたな。
「そのときそこのフラカンに助けられてな?それから何度かこの地下都市に足を運んでおったのだ。そしたらな、気がついたらファンクラブができておった。まあ仕方ないことだ。」
「アストレア様はわれ等の希望であります…本日のライブも大変楽しみにしております。」
「ん、ライブ?は?アストレアここでなにしてるんだ…?」
この地下都市でアストレアはアイドルをしているということらしい。つまりはこの都市の王様ということである。
「今日はここの城でライブがあるのでやってきたのだよ。」
「地上の王女様が地下都市のアイドルで王様ってどんな状態だよ…っ」
さすがのテンタチィオネも頭を抱えている。
「あの姫様。このことは王はしっているのですか?」
「知るわけが無いであろう?秘密だ。」
テンタチィオネは座り込んで頭を抱えてた。頭が痛い問題には違いない。
「つまり地下都市の王で地上の王女が同じ人物だから地下から攻めてくることはないということだったんだな?」
「まあそういうことだ。」
たしかにこれなら地下からせめてくることは無い。だが地上にいや、王にしれたら逆に戦争になったりする…のか?
現状を整理しているとネネが大きな声を上げた。
「せ、き、か、は?」
ネネにとってはどうでもいいことであった。痺れをきらしさけんでいた。
『ディメンションウォール』経由でイレーネをつれて来た。
「あの~ここはどこなんですか~?」
「イレーネの石化を解除してくれる人の家ですよ。」
「え?」
イレーネは辺りを見回した。ネネ、直人、テンタチィオネ、アストレア、フラカン。それぞれを確認している。
「えーと~この女性は王女様~?お顔は知ってました~会うのは初めてです~よろしくお願いします~」
「よろしく。」
「では~こちらの男性が~私の~石化をなおしてくれる方~?」
イレーネはフラカンの方を向いた。もちろんここでもいつもの悩殺スマイルだ。イレーネの長い髪がふわりと流れた。
「今日はよろしくお願いします。」
「……」
「ん?フラカンどうしたのだ?」
見るとフラカンの顔が赤くなっている。
「このように、美しい人を、見たの初めてで…」
どうみても悩殺されているが、じきにネネかチョップいれるだろうと目線を送ると、ネネが手はかまえているが手をださずに耐えていた。
「直してくれる、人、…叩いたら、だめ。」
いや、そもそも石化かけたのもヤツだろう。
「まあ、ひとまずイレーネを直したらどうだ?」
「あ、そうでしたね。」
フラカンが手を前にだしなにやら呪文を唱えているようだ。その様子を眺めているとイレーネの足の石化がだんだん薄くなっていった。
「…はい。これでもう…普通に戻ったと思います。違和感は、ありませんか?」
みんなの視線が集まる中、イレーネは足をマッサージするかのように撫でている。ゆっくりと立ち上がろうとしているのが見て取れる。
「手を。」
フラカンが手を差し出す。
イレーネは悩殺スマイルで応えた。そしてフラカンの手をとり立ち上がる。ゆっくりとその足が前に一歩進む。
「あ……動けます…っ」
「おねーちゃ…、うあああああぁーーーんっ」
部屋には姉妹の鳴き声が響いている。ネネはイレーネにしがみついて大きな声で泣いた。イレーネも涙を流しながらネネの頭を撫でた。
「うむ、よかった。」
「ああ、ほんとに。」
「無事直せて安心しました。」
「そうね…」
一人直人はそっけない反応をしていた。
なんか感動的な場面に見えるけど、そもそも石化かけたのもフラカンだろうが…なんでそのへんは誰も疑問に思わないんだ。もう少し怒ってもいいんじゃね??まあ、水をさす気はないけどね。
そんな直人の考えには誰も気がついていないようであった。
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