息子に縁を切られました

青い縞猫

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社交界デビューまで

公ではない呼出

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珍しく、僕は今日
父様に呼ばれて執務室に入った。

生まれてから1度も入ったことのない部屋。
そこで僕は

「明日、登城するから仮面を外すように。」

と言われたんだ。


だけど

「転んでけがをしました。傷があるので顔を晒すことはできません。」

と父様に断った。


「そんな言い訳は通用しない。さっさと言いつけを守れ。」

と、それだけ言われて部屋に返された。


僕は、意地でも出かけるもんか!!
と思ったので、翌日気合で熱を出した。

病気の僕を連れていくことはできないだろうと思ったから。


それに…
この日の呼び出しは
王様からの私的なもので、呼出に応じられなかったからと言って
特にお咎めなどなかったのだから。



ただ、熱を出した僕に父様は

「どうしてこんな時に熱を出す! 役立たずめ。」

吐き捨てるようにそれだけ言って、登城していった。


まぁ、いいけどね。
さっさと体力付けて、独り立ちできるように準備をしないと。

僕は、この家の家族ではないのだ。
期待なんてしていなかったけど。
はっきり自覚してしまえば、未練なんてものも
一抹の寂しさと共に、どこにも存在しないものになっていた。

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