カフェ俺

Enfance finie

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朝のできごと

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その日、鶴見はいつもと同じく朝7時にカフェのシャッターを開けた。シャッターの向こうには毎朝必ず老夫婦が待ち構えている。

『おはよう、マスター。今日もいい天気だね』
老婆がにっこりと微笑み、2人は慣れた足取りで店内へ足を踏み入れると定位置の窓際のテーブル席へ腰を下ろした。

彼らと鶴見の間にはそれ以上の会話はない。お互いの名前も知らないし、知ろうとも思わない。詮索するのは趣味ではないし、知ったところで特に何か変わるわけでもない。

鶴見はいつも通り老夫婦に、モーニングセットとコーヒーを提供すると、何気なしにカウンターの端に置いてあるブラウン管テレビの電源を入れた。
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