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第十章【マスカレイドバトル/ワールド・レクイエム】
第183話 並び立つ二人の英雄
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予期せぬスイッチにオメガもレイブンも呆気に取られたことだろう。力量差を考慮すれば相手を変えるなど愚の骨頂だった。それでも彼らは信念を通すために、敢えてこの行動に出た。
「おぉおお!!」
八雲の『血の魔剣』がオメガに降り注がれる。対するオメガは片手だけでそれを受け止め割り砕いた。渾身の一撃が炸裂したにも関わらず傷のひとつすらつかない。
だが、それでも八雲は攻撃の手を止めず、デザートイーグルを構えると『血の魔弾』を何度も放ち、弾丸の軌道を変化させ四方からオメガを捉えた。装甲が薄い部分を狙った狙撃、しかしそれも神斬刀で難なく防がれ、代わりに黒い斬撃が彼に向けて放たれた。
「…………!」
斬り裂かれたのは叢雲の『夢幻泡影』による分身。八雲は上空に浮遊するブロックに移っていて、眼下のオメガに向け、また新たに作り出した『血の魔剣』の一閃で寸断しかかった。
「無駄だ」
オメガは今度は回避し、地を蹴って八雲に接近すると振り上げた神斬刀でその体を袈裟斬りにせんとした。
「(速い……そして、力強い……)」
八雲はそう冷静に分析しながら、いち早くブロックから退避してオメガの接近から逃れる。それからフィールドに舞い戻った八雲は真上に銃を向け、オメガへ射撃を見舞わせた。
「ふん……」
鼻を鳴らし、オメガはその場から跳躍。ブロックから離れると、八雲の頭上めがけ、急降下しながら神斬刀で斬りかかる。
八雲は後退し、その急襲から逃れると元いた場所がオメガの重圧によって深く穿たれた。
「ぜぇああああ!!」
着地狩りの『血の魔剣』を仕掛けた八雲だが、『破滅』の鎧を纏ったオメガには通用しない。防御する必要もなく、肩口に衝突した時点でこちらがバラバラにされる。
「チッ……とんでもねぇバケモンだな」
「お前では相手にならん。なぜ、奴の代わりに俺の前に出た?」
「兄弟のわがままを聞いてやっただけだ。こう見えて俺は優しいからな」
そう言って自虐気味に笑う八雲。戦況は不利だが、彼は余裕の笑みをオメガに見せた。
「少しだけ俺に付き合いな。すぐにお目当てのアイツは戻って来るからよ」
八雲は親指を後ろに向けながらそう伝えた。
そこでは壬晴がレイブンを相手取っていた。
「一之瀬……ミハル!! 死んで詫びろ!! あんただけは絶対に赦さない!! 私のルシアを誑かし、めちゃくちゃにしようとしたあんたを!! あんたのせいですべてが台無しになったのよ!!」
結晶魔法の武器群の掃射で壬晴を捉えようとするレイブン、そしてそれらを難なく避ける壬晴。
最早、影すらその姿を捉えることは出来ない。壬晴はこれまでの戦いで力をつけた。レイドボスすら撃破し、オメガと対等に渡り合える存在となった今では、運営とはいえプレイヤーの枠に納まっているレイブンでは手に余る。
「元を辿れば……あんたが、あんたのせいで私はこんな……こんな風に、あんたさえいなければ……! ぐ、ぐうぅ……くそっ、くそぉ!! お前の顔なんて見たくない!! とっとと此処から消え失せろぉ!!」
レイブンは『悪意』の力を制御出来ずにいた。理性を失い、自我が暴走している。背中から伸びるムカデ型の肉腫は壬晴を串刺しにせんと躍動し、フィールドを破壊していく。
そんな彼女の姿を見て壬晴は心が痛んだ。
初めてレイブンと遭遇した時、彼女はフィニスが漏らした『悪意』に触れておかしくなってしまった。言いかえれば自分のせいだ。彼女があんな風になったのは、自分にも責任がある。
だからこそ、壬晴は自分の手で彼女を『悪意』の呪縛から救うと決めた。己の不始末を精算するために。彼女を心配する人達のためにもだ。
「レイブン……確かに、あなたがおかしくなったのは僕のせいかもしれない。フィニスから漏れ出た『悪意』に侵食されなければ今も普通でいられたのだろう。だから……」
壬晴は『封刃鍵』を発動——その刃をもってしてレイブンへと接近を仕掛ける。
迫る大鎌の攻撃を最低限の動作で回避し、結晶魔法の武器群を神斬刀で弾き飛ばす。
そうして、レイブンの前まで近付いた壬晴は一気に『封刃鍵』を振りかざした。
「僕がその『悪意』からあなたを解放してやる。もう何も恐れる必要はないんだよ」
壬晴は『封刃鍵』が持つ乖離能力を発動させ、レイブンから『穢れ』の塊である肉腫と胸に植えついた眼玉を斬り離す。
刃が体を通過した瞬間、レイブンの意識は途切れ、その体からアメーバのような『穢れ』の塊が飛び出し眼前に舞う。
「……ギ、ギギ……ッ」
歯車が軋むような不快な鳴き声。『穢れ』の塊はすぐレイブンの肉体に戻ろうと肉腫を彼女のもとへと伸ばした。
「『アブソーバ・エナジーブラスト』……!」
だが、それよりも早く壬晴は左手を『穢れ』の塊に向けていた。
そして、高圧縮の生命力エネルギーの爆破衝撃が眼玉に炸裂。耳をつんざくような奇怪な叫び声をあげて『穢れ』の塊はバラバラに四散し、燃え尽きた塵のように消えた。
「…………」
壬晴は『穢れ』が完全消滅するのを見届けると、床に倒れたレイブンを安全な場所に立てかけた。地形変動の影響を受けるかもしれないが仕方ない。今はそこまで彼女に気を遣っていられる状況ではなかった。
「ごめん、レイブン……この戦いが終わったら、あなたを仲間の元に戻すよ。カラスマさん達はあなたのことを心配していたから」
壬晴は眠りにつくレイブンにそう言い残して、フィールドから離れた。
八雲は今もオメガを相手に粘っている。激しい戦闘の破壊音がここまで響いていた。すぐに駆けつけなければならない。八雲は命懸けで自分の無茶な要求を聞いてくれたのだ。
「……八雲、すぐそっちに行くからな」
壬晴は『創造の間』の通路や階段、ブロックなどを僅かな足場として跳躍を繰り返し、両者の戦闘地まで素早くショートカット。まさに韋駄天の如き速さで駆けつけると、両者の間に入り込み、オメガに一太刀を浴びせにかかった。
「オメガ……!」
「……戻ったか」
オメガは壬晴の奇襲を避け、そのまま二人から距離を空けた。
壬晴の帰還に状況は変わった。オメガもすぐには仕掛けて来ない。だが、遠目から二人を見渡すと、彼は楽しそうに口許を歪ませた。
「なるほどな……」
壬晴と八雲、二人は肩を並べてオメガと対峙している。
その意味を理解してオメガは喜悦に心が躍っていた。
「八雲、ごめん遅くなった」
「問題ねぇよ。思ってたほどじゃねぇ」
壬晴の謝罪に、八雲は何でもない風に口角を上げて笑った。
「面白い……これが運命の巡り合わせと言うのだな」
研究所で生まれ、呪われた運命を生きた二人。
何の因果か……人を恨み、世界を憎んでも当然だった彼らが宿敵たる『悪意』を打倒せんと前にいる。
世界の命運を賭けた最後の戦い、その決着は壬晴と八雲の手に委ねられた。
世界を救うために彼らは互いの手を取った。
「やはり、俺が最後に戦う相手はお前達二人のようだな」
オメガはまるで歓待するように両手を広げた。
「八雲……まだまだいけるな?」
「ああ、当然だ。俺達で奴を倒すぞ」
二人は視線を交わし、それぞれの神斬刀を構えた。
「影を追い、泡を掴む、すべては儚き夢と幻——幽玄・夢幻泡影!!」
「繰り返す生命の流転、運命を斬り開け無窮の風よ——羽風・流転無窮!!」
神斬刀のスキル発動——これより『悪意』の王、オメガを討伐する。
「おぉおお!!」
八雲の『血の魔剣』がオメガに降り注がれる。対するオメガは片手だけでそれを受け止め割り砕いた。渾身の一撃が炸裂したにも関わらず傷のひとつすらつかない。
だが、それでも八雲は攻撃の手を止めず、デザートイーグルを構えると『血の魔弾』を何度も放ち、弾丸の軌道を変化させ四方からオメガを捉えた。装甲が薄い部分を狙った狙撃、しかしそれも神斬刀で難なく防がれ、代わりに黒い斬撃が彼に向けて放たれた。
「…………!」
斬り裂かれたのは叢雲の『夢幻泡影』による分身。八雲は上空に浮遊するブロックに移っていて、眼下のオメガに向け、また新たに作り出した『血の魔剣』の一閃で寸断しかかった。
「無駄だ」
オメガは今度は回避し、地を蹴って八雲に接近すると振り上げた神斬刀でその体を袈裟斬りにせんとした。
「(速い……そして、力強い……)」
八雲はそう冷静に分析しながら、いち早くブロックから退避してオメガの接近から逃れる。それからフィールドに舞い戻った八雲は真上に銃を向け、オメガへ射撃を見舞わせた。
「ふん……」
鼻を鳴らし、オメガはその場から跳躍。ブロックから離れると、八雲の頭上めがけ、急降下しながら神斬刀で斬りかかる。
八雲は後退し、その急襲から逃れると元いた場所がオメガの重圧によって深く穿たれた。
「ぜぇああああ!!」
着地狩りの『血の魔剣』を仕掛けた八雲だが、『破滅』の鎧を纏ったオメガには通用しない。防御する必要もなく、肩口に衝突した時点でこちらがバラバラにされる。
「チッ……とんでもねぇバケモンだな」
「お前では相手にならん。なぜ、奴の代わりに俺の前に出た?」
「兄弟のわがままを聞いてやっただけだ。こう見えて俺は優しいからな」
そう言って自虐気味に笑う八雲。戦況は不利だが、彼は余裕の笑みをオメガに見せた。
「少しだけ俺に付き合いな。すぐにお目当てのアイツは戻って来るからよ」
八雲は親指を後ろに向けながらそう伝えた。
そこでは壬晴がレイブンを相手取っていた。
「一之瀬……ミハル!! 死んで詫びろ!! あんただけは絶対に赦さない!! 私のルシアを誑かし、めちゃくちゃにしようとしたあんたを!! あんたのせいですべてが台無しになったのよ!!」
結晶魔法の武器群の掃射で壬晴を捉えようとするレイブン、そしてそれらを難なく避ける壬晴。
最早、影すらその姿を捉えることは出来ない。壬晴はこれまでの戦いで力をつけた。レイドボスすら撃破し、オメガと対等に渡り合える存在となった今では、運営とはいえプレイヤーの枠に納まっているレイブンでは手に余る。
「元を辿れば……あんたが、あんたのせいで私はこんな……こんな風に、あんたさえいなければ……! ぐ、ぐうぅ……くそっ、くそぉ!! お前の顔なんて見たくない!! とっとと此処から消え失せろぉ!!」
レイブンは『悪意』の力を制御出来ずにいた。理性を失い、自我が暴走している。背中から伸びるムカデ型の肉腫は壬晴を串刺しにせんと躍動し、フィールドを破壊していく。
そんな彼女の姿を見て壬晴は心が痛んだ。
初めてレイブンと遭遇した時、彼女はフィニスが漏らした『悪意』に触れておかしくなってしまった。言いかえれば自分のせいだ。彼女があんな風になったのは、自分にも責任がある。
だからこそ、壬晴は自分の手で彼女を『悪意』の呪縛から救うと決めた。己の不始末を精算するために。彼女を心配する人達のためにもだ。
「レイブン……確かに、あなたがおかしくなったのは僕のせいかもしれない。フィニスから漏れ出た『悪意』に侵食されなければ今も普通でいられたのだろう。だから……」
壬晴は『封刃鍵』を発動——その刃をもってしてレイブンへと接近を仕掛ける。
迫る大鎌の攻撃を最低限の動作で回避し、結晶魔法の武器群を神斬刀で弾き飛ばす。
そうして、レイブンの前まで近付いた壬晴は一気に『封刃鍵』を振りかざした。
「僕がその『悪意』からあなたを解放してやる。もう何も恐れる必要はないんだよ」
壬晴は『封刃鍵』が持つ乖離能力を発動させ、レイブンから『穢れ』の塊である肉腫と胸に植えついた眼玉を斬り離す。
刃が体を通過した瞬間、レイブンの意識は途切れ、その体からアメーバのような『穢れ』の塊が飛び出し眼前に舞う。
「……ギ、ギギ……ッ」
歯車が軋むような不快な鳴き声。『穢れ』の塊はすぐレイブンの肉体に戻ろうと肉腫を彼女のもとへと伸ばした。
「『アブソーバ・エナジーブラスト』……!」
だが、それよりも早く壬晴は左手を『穢れ』の塊に向けていた。
そして、高圧縮の生命力エネルギーの爆破衝撃が眼玉に炸裂。耳をつんざくような奇怪な叫び声をあげて『穢れ』の塊はバラバラに四散し、燃え尽きた塵のように消えた。
「…………」
壬晴は『穢れ』が完全消滅するのを見届けると、床に倒れたレイブンを安全な場所に立てかけた。地形変動の影響を受けるかもしれないが仕方ない。今はそこまで彼女に気を遣っていられる状況ではなかった。
「ごめん、レイブン……この戦いが終わったら、あなたを仲間の元に戻すよ。カラスマさん達はあなたのことを心配していたから」
壬晴は眠りにつくレイブンにそう言い残して、フィールドから離れた。
八雲は今もオメガを相手に粘っている。激しい戦闘の破壊音がここまで響いていた。すぐに駆けつけなければならない。八雲は命懸けで自分の無茶な要求を聞いてくれたのだ。
「……八雲、すぐそっちに行くからな」
壬晴は『創造の間』の通路や階段、ブロックなどを僅かな足場として跳躍を繰り返し、両者の戦闘地まで素早くショートカット。まさに韋駄天の如き速さで駆けつけると、両者の間に入り込み、オメガに一太刀を浴びせにかかった。
「オメガ……!」
「……戻ったか」
オメガは壬晴の奇襲を避け、そのまま二人から距離を空けた。
壬晴の帰還に状況は変わった。オメガもすぐには仕掛けて来ない。だが、遠目から二人を見渡すと、彼は楽しそうに口許を歪ませた。
「なるほどな……」
壬晴と八雲、二人は肩を並べてオメガと対峙している。
その意味を理解してオメガは喜悦に心が躍っていた。
「八雲、ごめん遅くなった」
「問題ねぇよ。思ってたほどじゃねぇ」
壬晴の謝罪に、八雲は何でもない風に口角を上げて笑った。
「面白い……これが運命の巡り合わせと言うのだな」
研究所で生まれ、呪われた運命を生きた二人。
何の因果か……人を恨み、世界を憎んでも当然だった彼らが宿敵たる『悪意』を打倒せんと前にいる。
世界の命運を賭けた最後の戦い、その決着は壬晴と八雲の手に委ねられた。
世界を救うために彼らは互いの手を取った。
「やはり、俺が最後に戦う相手はお前達二人のようだな」
オメガはまるで歓待するように両手を広げた。
「八雲……まだまだいけるな?」
「ああ、当然だ。俺達で奴を倒すぞ」
二人は視線を交わし、それぞれの神斬刀を構えた。
「影を追い、泡を掴む、すべては儚き夢と幻——幽玄・夢幻泡影!!」
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