1 / 12
花胤の陰陽 〜花鳥風月奇譚・1〜
ー序章ー
しおりを挟む
この世界には東西南北に分かれて、大きな四つの国がある。
一つ目は薄茶色や亜麻色といった色素の薄い髪と白い肌、緑や青などといったカラフルな瞳を持つ人々が集う西の大国 風嘉。武芸に秀でた近代的な軍事国家である。
二つ目は浅黒い肌に黒い髪、そして金色の瞳を持つ人々が暮らす月鷲。好戦的な騎馬民族の国である。
三つ目は白い肌に白っぽい金髪や銀髪、薄い青や緑の瞳を持つ北の大国 鳥漣。音楽や美術に造詣の深い芸術国家であった。
そして最期の一つは黒い髪に黒い瞳、真珠色の肌を持つ人々が暮らす東の大国 花胤。学問の進んだ文化国家であり、この話の主人公となる運命の双子の生まれた国である。
この四つの国は定期的に皇族同士が婚姻を結ぶ事で、国家間の均衡を保っていた。
そのため現在の花胤帝の皇后は、月鷲から嫁いできた皇女、翡雀。
美しい黒髪と金の瞳が印象的な『月鷲の月姫』と謳われた絶世の美女であった。
その翡雀皇后が花胤に嫁いで来て三年。
この度ようやく懐妊し、今まさに出産の時を迎えようとしていた。花胤帝には側室との間にすでに皇子が二人、皇女が四人居るが、正妃である皇后の子となれば、それらの皇子、皇女を一気に追い越し王位継承権の最上位に名を連ねる事になる。
そのため国中が、皇后の子の誕生を今か今かと待ち望んでいた。
ホギャアホギャアと元気な赤ん坊の泣き声が、後宮中に響き渡る。
それと共にさざ波のように、人々の口から祝いの言葉が広がっていった。
「皇后様、ご出産!」
「皇后様が皇子と皇女の双子の御子様をご出産なさったぞ!」
「第三皇子と第五皇女の御誕生だ!」
「とてもお美しい御子様だそうだ。やれ、めでたい!」
わぁっと歓喜の声があちこちで上がる。
それを扉越しに聞きながら、黒髪の美しい女性が寝床で人知れず涙を流していた。
その側には同じく、涙ながらに生まれたばかりの赤ん坊を抱える侍女達の姿。
外の喧噪を他所に、ここだけはひっそりとお通夜のように静まり返っていた。
「…皇后様、本当にこれでよろしかったのですか…?」
涙ながらに初老の侍女長がそう訴える。
それに対し皇后と呼ばれた美しい女は、涙を流しながらも強い意志をもった声でこう答えた。
「…仕方ないのです。この国、花胤では同性の双子は不吉とされています。このままではこの子達のうち、どちらか一方は間違いなく殺されてしまう…。しかも二人のうち、こちらの子の方が明らかに生命力が弱い…。このままではこの子は、何の治療も受けられないまま、陛下に殺されてしまいます…」
そういうや否や、まだ出産を終えたばかりの身体を無理に起こすと、皇后自ら侍女達に頭を下げる。
「皇后様、何を…?!お身体に触ります!」
慌てて止めようとする侍女達に、誇り高い美しい女性は乱れた息の下、搾り出すような声で懇願した。
「…お願い…私の愛しい子達を守って。後生だから真実を陛下に伝えないで…っ!」
「…皇后様…」
「愚かな母だと罵ってくださっても構いません…。それでも私はこの子達を等しく愛しております。どちらか一方を見捨てる事などできません…!」
そう告げる姿は、どこにでもいる平凡な母親の姿だった。身分など関係なく、どんな子であろうと母親にとっては愛しい存在。その場に居る者達全てが、等しく共感できる想いだった。
だからその場に居た侍女達は、全員無言で頷きあうと、皇后に向かって袖を重ねて最上級の礼を取る。
「…皇后様の想い、我ら臣下一同も等しく受け止めましてございます。ご安心くださいませ。この場に居る者達は、全て皇后様のお味方でございます」
その返答にハッと皇后が顔を上げる。
それに対し侍女達はにこやかに頷くと、皇后は涙ながらに感謝の意を述べた。
「…ありがとう…。貴女達の好意は一生忘れません」
「なんの、我らも人の親。母が子を愛する気持ちは等しく変りませぬゆえ…。それよりこれからが大変です。御子様達を秘密裏にどうお守りしていくか…」
そこまで語ったところで、初老の侍女長がふと尋ねる。
「時に皇后様。御子のうちの一体どちらを皇女としてお育て致すおつもりで…?」
その問いに皇后の顔が俄にかき曇る。本来であればこの花胤国の王位継承権第一位となるべき皇子の一人を、皇女と偽って育てることになるのだ。選ばれた子にしてみれば、一生を左右する大事であることは間違いない。
そして散々迷った挙句、皇后はようやく一つの決断を下した。
「…こちらの元気な子の方を、皇女として育てておくれ。もう一方の子は弱い…。このままでは成人するまで生きられぬかもしれぬ…。けれどこの子が王位継承を持つ皇子となれば、陛下も最高の治療を施し、生き長らえさせてくださるかもしれぬ…」
「…本当にそれでよろしいのですか…?こちらの御子様ならば、誰もが認める王位継承権第一位の皇子となれますのに…」
その言葉にチクリと胸が痛んだが、皇后の意思は固かった。
「…仕方ありません。もしこの子の方を皇子としてしまったら、こちらの弱い子の方は皇女として育てざるを得ません。体の弱い皇女に対し、陛下がそこまでの治療を受けさせてはくれるとは思えません…。そう思うと、これが一番いい方法なのです…」
暗い表情でそう告げると、それでも侍女長は食い下がった。
「確かにそうかも知れませんが…もし治療の甲斐なくこちらの御子に万一の事がございましたら、せっかく元気に生まれたこちらの御子まで王位継承権を持てないまま、一生を皇女として生きていかねばならなくなりますぞ?それでもよろしいのですか?」
もっともな意見だったが、それに対しては皇后なりの策があった。
「…その時は皇女の方を死んだものとし、二人を入れ替えます。それならば、よろしいでしょう?」
皇后の意思は固いと受け取った侍女らは、互いに顔を見合すと、スッとまた最上級の礼を取ってこう答えた。
「…すべては皇后様の仰せのままに…」
「頼みます…。貴女達だけが頼りです」
重ねてそう告げると、皇后は自らの傍で元気に泣き叫ぶ赤ん坊に目を落とした。
『許して…。貴方の未来を歪めてしまう、愚かな母を許してください』
心の中でそう謝りながら、こうして花胤皇家最大の秘密が誕生したのだった。
一つ目は薄茶色や亜麻色といった色素の薄い髪と白い肌、緑や青などといったカラフルな瞳を持つ人々が集う西の大国 風嘉。武芸に秀でた近代的な軍事国家である。
二つ目は浅黒い肌に黒い髪、そして金色の瞳を持つ人々が暮らす月鷲。好戦的な騎馬民族の国である。
三つ目は白い肌に白っぽい金髪や銀髪、薄い青や緑の瞳を持つ北の大国 鳥漣。音楽や美術に造詣の深い芸術国家であった。
そして最期の一つは黒い髪に黒い瞳、真珠色の肌を持つ人々が暮らす東の大国 花胤。学問の進んだ文化国家であり、この話の主人公となる運命の双子の生まれた国である。
この四つの国は定期的に皇族同士が婚姻を結ぶ事で、国家間の均衡を保っていた。
そのため現在の花胤帝の皇后は、月鷲から嫁いできた皇女、翡雀。
美しい黒髪と金の瞳が印象的な『月鷲の月姫』と謳われた絶世の美女であった。
その翡雀皇后が花胤に嫁いで来て三年。
この度ようやく懐妊し、今まさに出産の時を迎えようとしていた。花胤帝には側室との間にすでに皇子が二人、皇女が四人居るが、正妃である皇后の子となれば、それらの皇子、皇女を一気に追い越し王位継承権の最上位に名を連ねる事になる。
そのため国中が、皇后の子の誕生を今か今かと待ち望んでいた。
ホギャアホギャアと元気な赤ん坊の泣き声が、後宮中に響き渡る。
それと共にさざ波のように、人々の口から祝いの言葉が広がっていった。
「皇后様、ご出産!」
「皇后様が皇子と皇女の双子の御子様をご出産なさったぞ!」
「第三皇子と第五皇女の御誕生だ!」
「とてもお美しい御子様だそうだ。やれ、めでたい!」
わぁっと歓喜の声があちこちで上がる。
それを扉越しに聞きながら、黒髪の美しい女性が寝床で人知れず涙を流していた。
その側には同じく、涙ながらに生まれたばかりの赤ん坊を抱える侍女達の姿。
外の喧噪を他所に、ここだけはひっそりとお通夜のように静まり返っていた。
「…皇后様、本当にこれでよろしかったのですか…?」
涙ながらに初老の侍女長がそう訴える。
それに対し皇后と呼ばれた美しい女は、涙を流しながらも強い意志をもった声でこう答えた。
「…仕方ないのです。この国、花胤では同性の双子は不吉とされています。このままではこの子達のうち、どちらか一方は間違いなく殺されてしまう…。しかも二人のうち、こちらの子の方が明らかに生命力が弱い…。このままではこの子は、何の治療も受けられないまま、陛下に殺されてしまいます…」
そういうや否や、まだ出産を終えたばかりの身体を無理に起こすと、皇后自ら侍女達に頭を下げる。
「皇后様、何を…?!お身体に触ります!」
慌てて止めようとする侍女達に、誇り高い美しい女性は乱れた息の下、搾り出すような声で懇願した。
「…お願い…私の愛しい子達を守って。後生だから真実を陛下に伝えないで…っ!」
「…皇后様…」
「愚かな母だと罵ってくださっても構いません…。それでも私はこの子達を等しく愛しております。どちらか一方を見捨てる事などできません…!」
そう告げる姿は、どこにでもいる平凡な母親の姿だった。身分など関係なく、どんな子であろうと母親にとっては愛しい存在。その場に居る者達全てが、等しく共感できる想いだった。
だからその場に居た侍女達は、全員無言で頷きあうと、皇后に向かって袖を重ねて最上級の礼を取る。
「…皇后様の想い、我ら臣下一同も等しく受け止めましてございます。ご安心くださいませ。この場に居る者達は、全て皇后様のお味方でございます」
その返答にハッと皇后が顔を上げる。
それに対し侍女達はにこやかに頷くと、皇后は涙ながらに感謝の意を述べた。
「…ありがとう…。貴女達の好意は一生忘れません」
「なんの、我らも人の親。母が子を愛する気持ちは等しく変りませぬゆえ…。それよりこれからが大変です。御子様達を秘密裏にどうお守りしていくか…」
そこまで語ったところで、初老の侍女長がふと尋ねる。
「時に皇后様。御子のうちの一体どちらを皇女としてお育て致すおつもりで…?」
その問いに皇后の顔が俄にかき曇る。本来であればこの花胤国の王位継承権第一位となるべき皇子の一人を、皇女と偽って育てることになるのだ。選ばれた子にしてみれば、一生を左右する大事であることは間違いない。
そして散々迷った挙句、皇后はようやく一つの決断を下した。
「…こちらの元気な子の方を、皇女として育てておくれ。もう一方の子は弱い…。このままでは成人するまで生きられぬかもしれぬ…。けれどこの子が王位継承を持つ皇子となれば、陛下も最高の治療を施し、生き長らえさせてくださるかもしれぬ…」
「…本当にそれでよろしいのですか…?こちらの御子様ならば、誰もが認める王位継承権第一位の皇子となれますのに…」
その言葉にチクリと胸が痛んだが、皇后の意思は固かった。
「…仕方ありません。もしこの子の方を皇子としてしまったら、こちらの弱い子の方は皇女として育てざるを得ません。体の弱い皇女に対し、陛下がそこまでの治療を受けさせてはくれるとは思えません…。そう思うと、これが一番いい方法なのです…」
暗い表情でそう告げると、それでも侍女長は食い下がった。
「確かにそうかも知れませんが…もし治療の甲斐なくこちらの御子に万一の事がございましたら、せっかく元気に生まれたこちらの御子まで王位継承権を持てないまま、一生を皇女として生きていかねばならなくなりますぞ?それでもよろしいのですか?」
もっともな意見だったが、それに対しては皇后なりの策があった。
「…その時は皇女の方を死んだものとし、二人を入れ替えます。それならば、よろしいでしょう?」
皇后の意思は固いと受け取った侍女らは、互いに顔を見合すと、スッとまた最上級の礼を取ってこう答えた。
「…すべては皇后様の仰せのままに…」
「頼みます…。貴女達だけが頼りです」
重ねてそう告げると、皇后は自らの傍で元気に泣き叫ぶ赤ん坊に目を落とした。
『許して…。貴方の未来を歪めてしまう、愚かな母を許してください』
心の中でそう謝りながら、こうして花胤皇家最大の秘密が誕生したのだった。
0
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
【完結】姉は聖女? ええ、でも私は白魔導士なので支援するぐらいしか取り柄がありません。
猫屋敷 むぎ
ファンタジー
誰もが憧れる勇者と最強の騎士が恋したのは聖女。それは私ではなく、姉でした。
復活した魔王に侯爵領を奪われ没落した私たち姉妹。そして、誰からも愛される姉アリシアは神の祝福を受け聖女となり、私セレナは支援魔法しか取り柄のない白魔導士のまま。
やがてヴァルミエール国王の王命により結成された勇者パーティは、
勇者、騎士、聖女、エルフの弓使い――そして“おまけ”の私。
過去の恋、未来の恋、政略婚に揺れ動く姉を見つめながら、ようやく私の役割を自覚し始めた頃――。
魔王城へと北上する魔王討伐軍と共に歩む勇者パーティは、
四人の魔将との邂逅、秘められた真実、そしてそれぞれの試練を迎え――。
輝く三人の恋と友情を“すぐ隣で見つめるだけ”の「聖女の妹」でしかなかった私。
けれど魔王討伐の旅路の中で、“仲間を支えるとは何か”に気付き、
やがて――“本当の自分”を見つけていく――。
そんな、ちょっぴり切ない恋と友情と姉妹愛、そして私の成長の物語です。
※本作の章構成:
第一章:アカデミー&聖女覚醒編
第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編
第三章:帰郷&魔将・魔王決戦編
※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位)
※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
巻き込まれて異世界召喚? よくわからないけど頑張ります。 〜JKヒロインにおばさん呼ばわりされたけど、28才はお姉さんです〜
トイダノリコ
ファンタジー
会社帰りにJKと一緒に異世界へ――!?
婚活のために「料理の基本」本を買った帰り道、28歳の篠原亜子は、通りすがりの女子高生・星野美咲とともに突然まぶしい光に包まれる。
気がつけばそこは、海と神殿の国〈アズーリア王国〉。
美咲は「聖乙女」として大歓迎される一方、亜子は「予定外に混ざった人」として放置されてしまう。
けれど世界意識(※神?)からのお詫びとして特殊能力を授かった。
食材や魔物の食用可否、毒の有無、調理法までわかるスキル――〈料理眼〉!
「よし、こうなったら食堂でも開いて生きていくしかない!」
港町の小さな店〈潮風亭〉を拠点に、亜子は料理修行と新生活をスタート。
気のいい夫婦、誠実な騎士、皮肉屋の魔法使い、王子様や留学生、眼帯の怪しい男……そして、彼女を慕う男爵令嬢など個性豊かな仲間たちに囲まれて、"聖乙女イベントの裏側”で、静かに、そしてたくましく人生を切り拓く異世界スローライフ開幕。
――はい。静かに、ひっそり生きていこうと思っていたんです。私も.....(アコ談)
*AIと一緒に書いています*
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる