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第四章
エピローグ
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翌朝。
おかげさまで、いつもの日々が訪れてくれている。
朝から、鏡の前で洗顔と歯磨きをして、笑顔を作れた。
幽霊の久理子が、怪異の久理子を留めてくれていなかったら、今頃こんな笑顔は作れなかっただろう。
弁当と朝食をしっかり作って、今日も学校へと向かう。
幽霊十字路へとたどり着き、俺は早速幽霊の久理子を探したが、あの子の姿は相変わらず見当たらない。
怪異の久理子を復活に導いたときに、幽霊の久理子は消えてしまったのか、それともまだこの世を彷徨っているかは定かではない。
もしもまだこの世を彷徨っているのであれば、感謝の言葉を送りたいところだ。
それと何か未練があるのならば、協力して成仏させてあげたい。
「お、おはよー……!」
幽霊の久理子を探していたところ、電柱の影に隠れていた怪異の久理子を見つけた。
顔半分だけ電柱から出していて、少し恥ずかしげ。可愛いやつ。
「おう、おはよう」
「幽霊の久理子、探してたの?」
「ああ、でも見つからないな。もう成仏しちゃったのかな」
「どうなんだろうねー」
ようやく電柱から出てきては、トタトタと駆け寄ってくる。
今日も久理子と肩を並べて登校できる。これがどれほど嬉しいことか。
「お前を助けてくれたんだ、恩返しの一つでもしたいんだがな」
「だねー。まだこの世を彷徨ってるなら、次は幽霊の久理子を救いたい!」
元気ある握り拳を作る久理子。
少しの間、十字路をくまなく見てまわって幽霊の久理子を探したが見つからなかった。
成仏していたのならば、それでいいのだが。
「そろそろ行くか」
「行こうかー」
ではでは。
学校へ、向かうとする。
今日も久理子と一緒の登校。なんて嬉しいのだろう。
「そういえば俺が授業を受けてる間、お前は学校で何をしてるんだ?」
「窓の外からこっそり授業を見て勉強してるよー」
「そうか、偉いな」
「えへへ、まあでもよく屋上で寝てるけど」
「ほう、いいなそれ」
「今日みたいなぽかぽか陽気な日は気持ちがいいのさー」
「俺もたまには授業サボって屋上で昼寝するかな」
「冬弥はちゃんと授業受けなきゃ駄目だよー」
「たまにはいいだろ」
「たまにならいいでしょう」
むふーっと、どうしてか上から目線で語る久理子。
ともあれ久理子の許可も得たことだし、今日はちょっと授業、サボっちゃおうかな。
サボるといっても、そうだな……昼ご飯を食べた後の、午後の最初の授業とかどうだろう。
食後というのもあって眠くなる時間帯だ、うん、サボろう。
そう思うと、これまた今日一日が楽しみになってきた。
「久理子、これからいっぱい本当の思い出を作っていこうぜ」
「うん、わたしの能力なしで、思い出いっぱい作っていこぅ!」
お互いに見合って、笑顔を浮かべる。
可愛いやつだ、本当に。
さあ――先ずは久理子と一緒に授業をサボるという思い出を作りにいくとしますか。
おかげさまで、いつもの日々が訪れてくれている。
朝から、鏡の前で洗顔と歯磨きをして、笑顔を作れた。
幽霊の久理子が、怪異の久理子を留めてくれていなかったら、今頃こんな笑顔は作れなかっただろう。
弁当と朝食をしっかり作って、今日も学校へと向かう。
幽霊十字路へとたどり着き、俺は早速幽霊の久理子を探したが、あの子の姿は相変わらず見当たらない。
怪異の久理子を復活に導いたときに、幽霊の久理子は消えてしまったのか、それともまだこの世を彷徨っているかは定かではない。
もしもまだこの世を彷徨っているのであれば、感謝の言葉を送りたいところだ。
それと何か未練があるのならば、協力して成仏させてあげたい。
「お、おはよー……!」
幽霊の久理子を探していたところ、電柱の影に隠れていた怪異の久理子を見つけた。
顔半分だけ電柱から出していて、少し恥ずかしげ。可愛いやつ。
「おう、おはよう」
「幽霊の久理子、探してたの?」
「ああ、でも見つからないな。もう成仏しちゃったのかな」
「どうなんだろうねー」
ようやく電柱から出てきては、トタトタと駆け寄ってくる。
今日も久理子と肩を並べて登校できる。これがどれほど嬉しいことか。
「お前を助けてくれたんだ、恩返しの一つでもしたいんだがな」
「だねー。まだこの世を彷徨ってるなら、次は幽霊の久理子を救いたい!」
元気ある握り拳を作る久理子。
少しの間、十字路をくまなく見てまわって幽霊の久理子を探したが見つからなかった。
成仏していたのならば、それでいいのだが。
「そろそろ行くか」
「行こうかー」
ではでは。
学校へ、向かうとする。
今日も久理子と一緒の登校。なんて嬉しいのだろう。
「そういえば俺が授業を受けてる間、お前は学校で何をしてるんだ?」
「窓の外からこっそり授業を見て勉強してるよー」
「そうか、偉いな」
「えへへ、まあでもよく屋上で寝てるけど」
「ほう、いいなそれ」
「今日みたいなぽかぽか陽気な日は気持ちがいいのさー」
「俺もたまには授業サボって屋上で昼寝するかな」
「冬弥はちゃんと授業受けなきゃ駄目だよー」
「たまにはいいだろ」
「たまにならいいでしょう」
むふーっと、どうしてか上から目線で語る久理子。
ともあれ久理子の許可も得たことだし、今日はちょっと授業、サボっちゃおうかな。
サボるといっても、そうだな……昼ご飯を食べた後の、午後の最初の授業とかどうだろう。
食後というのもあって眠くなる時間帯だ、うん、サボろう。
そう思うと、これまた今日一日が楽しみになってきた。
「久理子、これからいっぱい本当の思い出を作っていこうぜ」
「うん、わたしの能力なしで、思い出いっぱい作っていこぅ!」
お互いに見合って、笑顔を浮かべる。
可愛いやつだ、本当に。
さあ――先ずは久理子と一緒に授業をサボるという思い出を作りにいくとしますか。
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