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第335話 些細な切っ掛け
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「はぁ~どうすっかな……」
トウマはため息をつきながら寮へと戻って来て、自室に入りベッドへとダイブした。
「次期寮長か……俺を支持してくれるのは嬉しい。それにフェルトの話を鵜呑みにする訳じゃないが、悪くもないなっと思ったりもしている俺もいる」
そんなことを考えつつ、トウマはベッドから起き上がり椅子に座った。
「ルークはどう思っているのだろうか? やっぱり寮長になる気はないのかな?」
両手を頭の後ろで組みながらトウマは椅子を揺らしていると、そこへルークが部屋に帰って来る。
「ん、いたのかトウマ」
「おう、ルーク」
「いるなら明りくらいつけたらどうなんだ」
そう言ってルークは部屋の明かりをつけ、トウマは「悪い悪い考え事してて」と返した。
ルークの自分の机の前まで歩き、カバンを置くとトウマに問いかけた。
「次期寮長選挙のことか?」
「え……あ~まぁ、それしかないよな」
そこでちょっとした沈黙があったが、直ぐにトウマがルークに訊ねた。
「お前はどうするんだ、次期寮長選挙。前向きに考えているのか? それとも、以前と変わらずか?」
「……俺は、やろうかと考えているよ」
「そうだよな~お前がそう簡単に考え――って、今何て言って!?」
まさかの返事にトウマは、立ち上がりルークの方へと体を向けた。
騒がしい態度にルークは小さくため息をついて、もう一度答えた。
「次期寮長候補として出ると言ったんだ」
トウマはその言葉にあ然とした表情をしていた。
「今日色々と話をして、考え直したんだよ。俺は将来的には兄貴のようになりたいわけじゃない。が、一度くらい上に立ち視野を広げたり経験するのは、この先活かせると思ったんだよ。お前も言ってくれたろ、俺は人の上に立つ人間だって。それに対抗する相手が推薦してくれているしな」
「……」
「どうしたトウマ? そんな口を開いて驚いた顔は? 別にそんなに驚くことじゃないだろ」
「え、あ、ああそうだな。そうだよな。いや~俺はてっきりやらないと突き通すのかと思ってたからよ、驚いたんだよ」
「お前はやらないんだよな、次期寮長」
ルークからの問いかけにトウマは曖昧な返事をするのだった。
するとルークは椅子に座り、バックの中から教材などを取り始めた。
「俺としてはお前が出てくれないで、辞退してくれた方がいいと思っているよ。皆の前で互いに推薦したが、明日俺はそれを取り消して次期寮長候補として改めて宣言する予定だ」
「っ!?」
「競争相手が他にいないのなら、俺としては楽だしお前も嫌々次期寮長選挙に出たくないだろ?」
そこでルークは椅子に座ったまま、トウマの方へと顔を向けた。
「それに、クリスの好感度を上げるチャンスでもあるからな。お前が引き下がってくれると、そういう面でも俺が目立てるからさ」
「っ……」
トウマはルークのその言葉を聞き、視線をスッと逸らした。
ルークはそんなトウマを見た後、顔をバックの方へと戻した。
そんな中、トウマはその場に立ち尽くしていた。
「(俺は、ルークに寮長になって欲しいと思っていた。けど、このまま素直にルークに寮長を譲っていいのか? そしたら、俺を支持してくれてる奴らに失礼なんじゃないか? いや、話せはば分かってくれると思う……たぶん、物凄く肩を落として納得してくれるだろうな)」
トウマはその姿が容易に想像できた。
反論してくる奴もいるだろうが、最終的には俺の意思ならばといって納得しれくれる所までも想像できてしまったのだった。
「(あいつ等には申し訳ないが、ルークがやるというなら俺は……)」
そしてトウマはその場でルークに背を向けようとした時だった。
ふと、ルークに対してアリスのことで勝負を挑んだ時のことを思い出した。
「(……そうだ、ここで逃げていいのか俺? 勝負のことを考えるなら、ここでルークにリードされるわけには行かないんじゃないのか? もしかしたら、こんなことで対して何も変わらないかもしれないが、これからの見られ方は変わる、と思う)」
そこでトウマは背を向けようとした体をもう一度ルークの方へと向け、顔を上げた。
「(ルークだけ独壇場にさせておくわけには行かないよな! 現状対抗出来るのは俺だけ! ここで勝てばクリスからの印象も変わるし、寮長だしと意外とフェルトの言った通りいい事が待ってるじゃねぇか! 難しく考えるな俺! 何もせずに後で後悔したくないだろ! 今出来ることがあるならば、当たって突き破れ!)」
そしてトウマはルークに声を掛けると、ルークは振り返る。
「何だトウマ?」
「ルーク、俺も今考えを決めたよ。俺も次期寮長候補としてお前と勝負する」
「俺を推薦してたんじゃないのか、トウマ?」
「あぁ、そうだったけど今さっきそれはやめた。お前との勝負を思い出して、俺がお前に勝ちを譲る理由もないと思ったからな」
「そうかよ。だけど、お前がやる気になったとしても、勝つのは俺だ」
「勝利宣言には早いんじゃないのか? そんな傲慢だとクリスに嫌われるぞ~」
「お前こそ、より一層友人キャラが深まった感じだし、この前の朝食で引かれたぞ」
「っ! そういうお前は新年そうそう喧嘩してただろうが! どうせ、どう謝ろうかとかでぶつぶつ独り言でも言ってたんじゃないのか?」
「うっ! んなことするかよ! 喧嘩はもう終わってるし、もう何の問題もないね」
「はいはい、ルークお前こそ俺のこと言えないんじゃないのか? 好感度上げるどころか、下げたんじゃないのか? えぇ?」
そこでルークは立ち上がりトウマの真ん前に立つ。
「トウマ、別に俺を攻めた所で何も変わらないぞ?」
「それは分からないだろ? 互いに次期寮長候補になると言ったんだ、既にここで次期寮長選挙は始まってるんだよ」
「お前、フェルトみたいな言い方しやがって」
「まずは精神的に相手を追いつめる。俺はこう見えても、鋼のメンタルだ――」
「一時期クリスが男だと思って、この気持ちは抱いてはいけないものなのか? とか考えてた奴が何を言ってるんだ」
「なっ!? ななな、何でお前がそれを知ってるんだよ!」
「どこが鋼のメンタルだ。へなちょこじゃねぇかよ」
「うるせぇ! それよりも、何で知ってるんだよそれを! 誰にも言った覚えはねぇぞ!」
「勘に決まってるだろ。そしたらお前が勝手に、墓穴掘っただけだ。まさか図星とは驚いた」
「ぐっ……俺を罠にはめたな! ルーク!」
「お前が勝手にはまっただけだろが」
その後トウマがやり返すように、尖ってた時のルークの言動を再現したりと、互いに言い合いをし始めるのだった。
結果、二人は完全に対立し次期寮長選挙で決着をつけるといい、互いに部屋を飛び出しルークはニックの元へ、トウマ派フェルトの元へと向かうのだった。
トウマはため息をつきながら寮へと戻って来て、自室に入りベッドへとダイブした。
「次期寮長か……俺を支持してくれるのは嬉しい。それにフェルトの話を鵜呑みにする訳じゃないが、悪くもないなっと思ったりもしている俺もいる」
そんなことを考えつつ、トウマはベッドから起き上がり椅子に座った。
「ルークはどう思っているのだろうか? やっぱり寮長になる気はないのかな?」
両手を頭の後ろで組みながらトウマは椅子を揺らしていると、そこへルークが部屋に帰って来る。
「ん、いたのかトウマ」
「おう、ルーク」
「いるなら明りくらいつけたらどうなんだ」
そう言ってルークは部屋の明かりをつけ、トウマは「悪い悪い考え事してて」と返した。
ルークの自分の机の前まで歩き、カバンを置くとトウマに問いかけた。
「次期寮長選挙のことか?」
「え……あ~まぁ、それしかないよな」
そこでちょっとした沈黙があったが、直ぐにトウマがルークに訊ねた。
「お前はどうするんだ、次期寮長選挙。前向きに考えているのか? それとも、以前と変わらずか?」
「……俺は、やろうかと考えているよ」
「そうだよな~お前がそう簡単に考え――って、今何て言って!?」
まさかの返事にトウマは、立ち上がりルークの方へと体を向けた。
騒がしい態度にルークは小さくため息をついて、もう一度答えた。
「次期寮長候補として出ると言ったんだ」
トウマはその言葉にあ然とした表情をしていた。
「今日色々と話をして、考え直したんだよ。俺は将来的には兄貴のようになりたいわけじゃない。が、一度くらい上に立ち視野を広げたり経験するのは、この先活かせると思ったんだよ。お前も言ってくれたろ、俺は人の上に立つ人間だって。それに対抗する相手が推薦してくれているしな」
「……」
「どうしたトウマ? そんな口を開いて驚いた顔は? 別にそんなに驚くことじゃないだろ」
「え、あ、ああそうだな。そうだよな。いや~俺はてっきりやらないと突き通すのかと思ってたからよ、驚いたんだよ」
「お前はやらないんだよな、次期寮長」
ルークからの問いかけにトウマは曖昧な返事をするのだった。
するとルークは椅子に座り、バックの中から教材などを取り始めた。
「俺としてはお前が出てくれないで、辞退してくれた方がいいと思っているよ。皆の前で互いに推薦したが、明日俺はそれを取り消して次期寮長候補として改めて宣言する予定だ」
「っ!?」
「競争相手が他にいないのなら、俺としては楽だしお前も嫌々次期寮長選挙に出たくないだろ?」
そこでルークは椅子に座ったまま、トウマの方へと顔を向けた。
「それに、クリスの好感度を上げるチャンスでもあるからな。お前が引き下がってくれると、そういう面でも俺が目立てるからさ」
「っ……」
トウマはルークのその言葉を聞き、視線をスッと逸らした。
ルークはそんなトウマを見た後、顔をバックの方へと戻した。
そんな中、トウマはその場に立ち尽くしていた。
「(俺は、ルークに寮長になって欲しいと思っていた。けど、このまま素直にルークに寮長を譲っていいのか? そしたら、俺を支持してくれてる奴らに失礼なんじゃないか? いや、話せはば分かってくれると思う……たぶん、物凄く肩を落として納得してくれるだろうな)」
トウマはその姿が容易に想像できた。
反論してくる奴もいるだろうが、最終的には俺の意思ならばといって納得しれくれる所までも想像できてしまったのだった。
「(あいつ等には申し訳ないが、ルークがやるというなら俺は……)」
そしてトウマはその場でルークに背を向けようとした時だった。
ふと、ルークに対してアリスのことで勝負を挑んだ時のことを思い出した。
「(……そうだ、ここで逃げていいのか俺? 勝負のことを考えるなら、ここでルークにリードされるわけには行かないんじゃないのか? もしかしたら、こんなことで対して何も変わらないかもしれないが、これからの見られ方は変わる、と思う)」
そこでトウマは背を向けようとした体をもう一度ルークの方へと向け、顔を上げた。
「(ルークだけ独壇場にさせておくわけには行かないよな! 現状対抗出来るのは俺だけ! ここで勝てばクリスからの印象も変わるし、寮長だしと意外とフェルトの言った通りいい事が待ってるじゃねぇか! 難しく考えるな俺! 何もせずに後で後悔したくないだろ! 今出来ることがあるならば、当たって突き破れ!)」
そしてトウマはルークに声を掛けると、ルークは振り返る。
「何だトウマ?」
「ルーク、俺も今考えを決めたよ。俺も次期寮長候補としてお前と勝負する」
「俺を推薦してたんじゃないのか、トウマ?」
「あぁ、そうだったけど今さっきそれはやめた。お前との勝負を思い出して、俺がお前に勝ちを譲る理由もないと思ったからな」
「そうかよ。だけど、お前がやる気になったとしても、勝つのは俺だ」
「勝利宣言には早いんじゃないのか? そんな傲慢だとクリスに嫌われるぞ~」
「お前こそ、より一層友人キャラが深まった感じだし、この前の朝食で引かれたぞ」
「っ! そういうお前は新年そうそう喧嘩してただろうが! どうせ、どう謝ろうかとかでぶつぶつ独り言でも言ってたんじゃないのか?」
「うっ! んなことするかよ! 喧嘩はもう終わってるし、もう何の問題もないね」
「はいはい、ルークお前こそ俺のこと言えないんじゃないのか? 好感度上げるどころか、下げたんじゃないのか? えぇ?」
そこでルークは立ち上がりトウマの真ん前に立つ。
「トウマ、別に俺を攻めた所で何も変わらないぞ?」
「それは分からないだろ? 互いに次期寮長候補になると言ったんだ、既にここで次期寮長選挙は始まってるんだよ」
「お前、フェルトみたいな言い方しやがって」
「まずは精神的に相手を追いつめる。俺はこう見えても、鋼のメンタルだ――」
「一時期クリスが男だと思って、この気持ちは抱いてはいけないものなのか? とか考えてた奴が何を言ってるんだ」
「なっ!? ななな、何でお前がそれを知ってるんだよ!」
「どこが鋼のメンタルだ。へなちょこじゃねぇかよ」
「うるせぇ! それよりも、何で知ってるんだよそれを! 誰にも言った覚えはねぇぞ!」
「勘に決まってるだろ。そしたらお前が勝手に、墓穴掘っただけだ。まさか図星とは驚いた」
「ぐっ……俺を罠にはめたな! ルーク!」
「お前が勝手にはまっただけだろが」
その後トウマがやり返すように、尖ってた時のルークの言動を再現したりと、互いに言い合いをし始めるのだった。
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