汚部屋へGO!〜戦いの記録

はに丸

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私と汚部屋の戦い

第16話 祭壇は全てを清める力

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 さて。同人誌がなくなると、真ん中の板が歪んでいるが、使えないことのない空っぽの3段カラーボックスがお出迎えである。
 また、不要な同人誌を入れていた、カラーボックスにピッタリ入る箱も空っぽでついてきた。ほら、100均でよく売ってるアレな。

 これ捨てるの、勿体なくね?

 扉を開けてすぐに寝間着や下着のある3段チェストがあるわけだが、その位置をずらしてカラーボックスを扉に向けて設置。箱にはいつも行方不明になって捜していた帽子やポンチョ、折りたたみ傘をいれ、カラーボックスに収納。他の場所にはバッグ類を置いた。

 すごいぞ! 帰ってすぐにバッグ置けるじゃん!
 これでここに引っ掛けてた帽子どこに落ちた!?て探さないじゃん! 折りたたみ傘どこに行ったんだようってならないじゃん!

 しかもこのカラーボックスの天板に祭壇作れば推しがお出迎えじゃん!?

 まだ置き場のなかったアイドルホースを置いたり、ポケットティッシュなどを入れていた引き出しを置いたり、飾る場所もなく直し込んでいたアクスタを飾り、造花も飾る。

 その他、外出時に必要なマスク、さっと使える制汗剤や香水を置く。

 効果はてきめんであった。

 祭壇の出来という意味ではない。とりあえず、ここにおいておこうという『積み重ねるたまり場』がなくなったのである。

 推しの祭壇を作れば、適当に物を置く場所が無くなるとは! なんという一石二鳥。いや、そもそも祭壇、祀りの場所は清られてなければならないのだから、部屋に祭壇を作り、常に清めることは理にかなっている。

 机の上の祭壇。
 靴下などを入れている5段チェストの上に祭壇
 そして入口に祭壇。

 机の上はちと努力が必要だが、他のちょっとここにとりあえず置いておこう、としやすい場所を祭壇にしたことで洗濯物や封筒を適当な場所に置く、ということは封じられた。

 一箇所、三段チェストの上は祭壇以外に空間がある。

 一見、『とりあえず』に見える空間だが、洗濯物を置いてすぐに下着と寝間着、タオルは片付き、一歩進めば、靴下やハンカチの引き出し、後ろを向けばクローゼットという位置であり、ワンアクションで洗濯物を片付けられる動線を作った。

 祭壇に話を戻すが。

 正直、ぬいぐるみを棚の上に飾りまくってる人の気がしれないと子供の頃は思っていたが、こういうことか!
 いわば鉄条網か。

 大人になって競馬場やウインズでアイドルホースぬいぐるみを書い始めたので、競馬好きでよかった。

 さて。その近くにぶら下げていたウォールポケットは邪魔なので外した。
 というか、毎年もらった年賀状をとりあけずで突っ込んでいたものである。これがあるからとりあえずをしてしまうのである。

 同人誌は処分できても、毎年いただく年賀状は捨てられない。オタクの年賀状は個性的で楽しいからというのはあるし、もう鬼籍の方のものもある。

 適当に挟み込んでるだけのコピー資料。

 とりあえずファイリングだけしたコースターなどのオタクグッズ。

 Fateでゆーふぉーなてーぶるカフェでもらっては積み上げてるA3ランチョンマット。

 そして、ウォールポケットに入れてるだけの年賀状。

『分類分けしてファイリングするか』

 ここまできたら、とことんである。逆に言えば、汚部屋で息も詰まりそうだったのが、のんびりハガキやコースターを分類整頓できるまでに至ったのである。

 分類、整頓は要るか要らないかの分類でもある。今までサボっていたそれも含めて、最後の戦いが始まろうとしていた。

 すごくしょーもない戦いではあるが、私にとっては極めて重要な戦局でもある。
 これら『とりあえず』を長年放置していたからこそ、汚部屋が常態化していたのかもしれないのだから。
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