バナナで始まるヒロイン生活

コーヒーは美味しいモノ

04 バハナコーヒー

ふっふっふっ。
この世界、コーヒーって女性には一般的じゃないのよね。
男性には好まれてるけど、主にカフェインの方面で。
色々と勿体無い。

さて、バハナの淹れたコーヒーはどうかしら？
早速練習で淹れてきたコーヒーを飲む。

うん。普通だ。
全ての量と温度とタイミングがあえば普通にはできる。
一度でこの出来映えなら上出来ではなかろうか。

「すごい！ちゃんとできてるよバハナ！」
何故か大きな身ぶりとキラキラ発動。
ヒロインスキルというやつか。

「ありがとうございます！がんばります！」
ああ、バハナまでキラキラに…
手を取り合う一枚のスチルになりそうよ。
フレームはコーヒー豆やカップに器具できまりね。

そこへ響くノック音
バハナが向かって誰かをつれて戻ってくる。
あ、後ろにメシュリー様だ。

「ごきげんよう、アンジェ様」
「ごきげんよう、メシュリー様
本日はお越し頂きありがとうございます。」

ぼんやりとしか覚えてえないカテーシーを披露。
あれ？これでいいんだよね？

「よろしい。予習はしていたようですね。
少々驚きましたわ。まだまだ付け焼き刃のカテーシーですが、礼儀知らずの猿よりマシでしょう。」

少しほっとした。

「？この香りは…コーヒー？」
お、メシュリー様はわかるのか。

「ええ、その通りです。」
「全く、殿方の気を引く事ばかりして…」

どうやら、私が話題作りのためにコーヒーを飲んでいると思われたようだ。
これはいかん。どうにかしなくては。