裏社会の何でも屋は生物の成り変わり。

ログチカ

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第一話・出会い

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あれは……ある冬の事だった……。

私、オーナーの雀田黄王奈は表向きの仕事で任されていた書類を整理していた。

黄王奈「ふう......今日の仕事も終わりね….。」

康平「お疲れ様~。」

彼は事務所で働く一人、 四ヶ谷康平よかたにこうへい

凄腕の殺し屋なのだが、めんどくさがりで怠惰なのが嫌なところだ。

黄王奈(これでやっと)

康平「やっと紅茶が飲める。」

「そう思ったんだろ?」

「…うるさいわよ。」

長い付き合いもあるため、思考回路を読まれるところも。

その時、ガタンッと裏口の方から音がする。

黄王奈「…?」

康平「なんだ?今の音…。」

黄王奈「少し見てくるわ…。」

康平「気をつけろよ。」

私は音がした裏口の方に向かう。


ガチャッ


「…寒ッ…。」

(スズメバチにとって、この寒さは堪えるわね…。)

外には、雪が降っていた。

「……!」

少女「あっ……。」

目の前にはぼろぼろの布にくるまり、身を暖め合っている少年と少女がいた。

少年の方は頬を赤くして目を瞑っている。

「その…!」

少女の方は怯えるように此方を見つめている。

まるで何かから逃げてきたように、彼女の瞳の奥は、何かを訴えかけるようだった。

私は、彼女たちに掛ける言葉が見つからなかった。

「…大丈夫、大丈夫だから。」

ようやく見つけた言葉で、彼女は幾分安堵を得たようだった。

少女「………。」

「……立てる?」

「………う…ん。」

少女はそう言うと、少年に肩を貸しながら、立ち上がる。

「ゆっくり、ね。」

私も手を貸しながら、少女たちを事務所内へと招き入れた。

すぐに康平に部屋と風呂、温かいスープと布団を用意させて、少女にはスープを飲ませ、少年は布団に寝かせるなどして、それぞれ暖を与えた。

少女は余程お腹が空いていたのか、スープの器はほぼ一瞬で空になってしまった。

黄王奈「…… 名前、分かる?」

「……… コクッ」

少女は小さく頷き、

ノア{幼少期}「う…内田……ノア………。」

と自分の名前を言った。

「男の子の方の名前は、分かる?」

「……………コクコクッ」

少女は小さく、二度頷き、

「宮崎……レイト……。」

そう少年の名前を二人に教えた。

康平「…自分らがどこから来たか分かるか?」

「…………。」

その質問には、ノアはただ俯き黙っているだけだった。

康平「何か裏があるかもな。」

「そうね………。」

「そこは本人が言ってくれるようになるまで、待つしかないわね……。」

「……ああ。」

私たちは小声で相談すると、

「ノアちゃん、教えてくれてありがとうね。」

「今日はもうゆっくり休みな?」

「……コクッ。」

ノアは小さく頷くと、長椅子から立ち上がる。

「康平、部屋の案内お願い。」

「りょーかい。」

「さ、こっちだ。」

「………ん。」

ノアは小さく返事をすると、康平について行った。

バタンッ

奥で扉の閉まる音がする。

「…………さて、」

「何から調べましょう………。」

彼女は自分のノートパソコンを開くと、検索を始めた。

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