満槻灯佳は染められる

楠木

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プロローグ

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 最後におばあちゃんちで遊んだのはいつだったろう。こっちに引っこしてからはおばあちゃんとは電話越しにしか話をしていなかった気がする。田舎のこと思い出していると、どうしても彼等がちらつく。よく遊んだ、うちによく来ていたみんな。それももう、何年会っていないかもわからないけど。
そんなことを考えながら夜の電車に揺られていると、眠気が襲う。今は寝てしまおう。少しだけでも、いい夢を見れたら。そう小さく願い、眠りについた。
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