転生国主興国記

hinomoto

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本章

すれ違い

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冒険者ギルドでは大騒ぎになった。
子供が恐ろしく強いとゆうのだ。
S級をと同等の力を持つ子供。
命名の儀が終わっていない。
両親が居ない。
不幸な子供なのに一目置かれるのだ。
ギルドマスターにも伝わるが、信じられない。
だが、事の真相を求めない。
S級の冒険者から師事を受け、両親を探している子供。そんな子に深く聞く気にならない。
攻防を見た人も、信じられない。
真実と優しさが合わさり、誰も聞けなくなっていた。

「アイ、今日の予定は?」

玉子チャーハンの為に中華鍋を振るう。
味付けは醤油に塩と胡椒のみの素朴さが好きだ。

「解。首都に向かう事にしましょう。」

「げ、またなんで?」

「秘密です。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

最近多いな。命名に親おるけど精霊に逃げられてるし、レブルは女と認定されるしさ。何か異様だけど、レブルの性別がわかるのは凄いな。

アイが意図したことから外れてしまった事も知らないで考える。

まぁ、何処かに行くのは冒険だな。

「よし、出来たよ。」

考える前に朝飯。
並べて言う。

「いただきます。」

玉子チャーハンにワカメの汁と野菜炒めだ。
チャーハンも肉に薄いハムを使い、レタスも入る。パラパラなご飯と玉子が美味しい。
ワカメの汁も素朴で美味しい。
野菜炒め。少しタレで味付けしてるので、以外とガツンとくる。
確りした味に野菜が合う。そしてチャーハン。
ガッツリとあっさりが絶妙な味わいになる。
そして合間のワカメの汁。
口に清涼感を与えてくれる。
野菜、チャーハン、野菜、チャーハン、汁。
最高です。

「ごちそうさま。」

食い終われば旅立ちだ。
部屋を出て宿屋の女将と話すが、以外な別れを言われる。

「強く生きるんだよ!」

「う、うん?」

何があった!
どうでも良いモブなのに、なんで?
不安をつのらせる。
変なものでも食べた?

町を出る前にギルドに挨拶に行く。
入って受付に、行くが何時もの温かい表情を見る。
昨日まで、そんな顔をしてなかったよね?
俺の不安ゲージが上がる。

ギルドマスターが来る。
いきなり抱きしめられる。
ぎゅとされる。
肩を掴まれ揺さぶられる。
涙目だ。

「頑張れよ。」

優しく言う。

うん、殺して良いかな?
[後でお願いします。マスター。]

覚えておけ!!
てか、別れになってる?何故!?

「取り敢えず、首都に行くよ。」

「行ってこい。」

うん?気持ち悪い。
そんなこと言うおっさんだっけ?
俺の悩みが増えてゆく。

温度差が出てる別れだが、ギルド一堂は願っていた。幸せになれよ、と。
彼は何にも分からないので、不気味なままで合った。
そして、ギルドマスターも余計な事をするのだ。
首都のギルドに連絡を送る。

ーーーーーーーーー

ファフレミア冒険者ギルド長
  ラミア・クラック様

ハッタクにて、他国よりの冒険者が入りました。
4名の女性ばかりのパーティーなのですが、S級が2名居ます。
内の一人がエルフのレブル・シアント殿。
その庇護かにハーフエルフの子供が居ます。
その子の母親を探して欲しいようです。
訳は、12才で分からぬ親を探してるのですが、首都に行きます。
そこで、ギルド秘蔵の忘恩の珠の使用をお願いしたく存じます。
また、この事を城におられる守護様にもお伝え願いませんでしょうか。
あの名もなき子の為にお願い申し上げます。

ハッタク支店冒険者ギルドマスター
  レン・ブラッド

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こんなお願いが、ギルド長に行くとも考えて居なかった。
ブラッドは良いことをしたと思っていた。
絶対に血族に会い、命名の儀を終える事を。

われらの主人公は、そんな状態でもなく気持ち悪さを抱えての首都行きとなるのだ。
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