転生国主興国記

hinomoto

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本章

再びの砂漠

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砂漠の手前だ。
久々の気分で、準備運動を始めた。
服装は違うが気にならないし、転移が出来るので別にのんびりせずに終わらしても良い。
しかし、砂漠の民の気質がまだ知らないので、ある程度の確認が必要になる。
過去は解っても未来は分からない。
神なら分かるはずだと思うが、ナインの神や神話で未来を言う事はない。
どちらかと言えば、人が言う事が多いと思う。
神であろうと未来を知るものは居ないのかも知れない。
ただ、悪魔は未来を知らない。知り得る力も無い。
その逆も同じで天使にも未来を知り得ないのだ。
天使の堕天や悪魔になるのも産まれるのも不明なのだ。
ナインも知らないし、知りたくもない。
未来は作る物であって知り得る物では無いと理解している。
ナインにとっての未来は知らない。
云わば行き当たり張ったりの人生である。

準備も終わったので走り出した。
今回は逆の方向に向かってなので、埃は立ちにくいだろう。
しかし、そんなに世の中は甘くない。
走り出して2秒後には砂ぼこり舞うのだ。
当然、砦の監視は大騒ぎとなる。
二ヶ月も立たないうちに、あの砂塵が立ち上がったのだ。
それも皇国側から。
何か何だか分からないが、警報を鳴らす、怒号は起きる、大騒ぎなる。
まさか、子供が起こした事でしたと知れば卒倒ものである。
だが、絶対に知られない。
知られる前に彼方へと走り去ったからだ。
砦からは監視用に馬が出てきたが追い付く事もかなわず、魔物と遭遇する事態となり断念するばかりであった。
魔物との死闘は三日間昼夜を問わず戦い、砦から増兵が送られるわ、怪我人を砦に運ぶわで 修羅場となるが割愛する。

ひとしきり走り抜いて立ち止まる。
このまま進めば懐かしの青のオアシスに出る。
右にも左にもオアシスがある。分からない事が多いのも考えてしまう。
郷に入っては郷に従う事を好の人間だ。
アイがではなく、青のオアシスに行くのが良いと思う。直感に頼るタイプと言われても従うのだ。
一気に走り出した。
走ると云ってもただの走りではないから質が悪い。
走り去った後が酷いのだ。
砂漠においての一番の最悪は魔物である。暑さに特化した魔物ほど質が悪くなる。
で、その最悪の魔物が最悪になる。
何故なら、走り去った後は震脚による爆撃で地面の魔物はぶっ飛びながら新たにダメージを受けて倒れるて、屍を晒してしまうのだ。
弱肉強食の世界である。
死んだら食べようと魔物が来るが、安定してでなくて競争して来るのだ。
『阿鼻叫喚』
暫くマトモなルートとしての街道が封鎖になるのだ。
実に迷惑な話だが、ナインは知らない。
そんな事になってるなんて。
そして、極悪な走りで昼前に青のオアシスに着くのだが、一騒動が待っていた。
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