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第9章 ミネルシルバ

次の敵は?

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犯罪者が居なくなると皆が助かるが、犯罪を請け負う所が無くなって困るのが、金持ち商人や金持ち貴族、王族、国が困る事になる。

ギルドとしてなっていた、裏の組織が無くなった事による混乱が生まれた。多くは民は歓迎していたが、裏に繋がる者の慌てようは大変だと、元闇ギルドに居た幹部の一人が言った。

たった2ヶ月で村は大きくなった。

もう1つの壁を、10キロ四方に建てたのだ。四メートルの高さと幅は100メートルもあり、一辺の入り口もそれぞれ三ヶ所もあり、合計12ヶ所になっている。

要は、最初の壁の内部を住民達の住居だけにして、次の壁までを畑オンリーにしたのだ。

住民を選別するのに時間が掛かったが、計348人になった。それに加えて奴隷の数は約一万人を超えたのだ。

奴隷達も級別けをした。こそ泥程度を6等級にして殺人までを5等級、繰り返しての犯行者を4等級、脱走経験有りなら3等級、犯罪の示唆したら2等級、纏めた者、二つ名が付いた者は1等級にして、内警備を6級までを外警備をそれ以外にさせる事にした。

等級が少ないほど、契約は重たい。

元騎士達は10等級にしている。どっちにしても、元の国に帰す事は無い。

奴隷なので、性欲を落とし(朝立さえも起こらない)、嘘を言えなくもした。冗談も言えないし、悪口も言えない。暴力も行え無いし、イタズラも出来ない。町の色男も此処では役に立たない、筋トレ地獄に落ちたナメクジと化している。

問題は1つ。

女の住民が増えすぎたのだ。

クラークによると、エスト、アミス、メルダによる篤郎防衛戦が勃発しているそうだ。

そんな余裕は与えて無いのだがな。

勉学に運動、仕事に家事を毎日しているのだ。

特に家事は分担にしないと、終わらないのだ。

料理と洗濯と掃除に、ほとんどの時間を費やしているのだ。

篤郎だけ魔法を使うので、家事は不要なのだ。

篤郎が居なくなっても出来る様にしたいから、簡単にはしていない。

食糧の確保は五年分はある。奴隷を切り離したら、百年は持つが長くは備蓄しておきたく無いし、賞味期限が持つはずも無い。

そんな村も秋が来る。

女達の争いも苛烈になっているとクラークは泣いていた。脱落した者の獲物が他に向いて困って要るらしい。クラークも貞操を守る為に必死だとかを聞くと笑ってしまうよ。

騎士達に性欲を戻せば、住民が増えるかもしれないが、子供達が大きくなるまで不可能だな。我慢しろと心で言っとくよ。

食欲の秋なのにね。

子供達は、勉学に四苦八苦しているそうだ。四則演算では無い。言葉を直すの苦しんでいる。あっ!アルテウル神の信仰は棄てさしている。ミネルシルバ神の信仰替えをさしたからな!

そんなのんびりした日々も、奴隷からの通達に慌てる事になった。

「アルケニー国の軍が此処を攻めとるか・・・・」

村が大騒ぎになった。
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