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「OK、叶えてあげよう。」
わたしは嬉しくなって、思わず笑いました。
「キミはずっと夢の世界で暮らすんだ」
(ユメノセカイってなんだろ……)
不思議に思うわたしを余所に、ピエロさんは
「目を瞑って。いいと言うまで開いちゃいけないよ。」
優しい声でそう言いました。
わたしが目を閉じると、ずっと乗せていた左手を退けて
“パチン”
指を鳴らしました。
体がフワッと浮く感覚がしました。
「さあ、目を開けてごらん」
ピエロさんの声が聞こえました。
目を開けると、
お花畑の中にわたしはいました。
ピエロさんがまた手品を見せてくれているんだと思いましたが、辺りにピエロさんの姿はありません。
夢を見ているのだと思ったわたしは手の皮をつねってみました。
ちゃんと痛みを感じました。
風が吹けばふわっと花の香りがします。
わたしはその風の吹く方へ、花を掻き分けて歩き始めました。
少し歩くと遠くに人影が見えました。
「あ…あ…」
人影に向かってわたしは走り始めました。
あれは間違いない。
お父さんとお母さんです。
わたしは二人の背中に飛びついて、赤ちゃんみたいにわんわん泣きました。
わたしは嬉しくなって、思わず笑いました。
「キミはずっと夢の世界で暮らすんだ」
(ユメノセカイってなんだろ……)
不思議に思うわたしを余所に、ピエロさんは
「目を瞑って。いいと言うまで開いちゃいけないよ。」
優しい声でそう言いました。
わたしが目を閉じると、ずっと乗せていた左手を退けて
“パチン”
指を鳴らしました。
体がフワッと浮く感覚がしました。
「さあ、目を開けてごらん」
ピエロさんの声が聞こえました。
目を開けると、
お花畑の中にわたしはいました。
ピエロさんがまた手品を見せてくれているんだと思いましたが、辺りにピエロさんの姿はありません。
夢を見ているのだと思ったわたしは手の皮をつねってみました。
ちゃんと痛みを感じました。
風が吹けばふわっと花の香りがします。
わたしはその風の吹く方へ、花を掻き分けて歩き始めました。
少し歩くと遠くに人影が見えました。
「あ…あ…」
人影に向かってわたしは走り始めました。
あれは間違いない。
お父さんとお母さんです。
わたしは二人の背中に飛びついて、赤ちゃんみたいにわんわん泣きました。
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