コピー&ペーストで成り上がる! 底辺講師の異世界英雄譚

猫太郎

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第二章 楽しい(?)異世界新生活

第21話 夜の悩みはあるけど

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 めでたくスキルのレベルも上がり、新生活も充実しているが、問題もある。

 一つはリリアの呪いの問題だ。
 例の「発作」は、だいたい週に一度くらいのペースで起きているようだった。
 あれが始まると、隣の部屋からなまめかしいあえぎ声が聞こえてくるわけだが、そうなると俺も(いろいろな意味で)気になって眠れない。

 単なる性欲の発散であるなら心配しないが、苦しそうな声を聞いていると、例の〈夭折の呪い〉が発動したのではないかと不安になってしまうのだ。
 かといって、喘ぎ声が聞こえてくるたびにリリアの部屋に踏み込むわけにはいかない。

 あるとき、隣の部屋から「エイジさん!」と俺を呼ぶ声がしたものだから、慌ててドアを蹴り開けて乗り込んだのだが、リリアは半裸で「行為」の真っ最中。

「あっ、あっ! あうっ……! だめ、エイジさん、そんなことしたら……!」

 おい、俺は何もしてないからな!
 いや、呪いで仕方ないのは分かっているが、もしこんな声が家の外に聞こえたら大変だ。

 一応、「行為」がエスカレートしないか、軽く様子を見ておこう——そう思って俺が近付いたとき、リリアは突然俺に飛びかかってきた。
 剣術スキルを一時消去していた俺は、それを回避出来ず、リリアにしがみつかれてしまった。

「エイジさん、リリアは悪い子です……!」

「あー! 知ってるよ、こんちくしょう!」

 リリアは自分の顔を、俺の顔に近づけてくる。このままではまずい。
 仕方なく、俺はリリアの頭を抱いて、自分の肩口に押しつけた。

 リリアはしばらくモゴモゴ言いながら、腰を俺の太ももに押しつけてゴソゴソしていたが、やがて体を痙攣させて動かなくなった。

「……ごめんなさい! 本当にごめんなさい!」

 意識を取り戻したリリアは顔を真っ赤にして俺に謝罪したが、本人にはどうしようもないことだ。俺としては責める気は一切なかった。

「いいって。気にするなよ」

 むしろ、いつ俺の理性の糸が切れてしまうか、そっちのほうが心配だった。
 客観的に見てリリアは魅力的な女性だ。外見が美しいだけではない。老人や子供に優しく、困っている人間を見過ごせない正確だ。なにせ俺みたいな見ず知らずの怪しい男の世話をしているぐらいだからな。
 
 俺がリリアに手出しをしないのは、本人の意思ではどうしようもない弱みにつけ込むのがイヤだからだ。
 だが俺だって聖人君子ってわけじゃないのだ。何度も誘惑されれば、いつか「据え膳」に手をつけてしまうだろう。
 
「何か発作を和らげる手があればいいんだけどなぁ」

 何気なくそんなことを言うと、リリアは顔を真っ赤にしながら、上目遣いに俺を見た。

「……あ、あるかもしれません……」

「え、マジで?」

「確実……とは……言えないの、ですが……。あ……ああいうふうになったわたしは、その……」

 言いずらそうに声が震わせるリリア。

「あの、発作が出ているときのわたしは、誰かに罰せられることを、求めています……。罰を受けると……その……興奮、するみたいなんです……」

「な、なるほどね」

「だから……その、わたしがああなったら、痛みや屈辱を与えるようなことをしていただければ……すぐに……収まるかと……満足して……」

 ——痛みや屈辱、か。またハードルの高い話だな。

「わ、わかった。気にとめておくよ」

 このときの俺には、そう答えるだけで精一杯だった。

 リリアの呪いについては、一朝一夕でどうにかなる問題ではないので、ひとまず棚上げするしかない。

 実は、これ以外にも厄介な問題がある。
 それもリリア絡みではあるのだが——
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