私は国籍・戸籍がない

mhiray

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5.家族

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それから、3人が揉めた。私の件だった。

 父が母に
 「早く向こうに、離婚してくれるように言えよ」

 母、「だから、してくれないんでしょう!!」

 祖母、「やめなさいよ。喧嘩しても、いい方向にいかないじゃない…」

 その言葉に二人の喧嘩は、収まった。

 それからは、父も母も喧嘩ばかりになっていった。父が仕事してないってことにも、母は腹を立てているそうだ。
 父は全く仕事する気がない。私は、

 (あー面倒なのかな)

と思っていた。父が仕事をしなくなって6年が経とうとしていた。ずっと祖母に頼りっきりになり、私もそれが当たり前な生活になっていた。
 母がフィリピンに仕送りする度、祖母に頼んだ。

 当時から私は、

 (なんでこんな家族に生まれてきたのかな。うんざりだ)

とも思っていた。小6にして私は、生きることに疲れを感じていた。

 父と母は、毎日喧嘩。父は、機嫌が悪くなると毎回物に当たる。私は、トラウマにになっていた。この頃から自殺を考えるようになっていた。

 (〇んで楽になりたい。こんな生活嫌だ。神なんかこの世にいない。居たら助けてくれる。居れば世は平和だ)

 当時の私には友達もいなく、児童館行くのもずっと一人だった。
 
 今思えばストレスだったのかもしれない。子供だった私は、ストレスと言う言葉をしらなかった。ただ今の生活から抜け出したい。優しそうな家族を見ては、ずっとうらやましかった。私には、温かい家族は居ないから。

 当時の先生にも、メールで死にたい。生きていたくないとメールしていた。でも、子供の言うことに耳を貸そうともしなかった。だから、頼る人は、誰一人も居なかった。
 父が暴れる度、怯えるしかなかった。この時代で言えば、児童虐待だ。

 今の世の中みたいに困ったらここに、連絡してください。とかは、無かった。
 あったかもしれないけど、そんなTVで出すほどではなかった。毎日怯えながらの生活。父と母が喧嘩。私は、泣いて叫んで。その繰り返しだった。

 誰も何もしてくれない。それなら、私一人で生きていけるようにしないとダメなんだ。強くならないといけないんだ。私は、強くなる。苛めにも屈しない。親からも逃げる。こんな人生を一生背負っていく必要ない。

 ここまで感じていた。追い込まれていた。親も屑だ。〇ネば良いのに。小6で考える発想ではない方向に至っていった。


    ---ここまで追い込まれていたとは…私に人生を変えた。性格も何もかも。
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