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お茶会
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「ねえ、アン。これが分からないわ」
イザベラは、今学院から出ている課題をしていた。アンはいつも課題を手伝っている。本当は自分で全部した方がいいだろうが、貴族が使用人を使うのが当たり前のように、課題を使用人にやらせる貴族も一定数いる。
アンは伯爵夫妻から、できるだけ一緒にやるように言われていた。
「ここは、初めに調べた事を書くの。これ、前一緒に調べたでしょ。
付箋を付けている所が大事な事だから、そこを中心に書くといいわ。」
「そうなのね。アンがいると凄く助かるわ。」
アンはイザベラに教えながら課題を進めさせる。
(この方法だと、ほとんどわたしが考えた内容になりそうだわ。まあ、平民が考えた物なんて大した事無いだろうし、分からないわよね。)
「イザベラ様も、上手に書くようになりましたよ。最近逃げていないから勉強の成果が上がってきたみたいですね。」
「ふふふ。アンのおかげよ。アンったら侍女じゃなくて家庭教師の先生みたいよ。
せ・ん・せ・い。ふふふ、あはは、アン、真っ赤よ。かわいい。」
イザベラに揶揄われてつい赤くなってしまう。
(可愛いのはイザベラ様だわ。)
この楽しい時間ももう少しで終わると思うとアンは寂しかった。
今日はイザベラ様主催のお茶会が開催される。
18歳を超えると、それまで招かれるだけだったお茶会を開催する立場になる。
今回初めて開催するイザベラは、緊張しているみたいだった。
伯爵家に10台程の馬車が続々とたどり着く。中から綺麗なドレスを着た女性が侍女と共に屋敷に入ってきた。
イザベラはホストとして、中庭に案内する。
大きな円卓を囲んで、招待客が全員揃った所で、お茶会が始まった。
アンはイザベラのすぐ後ろについていた。
「ようこそお越しいただきました。今日は皆様の為にケーキとクッキーを用意しました。お楽しみ下さい。」
(ああ、イザベラ様、緊張している。お菓子とお茶の説明がないわ。昨日練習したのに。)
クスクスと笑い声が聞こえる。
イザベラは黙り込んでしまった。
招待されていたローゼリア侯爵令嬢がイザベラに言う。
「まあ、イザベラったら相変わらずだわ。ホストなのにきちんと説明をできないなんて、私なら恥ずかしくてお茶会を開催できないわ。」
クスクスクスクス
「あら、私には、ホストに失礼な発言をする女性の方が恥ずかしいと思いますわ。」
そう言い、イザベラを庇ったのは、艶のある茶髪を綺麗に纏めているリリアンヌ公爵令嬢だった。
「何ですって?」
「恥ずかしいと言ったのよ。淑女がする行動では無いわ。」
「リリアンヌ、第二王子様との婚約が内定したから、いい気になっているんじゃないの?」
ローゼリアはリリアンヌを睨みつけてくる。
(本当、情緒不安定な女性だわ。侯爵令嬢だなんて信じられない。)
周りの令嬢も戸惑っている様子だ。
「ローゼリア嬢、なんだか顔色が悪いようだわ。今日はお帰りになって、休まれた方がいいわ。」
イザベラが、ローゼリアに声をかけると、ローゼリアは驚いたようにイザベルを見る。
ホストからお茶会参加を拒否されたら、留まる事ができないのは常識だ。
「分かったわ。イザベラ。あなたがそういうつもりなら、私にも考えがあるからね。」
ローゼリアはイザベラとリリアンヌを睨みつけて会場から去っていった。
嵐のようなローゼリアが帰宅すると、その後は和やかにお茶会が進んだ。
王国の噂話が飛び交う。
「王弟が若い娘と付き合っているらしいわ。夜会でキスしているのを見た人がいるんですって。」
「まあ、あの方いくつだったかしら。」
「隣国が戦争の準備を始めているかもしれないと聞きましたわ。」
「隣国は去年第二王子に前線の兵士が壊滅させられたんでしょ。そんな力がまだ残っているのかしら。」
「美術展覧会が増えたわね。モッホやプソーとか珍しい絵も飾っているらしいわ。」
「素敵ね。今度行きましょうよ。」
美味しい紅茶とケーキを食べて会話を楽しんだ。
お茶会が終わり、招待客が帰る時、アンはリリアンヌ公爵令嬢に話しかけた。
「リリアンヌ様。主人がお礼を言いたので少しお話をと言われています。」
「まあ、嬉しいわ。伺います。」
「リリアンヌ様ありがとうございます。庇っていただいて嬉しかったです。」
「まあ、当然の事をしただけですわ。ローゼリア様は困った方ですわね。私も先日第二王子様との婚約が内定してから、いつも絡まれてます。」
そうゆうとリリアンヌは左手の薬指の指輪を見せた。公爵家の見事なバラの家紋が入った婚約指輪だった。
「そうなんですね。
そうだわ。友達になりましょう。一緒にいれば、ローゼリアも手を出してこれないでしょ。」
「ええ、喜んで。嬉しいわ。」
「もちろん、アンも入ってね。」
「イザベラお嬢様。」
焦ってアンは声をかける。確かにアンとイザベラは友人のように過ごす事が多い。でもアンは孤児だ。公爵令嬢と友人になるのはおかしい。
「まあまあ、素敵だわ。アン。よろしくお願いしますね。」
でもニッコリと笑う目の前の二人の美しい女性からの誘いを断れる人なんているのだろうか
「はい。よろしくお願いします。」
アンは微笑み返事をした。
ロブとは一緒に暮らしているけど、あれから会話も無く、ギクシャクしている。アンは食事を作るのを止めたし、洗濯も自分の分だけしている。物置のベットは狭いが、ロブと一緒に寝るよりマシだった。
今日はザックと約束していた週末だ。
ザックの事は厄介な男だと思うが、あの時の事を思い出すだけで、子宮が疼く。
(行こう。どうせ、もうすぐここを離れるんだから、私だって楽しんでもいいじゃない。)
ここ数日話をしていないからか、アンが週末に家から離れる姿を見てロブはホッとしているようだった。
(どうせ、気まずいから私がいなくなればいいと思っていたんじゃないかな。)
ロブからお金を返してもらうのは諦めていた。
以前にも来た酒場についた。
奥にはマスターがいる。
「ああ、きたか。」
そういうと、アンに鍵を渡してきた。あの家の鍵だろう。
「ザックが涎を垂らして待ってるよ。」
アンは鍵を受け取り、ザックの元へ向かった。
「アン、会いたかったよ。」
ザックはギュウとアンを抱きしめてくる。
「私も、会いたかった。」
ロブとの生活にストレスを感じていたらアンはザックに甘える。
「じゃあ、さっそくベットへ行こう。」
「待って、ザック。私貴方と行きたいところがあるの。海を見に行きましょ。天気もいいし。」
まだ。昼食も食べていない。前回みたいに一日中抱かれるのは嫌だった。
「もちろんいいよ。海ならいい場所を知っているんだ。」
てっきり断られると思ったが、あっさり了承された。アンは嬉しかった。両親が死んでから、誰かに甘えるなんてほとんどしていない。
「ありがとう。ザック。楽しみね。」
イザベラは、今学院から出ている課題をしていた。アンはいつも課題を手伝っている。本当は自分で全部した方がいいだろうが、貴族が使用人を使うのが当たり前のように、課題を使用人にやらせる貴族も一定数いる。
アンは伯爵夫妻から、できるだけ一緒にやるように言われていた。
「ここは、初めに調べた事を書くの。これ、前一緒に調べたでしょ。
付箋を付けている所が大事な事だから、そこを中心に書くといいわ。」
「そうなのね。アンがいると凄く助かるわ。」
アンはイザベラに教えながら課題を進めさせる。
(この方法だと、ほとんどわたしが考えた内容になりそうだわ。まあ、平民が考えた物なんて大した事無いだろうし、分からないわよね。)
「イザベラ様も、上手に書くようになりましたよ。最近逃げていないから勉強の成果が上がってきたみたいですね。」
「ふふふ。アンのおかげよ。アンったら侍女じゃなくて家庭教師の先生みたいよ。
せ・ん・せ・い。ふふふ、あはは、アン、真っ赤よ。かわいい。」
イザベラに揶揄われてつい赤くなってしまう。
(可愛いのはイザベラ様だわ。)
この楽しい時間ももう少しで終わると思うとアンは寂しかった。
今日はイザベラ様主催のお茶会が開催される。
18歳を超えると、それまで招かれるだけだったお茶会を開催する立場になる。
今回初めて開催するイザベラは、緊張しているみたいだった。
伯爵家に10台程の馬車が続々とたどり着く。中から綺麗なドレスを着た女性が侍女と共に屋敷に入ってきた。
イザベラはホストとして、中庭に案内する。
大きな円卓を囲んで、招待客が全員揃った所で、お茶会が始まった。
アンはイザベラのすぐ後ろについていた。
「ようこそお越しいただきました。今日は皆様の為にケーキとクッキーを用意しました。お楽しみ下さい。」
(ああ、イザベラ様、緊張している。お菓子とお茶の説明がないわ。昨日練習したのに。)
クスクスと笑い声が聞こえる。
イザベラは黙り込んでしまった。
招待されていたローゼリア侯爵令嬢がイザベラに言う。
「まあ、イザベラったら相変わらずだわ。ホストなのにきちんと説明をできないなんて、私なら恥ずかしくてお茶会を開催できないわ。」
クスクスクスクス
「あら、私には、ホストに失礼な発言をする女性の方が恥ずかしいと思いますわ。」
そう言い、イザベラを庇ったのは、艶のある茶髪を綺麗に纏めているリリアンヌ公爵令嬢だった。
「何ですって?」
「恥ずかしいと言ったのよ。淑女がする行動では無いわ。」
「リリアンヌ、第二王子様との婚約が内定したから、いい気になっているんじゃないの?」
ローゼリアはリリアンヌを睨みつけてくる。
(本当、情緒不安定な女性だわ。侯爵令嬢だなんて信じられない。)
周りの令嬢も戸惑っている様子だ。
「ローゼリア嬢、なんだか顔色が悪いようだわ。今日はお帰りになって、休まれた方がいいわ。」
イザベラが、ローゼリアに声をかけると、ローゼリアは驚いたようにイザベルを見る。
ホストからお茶会参加を拒否されたら、留まる事ができないのは常識だ。
「分かったわ。イザベラ。あなたがそういうつもりなら、私にも考えがあるからね。」
ローゼリアはイザベラとリリアンヌを睨みつけて会場から去っていった。
嵐のようなローゼリアが帰宅すると、その後は和やかにお茶会が進んだ。
王国の噂話が飛び交う。
「王弟が若い娘と付き合っているらしいわ。夜会でキスしているのを見た人がいるんですって。」
「まあ、あの方いくつだったかしら。」
「隣国が戦争の準備を始めているかもしれないと聞きましたわ。」
「隣国は去年第二王子に前線の兵士が壊滅させられたんでしょ。そんな力がまだ残っているのかしら。」
「美術展覧会が増えたわね。モッホやプソーとか珍しい絵も飾っているらしいわ。」
「素敵ね。今度行きましょうよ。」
美味しい紅茶とケーキを食べて会話を楽しんだ。
お茶会が終わり、招待客が帰る時、アンはリリアンヌ公爵令嬢に話しかけた。
「リリアンヌ様。主人がお礼を言いたので少しお話をと言われています。」
「まあ、嬉しいわ。伺います。」
「リリアンヌ様ありがとうございます。庇っていただいて嬉しかったです。」
「まあ、当然の事をしただけですわ。ローゼリア様は困った方ですわね。私も先日第二王子様との婚約が内定してから、いつも絡まれてます。」
そうゆうとリリアンヌは左手の薬指の指輪を見せた。公爵家の見事なバラの家紋が入った婚約指輪だった。
「そうなんですね。
そうだわ。友達になりましょう。一緒にいれば、ローゼリアも手を出してこれないでしょ。」
「ええ、喜んで。嬉しいわ。」
「もちろん、アンも入ってね。」
「イザベラお嬢様。」
焦ってアンは声をかける。確かにアンとイザベラは友人のように過ごす事が多い。でもアンは孤児だ。公爵令嬢と友人になるのはおかしい。
「まあまあ、素敵だわ。アン。よろしくお願いしますね。」
でもニッコリと笑う目の前の二人の美しい女性からの誘いを断れる人なんているのだろうか
「はい。よろしくお願いします。」
アンは微笑み返事をした。
ロブとは一緒に暮らしているけど、あれから会話も無く、ギクシャクしている。アンは食事を作るのを止めたし、洗濯も自分の分だけしている。物置のベットは狭いが、ロブと一緒に寝るよりマシだった。
今日はザックと約束していた週末だ。
ザックの事は厄介な男だと思うが、あの時の事を思い出すだけで、子宮が疼く。
(行こう。どうせ、もうすぐここを離れるんだから、私だって楽しんでもいいじゃない。)
ここ数日話をしていないからか、アンが週末に家から離れる姿を見てロブはホッとしているようだった。
(どうせ、気まずいから私がいなくなればいいと思っていたんじゃないかな。)
ロブからお金を返してもらうのは諦めていた。
以前にも来た酒場についた。
奥にはマスターがいる。
「ああ、きたか。」
そういうと、アンに鍵を渡してきた。あの家の鍵だろう。
「ザックが涎を垂らして待ってるよ。」
アンは鍵を受け取り、ザックの元へ向かった。
「アン、会いたかったよ。」
ザックはギュウとアンを抱きしめてくる。
「私も、会いたかった。」
ロブとの生活にストレスを感じていたらアンはザックに甘える。
「じゃあ、さっそくベットへ行こう。」
「待って、ザック。私貴方と行きたいところがあるの。海を見に行きましょ。天気もいいし。」
まだ。昼食も食べていない。前回みたいに一日中抱かれるのは嫌だった。
「もちろんいいよ。海ならいい場所を知っているんだ。」
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「ありがとう。ザック。楽しみね。」
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