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守護霊日記
5月8日。晴れ。
リディルは今日も薬草摘みに勤しんでいる。
しかし、どっかりと地面に腰を下ろし、胡座を掻くのは如何なものかと思う。
どう贔屓目に見ても、やる気がある様には見えない。
ただ、緩慢にその周囲にある草を毟っている。その中に薬草は含まれているのだろうか?
その姿は、正におっさんそのもの。
たまにフードの中に手を入れてモゾモゾと動かしているが、まさかそれは耳をほじくっているのか…?
あ、指を抜いて息を吹きかけた。
後で、その周囲を探索せねば。
5月9日。やや曇り。
リディルは今日も今日とて、やる気の無い薬草摘みだ。
待て。何故、地面に寝転ぶ。
ん? 収納袋から何を…酒瓶にツマミ!?
こんな真っ昼間から何を…お…う…うん…。
フードの隙間から覗く僅かに上気した頬…良い…。
俺は懐から、この街に来た時に真っ先に購入したリディルの髪の毛を取り出して、匂いを嗅いだ。
5月10日。雨。
今日は生憎の天候の為、リディルは薬草を摘みには行かない様だ。
宿の部屋でベッドの上でブーツを振り回して遊んでいる。
その顔は無邪気そのもの。押し倒したい。
その踵から刃が見えているのは気のせいだろう。
◇
「5月…………って、何を書いてんだ、てめぇはっ!!」
6月12日。晴れ。
リディルに日記を取り上げられた。悲しい。
リディルは今日も薬草摘みに勤しんでいる。
しかし、どっかりと地面に腰を下ろし、胡座を掻くのは如何なものかと思う。
どう贔屓目に見ても、やる気がある様には見えない。
ただ、緩慢にその周囲にある草を毟っている。その中に薬草は含まれているのだろうか?
その姿は、正におっさんそのもの。
たまにフードの中に手を入れてモゾモゾと動かしているが、まさかそれは耳をほじくっているのか…?
あ、指を抜いて息を吹きかけた。
後で、その周囲を探索せねば。
5月9日。やや曇り。
リディルは今日も今日とて、やる気の無い薬草摘みだ。
待て。何故、地面に寝転ぶ。
ん? 収納袋から何を…酒瓶にツマミ!?
こんな真っ昼間から何を…お…う…うん…。
フードの隙間から覗く僅かに上気した頬…良い…。
俺は懐から、この街に来た時に真っ先に購入したリディルの髪の毛を取り出して、匂いを嗅いだ。
5月10日。雨。
今日は生憎の天候の為、リディルは薬草を摘みには行かない様だ。
宿の部屋でベッドの上でブーツを振り回して遊んでいる。
その顔は無邪気そのもの。押し倒したい。
その踵から刃が見えているのは気のせいだろう。
◇
「5月…………って、何を書いてんだ、てめぇはっ!!」
6月12日。晴れ。
リディルに日記を取り上げられた。悲しい。
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