もう我慢なんてしません!家族からうとまれていた俺は、家を出て冒険者になります!

をち。「もう我慢なんて」書籍発売中

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ミカミカとキースの結婚式!

二人のなれそめ

ふむふむ、と続きを待つ俺たち。

「…………」
「…………?」
「…………??」

お互いに顔を見合わせ首を傾げ合う。

「………え?キース、続きは?」
「は?え?マジで続き言うやつなのか?これ」
「いやいやいや、そこまで言ったのなら教えて下されよ!だって、俺的にもレオン的にも『いつの間にかくっついてた二人』なんだもん!気になるでしょ。ねえ?」

ゲイルとレオンがしっかりと頷く。
だよねえ!

「で?どっちが好きっていったの?」

いつの間にか、周りでざわざわしてた人達までも固唾を飲んでキースの話を聞く体制に。

「え?この中で言うのか、俺。ミカの家族の前で?」
「うん。何か問題でも?」

世界の真ん中で愛を叫ぶ人がいるのですから、家族の真ん中で愛を叫んだっていいでしょおが!
問題なっしんぐ!

「あー……」

チラリとレオンに視線をやって、俺を見る。

「今は違うからな?ミカ一筋だからな?誤解するなよ?」
「うん。了解しました!」
「ミカもいいか?」
「ああ。家族の真ん中で愛を叫ぶ、だっけ?やってみろよキース」

ニヤリと不敵に笑うミカミカ、最高にかっこよ!
キースもそう思ったみたいで「クソ!負けたぜ」と呟いている。

「ミカミカのオッケーもでましたので、ほら、どうぞ!」




「あー……、言えって言ったのお前らだからな?
………ミカと出会うまで、俺は……あー……サフィに惚れてたんだよ。このことはサフィのレオンも知ってるしゲイルも知っているはずだ。てか、まあ、気付いてたやつも多いだろう。
これでも高ランク冒険者だからな。自慢じゃなく、それなりにモテた。
でも、さっき話した通り、俺は家族を捨てた男だ。まともに人を愛せる気がしなかった。
でもな、たった6つのサフィが俺のそんな気持ちを言い当てたんだよ。
俺が家族を捨てたってことを言い当てたあげく、当たり前に受け入れてこう言ったんだ。
『生まれるところはえらべないから、生まれたあと自分でかぞくをえらんだらいい』
『血がつながっただけの人なら、傷つけてくるだけの人なら、かぞくじゃないってポイしていい』
それでさ、言ってくれたんだ。
『キースもオレといっしょにかぞくになる?』って。
6歳の子供がだぜ?
俺の置かれた状況を教えてもないのに完璧に当てて、おまけにこれだもん。
惚れるだろ?無理だろ、これ」

全員の視線が俺に集中。
何故か「あーあ」「分かる分かる」みたいな、まるで俺が人たらしさんみたいな空気に。
ミカミカまで「うんうん」と頷いている。「サフィだしな……」。
「キース……」と同情するような視線がキースに集まった。

「……あー……俺の息子が、すまん」

ゲイル、そこでゲイルが謝ったら俺が悪いみたくなっちゃうでしょお!俺は悪くない!

「とにかく、俺はサフィに救われたんだよ。
だから、最初は家族として、兄としてサフィを見守っていこうと思ってた。
でも無理だった。どうしようもなく惚れちまった。
だがサフィはまだ子供だったからな。ゆっくり待つつもりだったんだよ。
レオンも同じだと思ってたんだが……まあ、結果的に俺は振られたわけだ」

「私の方が先にサフィと出会って、見守ってきたんだよ?そこは理解してほしい」
「分かってる。だからレオンなら、って引いただろ?お前だから俺は引いたんだぜ?他の奴なら奪ったさ」

な、なんかいたたまれないのですが……!
ミカミカとのなれそめじゃなかったの?!俺、どんな顔して聞いてたらいい?

そっとミカミカの様子を伺えば「気にすんな。知ってるし!」と親指を立てられた。
ミカミカーーー!!

「こほん。
まあ、それで俺はサフィを家族として、兄として、相棒として、護衛として一生支えていこうと決めたわけなんだが……そこでミカと出会った」

おお!ミカミカ!来ましたか!

「ミカの立場って、俺と似たようなもんだろ?だから最初から妙な親近感があったんだよ。
レオンのヤツがサフィと二人になりたがって、結果的に俺とミカで待機、ってことも多かったしな。

でさ。なんというか……お互いに護衛対象に対するスタンスが似てるな、ってな。
護衛とはいえ、俺とサフィ、ミカとレオンも、家族みたいなもんだろ?
つい世話をやいちまうし、間違っていると思えば叱ったりもする。
サフィといると何が起こるのか想像もつかない事態ってのがしょっちゅうある。
だがそれも楽しいと思っている俺がいる。
ミカも俺と同じだった。レオンとサフィに振り回され、走り回って。それが楽しいんだ。幸せなんだ。
俺とミカは同じ方向を向いて、同じ景色を見ている。
それに気づいて……
ミカの側にいるだけで、俺は自分の全てを受け入れられているように感じた。
そして気付いたらレオンと居るサフィを見る時の胸の痛みがなくなっていた。
ミカと話をするうちに、いつの間にかサフィへの気持ちは形を変えていたんだんだ。
いつの間にかミカは……『傍に居た人』から『居て欲しい人』になってた。
認めちまえば、納得できた。
ミカは俺の半身なんだって。こんなにも分かりあえる人は、分かち合える人は他に居ない。
今度は待つのをやめようと思った。
待っていてかっさらわれるのはもう沢山だからな。
ミカだけは誰にも渡したくないと思った。
だから、俺から告白した。俺と一生共に生きてくれ、って。
てことで、サフィの最初の質問の答えは『俺から』だ。俺がミカに告白した」



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