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五年後
ネヤりまするのか?
長らくお待たせいたしましたーー!ようやく、ようやく回復していまりましたああっ!
ご心配おかけし申し訳ござりませぬ。
いやあ、例の流行り病、単なる風邪なんかじゃないですっ
ほんとに!!絶対に感染しないほうがいいですっ
皆さまお気を付け下さいませ。あのね、家族にうつさないための対策とかもほんとおに大変。
いきなりだから、寝室がそのまま隔離部屋となります。
あれもこれも持ち込むと後が大変ですしね…消毒とか消毒とか消毒とか………
まだ解熱が遅かったから隔離されております。。。ようやくPC持ち込みましたあ……
いいところで生殺しだったお兄様、ごめんよう(笑)つくづく報われないお兄様💦
※※※※※※※※
絞り出した声は、自分でもびっくりするくらいにか細くってなんだか俺の声じゃないみたいだった。
なんて情けない!
だってそりゃ結婚するんだから大人のチュウとかエッチなこととかするんだろうなとは思ってたんだけど。
ミカミカに聞いた大人のエッチ、俺の思ってたのと違った。
なんていうか……大人って!大人って!
ミカミカがいうみたいに「大好きなひととひとつになる」っていうのはいいと思う。
レオンとくっつくのも好きだし、あの……えっと…その……にゅるりのチュウも、慣れないけど……変な感じはするけど……レオンが俺のこと大好きっていうのが伝わってくるのはいいかな、なんて。
でもそれは「ネヤ」じゃない。
これまでの「練習」はちゃんとした「練習」じゃなかったんだ。
レオンの言った「本当の練習」は、なんか……これまでのと全然違う!
にゅるりのチュウが長いし、それだけじゃなくっていろんなとこにチュッチュってされるし。
最初はくすぐったいだけだったのに、なんかぞわぞわしてきて、背中とか寒いみたいな、心臓がひゅんってするみたいになって。
レオンはそれが「気持ちいい」んだって言うけど、違う。絶対に違う!
あれは「怖い」だもん。
鼓動が凄すぎて耳から飛び出しちゃいそうだから、心臓にだってよくないはず。
それに関してはヒール使えるからいい気もするけど、でも怖いものは怖い!
なにより……何が怖いって、レオンが怖い。
その昼間の青空みたいな綺麗な瞳が、いつもは俺を見ると優しく細められるのに、今のレオンは違う。
感情を濃くしたゲイルの瞳が緑から深翠に代わるみたいに、レオンの瞳も深い海の底みたい。
ずぶずぶずぶって、その碧の中に吞み込まれてしまいそう。
それにいつもなら俺が本気で「怖い」って言ったらすぐにやめて抱っこしてゆらゆらして「ごめんね、怖がらせて」って言って困ったみたいに眉尻を下げてほほ笑んでくれるのに。
怖いって言ってもやめてくれる気配がない。
「大丈夫」っていうけど、根拠は?だいじょうぶくないから怖いって言ってるのに!
感情がいっぱいいっぱいになって、思わずうりゅっと涙が出てきた。
俺だっていつかはネヤる。でもそれってば結婚式だと思ってた。
まだ本当のネヤを知ったばかりの俺の中では、色々なことが上手く処理できてなくって、本当はもっとお話したりとかよおく考えたりとか調べたりとかしたらちょっとは怖くなくなるかもなんだけど、まだぜんぜんそこまで至っていないんだもん。
本当の練習って言ってたけど、なんか今のレオンはいつもと違うから「もしかしてこのまんまネヤっちゃうの?」って怖くなった。
それで思わず出た「ネヤするの?」だったんだけど……
それを聞いたレオンは俺の上にのっかったまま、ビシっと固まって動かなくなった。
なんとか肘で自分の体重を支えてくれたままなのがありがたい。
「………?レオン……?」
えっと、これは……いつものレオンが帰ってきたのでしょうか?
とりあえずレオンの下から這い出ようともぞもぞと動けば、
「サフィ!動かないで!」
ぜっぱ詰まったようなものすごおく怖い声で一括されてしまった。
「ひゃあ!ふわいっ!!」
膝を立てた姿勢のままカチコーンと固まる俺。
そしてその上で腕立て伏せみたいになって固まるレオン。
な、な、な、なになになにーーー!!
やっぱ怖いっ!レオン、こわいいいいっ!
ブルブルと震えながらレオンを見上げると、レオンも真っ赤な顔で小さく震えていた。
ど、どうした?なにがあった?!
怖い思いをしたのは俺なんだけど……。
あれですか?!これは、俺が泣いたから?
昔からレオンもゲイルもみんなも、俺がちょびっとでも泣くと大騒ぎなのである。
それまで怒ってたゲイルですが「あわわわわ!」だし、レオンに至っては俺が悪かったときですら「ごめんね?強く言い過ぎた?」とオロオロ。
ミカミカに「甘やかすな!」と叱られる始末。
俺だって泣き虫ってわけじゃないし、悲しいときとか悔しいときとか、嬉しいときとか、ごめんなさい申し訳ないなって思ったときとかに勝手に出たりしちゃうだけなんだけど。
これはやはり俺がうるっとしたから正気を取り戻してブルブルってるのだろうか?
俺が怖いって言ったから「どうしよう」って震えてるとか?
「え、えっと、えっと…れ、レオン?あの、怖いって言ったのは嘘!ってゆーか、嘘じゃないけど、嘘っていうか……と、と、と、とにかく、俺はレオンのことが大好きですのでっ!!」
震えるレオンを慰めねば、となんとか起き上がろうと身をよじると…
「サ、サフィ!頼むから足を動かないで!!」
ガシイっと足を抑えつけられてしまいました。
「え?あ、足?」
思わず下を向けば………
!!!
レオンの!!
レオンが!!!
元気になっていらっさる……!!
「セイツー!」
そこで俺はもうひとつ気が付いた。
俺の!
俺までもが!!
ちょびっとだけおっきくなってる気がするウ……!!
「!!俺もセイツー!要相談のや……もがっ!」
バシっという勢いでチュウでお口をふさがれた。
しばらくして、頭がポワンとして動けなくなった俺に、レオンが大魔王のような笑みでこう言った。
「……サフィ。お願いだから、それ以上煽らないで?
結婚式までは本番はしない。そう言ったでしょう?
でも………」
耳元で甘い声で囁く。
「我慢できなくなっちゃうからね?」
俺は動かない頭を必死に前に動かしたのだった。
ご心配おかけし申し訳ござりませぬ。
いやあ、例の流行り病、単なる風邪なんかじゃないですっ
ほんとに!!絶対に感染しないほうがいいですっ
皆さまお気を付け下さいませ。あのね、家族にうつさないための対策とかもほんとおに大変。
いきなりだから、寝室がそのまま隔離部屋となります。
あれもこれも持ち込むと後が大変ですしね…消毒とか消毒とか消毒とか………
まだ解熱が遅かったから隔離されております。。。ようやくPC持ち込みましたあ……
いいところで生殺しだったお兄様、ごめんよう(笑)つくづく報われないお兄様💦
※※※※※※※※
絞り出した声は、自分でもびっくりするくらいにか細くってなんだか俺の声じゃないみたいだった。
なんて情けない!
だってそりゃ結婚するんだから大人のチュウとかエッチなこととかするんだろうなとは思ってたんだけど。
ミカミカに聞いた大人のエッチ、俺の思ってたのと違った。
なんていうか……大人って!大人って!
ミカミカがいうみたいに「大好きなひととひとつになる」っていうのはいいと思う。
レオンとくっつくのも好きだし、あの……えっと…その……にゅるりのチュウも、慣れないけど……変な感じはするけど……レオンが俺のこと大好きっていうのが伝わってくるのはいいかな、なんて。
でもそれは「ネヤ」じゃない。
これまでの「練習」はちゃんとした「練習」じゃなかったんだ。
レオンの言った「本当の練習」は、なんか……これまでのと全然違う!
にゅるりのチュウが長いし、それだけじゃなくっていろんなとこにチュッチュってされるし。
最初はくすぐったいだけだったのに、なんかぞわぞわしてきて、背中とか寒いみたいな、心臓がひゅんってするみたいになって。
レオンはそれが「気持ちいい」んだって言うけど、違う。絶対に違う!
あれは「怖い」だもん。
鼓動が凄すぎて耳から飛び出しちゃいそうだから、心臓にだってよくないはず。
それに関してはヒール使えるからいい気もするけど、でも怖いものは怖い!
なにより……何が怖いって、レオンが怖い。
その昼間の青空みたいな綺麗な瞳が、いつもは俺を見ると優しく細められるのに、今のレオンは違う。
感情を濃くしたゲイルの瞳が緑から深翠に代わるみたいに、レオンの瞳も深い海の底みたい。
ずぶずぶずぶって、その碧の中に吞み込まれてしまいそう。
それにいつもなら俺が本気で「怖い」って言ったらすぐにやめて抱っこしてゆらゆらして「ごめんね、怖がらせて」って言って困ったみたいに眉尻を下げてほほ笑んでくれるのに。
怖いって言ってもやめてくれる気配がない。
「大丈夫」っていうけど、根拠は?だいじょうぶくないから怖いって言ってるのに!
感情がいっぱいいっぱいになって、思わずうりゅっと涙が出てきた。
俺だっていつかはネヤる。でもそれってば結婚式だと思ってた。
まだ本当のネヤを知ったばかりの俺の中では、色々なことが上手く処理できてなくって、本当はもっとお話したりとかよおく考えたりとか調べたりとかしたらちょっとは怖くなくなるかもなんだけど、まだぜんぜんそこまで至っていないんだもん。
本当の練習って言ってたけど、なんか今のレオンはいつもと違うから「もしかしてこのまんまネヤっちゃうの?」って怖くなった。
それで思わず出た「ネヤするの?」だったんだけど……
それを聞いたレオンは俺の上にのっかったまま、ビシっと固まって動かなくなった。
なんとか肘で自分の体重を支えてくれたままなのがありがたい。
「………?レオン……?」
えっと、これは……いつものレオンが帰ってきたのでしょうか?
とりあえずレオンの下から這い出ようともぞもぞと動けば、
「サフィ!動かないで!」
ぜっぱ詰まったようなものすごおく怖い声で一括されてしまった。
「ひゃあ!ふわいっ!!」
膝を立てた姿勢のままカチコーンと固まる俺。
そしてその上で腕立て伏せみたいになって固まるレオン。
な、な、な、なになになにーーー!!
やっぱ怖いっ!レオン、こわいいいいっ!
ブルブルと震えながらレオンを見上げると、レオンも真っ赤な顔で小さく震えていた。
ど、どうした?なにがあった?!
怖い思いをしたのは俺なんだけど……。
あれですか?!これは、俺が泣いたから?
昔からレオンもゲイルもみんなも、俺がちょびっとでも泣くと大騒ぎなのである。
それまで怒ってたゲイルですが「あわわわわ!」だし、レオンに至っては俺が悪かったときですら「ごめんね?強く言い過ぎた?」とオロオロ。
ミカミカに「甘やかすな!」と叱られる始末。
俺だって泣き虫ってわけじゃないし、悲しいときとか悔しいときとか、嬉しいときとか、ごめんなさい申し訳ないなって思ったときとかに勝手に出たりしちゃうだけなんだけど。
これはやはり俺がうるっとしたから正気を取り戻してブルブルってるのだろうか?
俺が怖いって言ったから「どうしよう」って震えてるとか?
「え、えっと、えっと…れ、レオン?あの、怖いって言ったのは嘘!ってゆーか、嘘じゃないけど、嘘っていうか……と、と、と、とにかく、俺はレオンのことが大好きですのでっ!!」
震えるレオンを慰めねば、となんとか起き上がろうと身をよじると…
「サ、サフィ!頼むから足を動かないで!!」
ガシイっと足を抑えつけられてしまいました。
「え?あ、足?」
思わず下を向けば………
!!!
レオンの!!
レオンが!!!
元気になっていらっさる……!!
「セイツー!」
そこで俺はもうひとつ気が付いた。
俺の!
俺までもが!!
ちょびっとだけおっきくなってる気がするウ……!!
「!!俺もセイツー!要相談のや……もがっ!」
バシっという勢いでチュウでお口をふさがれた。
しばらくして、頭がポワンとして動けなくなった俺に、レオンが大魔王のような笑みでこう言った。
「……サフィ。お願いだから、それ以上煽らないで?
結婚式までは本番はしない。そう言ったでしょう?
でも………」
耳元で甘い声で囁く。
「我慢できなくなっちゃうからね?」
俺は動かない頭を必死に前に動かしたのだった。
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表紙は、Pexelsさまより、Julia Kuzenkovさまによる写真をお借りしました。ありがとうございます!