もう我慢なんてしません!家族からうとまれていた俺は、家を出て冒険者になります!

をち。「もう我慢なんて」書籍発売中

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五年後

ミカミカとレオン

とりあえず、皆を代表して俺が部屋の扉をノック。

コンコンコン。

「た、ただいまーレオン。開けてみてもいい?
……開けますよー?」

恐る恐る扉を開ければ……


「「………は?!」」
「どういうことだ?」
「……何があった?」

頭から、キースと俺、ゲイル、公爵である。



なんと、ミカミカ、眠っておりました!
それも……俺とレオンのベッドの上で!!
すやすやと!安らかなお顔で!
眠っておったのであります!!

ベッドに座ったレオンが優しい顔で「しー。もう少し寝かせてやって?」と唇に人差し指を当てます。

慌てて口にバッテンした俺なのですが……

ありえない。
ありえないってわかってるんだけど………t
これってば浮気?!浮気なのでは?!

だって、ジゴのあと、他の男(ミカミカだけど)が二人のベッドで寝ておるのですよ?
絵面的には十分浮気。

ちら、とキースを見ると「あーあ……マジかよ……」と呆れ顔。

「すまんな、サフィ。コイツ昨日ほとんど寝てねえんだよ」

そっか。俺のことが心配でウロウロしてたんだっけ。
ミカミカってば、ホントにお母さまみたいだよね。
いっつも俺とレオンのことばっか。自分のことは後回しなんだもん。



とはいえ、一応言ってみました。
お約束なのかなって。

「えっとお………レオン!セイツーでジゴなのに、浮気!」

ビシっと指を突き付ければ、ゲイルが呆れております。

「お前それ、言ってみたかっただけだろう」
「えへへ。バレた?」

だってミカミカだもん。あり得ないってわかってるんだけどね。一応。

夫のキースも苦笑しながら「あー……俺の妻がすまんな?」と頬をポリポリ。
ちゃんと乗ってくれているあたり、さすがです。

じい、とレオンを見ると……

「………サフィ………」

え?真っ青?!あ、あれ?
そこは「愛しているのはサフィだけだよ?」とかなんとか言ってぎゅっとして仲直りのチュッとして終わりなんじゃないの?

「私は……なんということを……!
確かに無神経だったよね?
ミカと言えども、サフィが居たベッドに寝かせるべきではなかったのかもしれない。
だけど信じて?私には…私にはサフィだけなんだ!」

かなり深刻に受け止めてしまっております。
いや、こんなはずでは……!!

「ははは!だってミカだよ?浮気なんてあり得ない。
だって私にはサフィがいるのだからね?」

って感じで良かったのに!
救いを求めてゲイルとキースに視線をやれば、ふたりとも肩を竦めて「お手上げだ」「お前が何とかしろ」のポーズ。

慌ててレオンに抱き着き、頭を胸に抱き込んでナデナデぎゅっぎゅっ。

「ご、ごめん!浮気なんて思ってない!ちょっと言ってみたかっただけ!
だってレオンは浮気とか絶対にないから、言う機会ないでしょ?
小説とかみたいなセリフを言ってみたかっただけなの!
ごねんね?」

どうしよう。
俺の腕の中でレオンが震えている。
……もしかして、泣いちゃった?

「……レオン……ごめん……本当にごめんね?もぅ絶対に言わないから」

「……ふふふ。絶対に言わない?」

「うん!絶対に!だって俺たち、むちゃくちゃ愛し合ってるし!浮気とかあり得ないから!」

ん?
「ふふふ」?

レオンのお顔を見れば…笑ってる!この人、笑っておりますよ!!

「レオンが俺を騙したっ!」
「あはは!ごめんごめん!だってサフィがあり得ないことをいうものだから、つい……!」



「……あー、夫婦漫才は二人だけの時にしてくれるか?」
「義父の前でイチャイチャすんなよ……」
「レオン殿下といえど、サフィラスを騙すのは良くありません」



「……ん゛゛
うるさあああーい!てめえら、静かにしやがれっ!!!」

あ。ミカミカ、起きちゃった。






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