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東の国
結婚式に向けて
あれから、どうやら「一人前の大人」だと認められた模様。一気に色々なことが動き出しました。
正式にレオンと共に式に向けての「外交」がスタートしたのだ!
いわゆる「結婚式に呼ぶ前のご挨拶周り」、
リンロンやバース、帝国は今や「勝手知ったる」だから問題なっしんぐ!
リンドールの姫殿下とは仲良しでお手紙をやり取りする仲だし、何度か遊びに行ったんだけれど「リンドールの危機を救ってくれた立役者」として大歓迎。リンドール、排他的な国だったはずなのに「親王国国家」になってしまっておるのです。
ちなみに、「いつでも遊びに来てくださいね。別荘だと思って!」というので、王宮には俺とレオンが遊びに行くとき用のお部屋まである……。
ありがたい。
バースはあれから貧国から一気に人気の保養地として名を上げ大大発展を遂げている。
ルーのマークしてあるからルー転移でちょいちょい温泉に行ってるんだけど、毎回上にも下にも置かぬおもてなしっぷり。とにかく大歓迎。横断幕作られそうな勢い。
ゲイルと俺は「恩人」だそうで「永年名誉国民」とされておるのです。
でっかく立派に建て直された王宮の正面には、なんとなんと!俺とゲイルの銅像が立っている。(やめてーー!)
式典とかイベントは王宮前広場でやるから、どうしたって国民のみなさまのお目に留まる。
なのでお忍びで行ってもすぐに見つかって「サフィだ!」「ゲイルだ!」とあれよあれよと国民に囲まれ、えいやこらさとあっという間に目の前にご馳走が山積みに。
申し訳なさすぎで逆にあまり行けなくなってしまった。
それが難点。
ロンドは友好国になったって言ったよね?
王国から魔道具を依頼したりしたおかげで、魔道具の開発が一気に進んだ。
戦争大好き国家だったのに、今や魔道具大国に早変わり。
他国からも注文が入るようになり賠償金は全て払い終わったんだけど。
ビビ女がロンドで「推し活」を広めたおかげで、空前の「愛ドール」ブームとなっておりまして。
そう、アイドル。コンサートだけでなく、グッズ販売、外国講演。一大産業へと進化しておるのです。
おかげで俺はなんだかんだ「あの我儘姫を更生させただけでなく、新たな道を示して国を安定させた」と感謝され、ロン王のお気に入りに。
魔道具を見に遊びに行くと「あそこの観光はどうだ」「ここはまだ案内していなかったな」と数週間は帰して貰えません。
パパがロン王に抗議したところ「娘はサフィの義理の叔母。なれば私は義理の叔母の父。私はサフィの親族なのだ。可愛がって何が悪い?」と言われたのだそうで。パパってば「成人前に婚姻できるよう法律を変えてしまえばいい!」なんて言い出したから、コラっしておいた。
話がそれたけど、まあ、そんな感じであの嫌われロンドは今は普通に仲良し国家。
俺のおじいちゃんち、みたいな感じになっておるので「外交」と言っても今さら感が満載。
帝国は帝国で一番最初に仲良くなったとこだしね。
ゲイルと俺は聖女様と王様の「恩人」だもの(これは本当に文字通り。あの国、乗っ取られるところだったんだから感謝してほしい)
ナージャもライのとこに婿入りすることになりそうだし(ライはもう半分諦めて受け入れておりますし。後はどっちが嫁かなんだけど。年上とはいえ、どう考えてもライがヨメ。ナージャが婿入り)
ここも今さらって感じ。
なのでこの周辺四国については「外交」とはいえ、いつも通り遊びに行くという感じ。
一応ふらっとルー親子に頼んで転移で行ったり、ブリード便に乗せて貰ったり、気分を変えてふらりと馬車で、というのではなく、きちんと騎士さんを護衛につけて物々しく「外交特使として王国から正式に参りましたよー」アピールしながら行くという、それだけの話。
ぶっちゃけ、日数はかかるし、護衛さんたちだって面倒だろうし、それを言ったら俺ツエエだから護衛さんなしでも大丈夫なんだけど、まあそれはそれ。
面倒なことをちゃんとやるのが大事だって言われたので。
ここで問題がひとつ。
思い出してみよう。
この大陸には五つの国がある。
一番南にパパが治めるこの「王国」
そしてそこに接するように辺境の森を挟んで(ここにドラたちが住んでおります)リンドールとロンドが隣り合って並んでおり。
その向こうにバース連合。
そして、バースの奥の方にブリードさんの住む森(ブリードさんONマグマ)
ここまで、つまり大陸の大半が「王国のお仲間」になって仲良し大発展を遂げておるのであります。
で、思い出して欲しい。大陸には五つの国がある。
そう、王国、リンドール、ロンド、バース。そして……氷の山の向こうに、「東国」があるのです!
お気付きでしょうか。
意図したわけじゃないけど、降りかかる火の粉を払い、向こうからやってきた問題を解決した結果、大陸の中で「東国」だけを孤立させてしもうたのであります!
ここまできたら、東国がこっちに攻めて来るとかいうことはあり得ないんだけど(分が悪すぎるもんね)
こうなったら、東国とだって仲良くしたくなるのが人情というもの。
違う?
少なくとも俺はそう思う。
決して「東国」にお米らしきものとか醤油らしきものがあるとかいう噂を聞いたからではない。
ほんとうに。
とにかく、この「結婚式招待外交」に「東国」を加える否か、というのが王国の大問題としてもち上がっておるのでした。
「サフィが首を突っ込むと全て話が大きくなる。それを自覚して結婚式までは大人しくしておけ」
「わざわざ藪をつつきに行く必要もないだろう。蛇が出たらどうするのだ?」
ゲイルと公爵がコンボを決め、そこにレオンが「なにかあって式が延期にでもなれば私は……どうなるかわからないよ?」と闇深い笑顔を見せる。
俺以外の皆さんは「とにかく無事に式を挙げよう!!」「東国との外交はそれから考えればいい」派。
俺が何かに巻き込まれるor俺が何かをしでかすということを前提として考えておるもよう。
大丈夫、俺ツエエですし!
ルー親子だって「聖女とはこの大陸を幸せにする人」だって言ってた!
だったら東国とも仲良くなりたいよね。でしょ?
氷の山が難関となって、外交が難しいと言われていたんだけど、ブリード便のある俺には全く関係のない話。
一度言ってさえしまえば、マークして、ルーの転送で行けるしね。
すっごく寒くて氷とかあって、そこまで豊かじゃなくって独自の文化がある国って聞いてる。
いいじゃん、東国!行ってみましょうよ!
正式にレオンと共に式に向けての「外交」がスタートしたのだ!
いわゆる「結婚式に呼ぶ前のご挨拶周り」、
リンロンやバース、帝国は今や「勝手知ったる」だから問題なっしんぐ!
リンドールの姫殿下とは仲良しでお手紙をやり取りする仲だし、何度か遊びに行ったんだけれど「リンドールの危機を救ってくれた立役者」として大歓迎。リンドール、排他的な国だったはずなのに「親王国国家」になってしまっておるのです。
ちなみに、「いつでも遊びに来てくださいね。別荘だと思って!」というので、王宮には俺とレオンが遊びに行くとき用のお部屋まである……。
ありがたい。
バースはあれから貧国から一気に人気の保養地として名を上げ大大発展を遂げている。
ルーのマークしてあるからルー転移でちょいちょい温泉に行ってるんだけど、毎回上にも下にも置かぬおもてなしっぷり。とにかく大歓迎。横断幕作られそうな勢い。
ゲイルと俺は「恩人」だそうで「永年名誉国民」とされておるのです。
でっかく立派に建て直された王宮の正面には、なんとなんと!俺とゲイルの銅像が立っている。(やめてーー!)
式典とかイベントは王宮前広場でやるから、どうしたって国民のみなさまのお目に留まる。
なのでお忍びで行ってもすぐに見つかって「サフィだ!」「ゲイルだ!」とあれよあれよと国民に囲まれ、えいやこらさとあっという間に目の前にご馳走が山積みに。
申し訳なさすぎで逆にあまり行けなくなってしまった。
それが難点。
ロンドは友好国になったって言ったよね?
王国から魔道具を依頼したりしたおかげで、魔道具の開発が一気に進んだ。
戦争大好き国家だったのに、今や魔道具大国に早変わり。
他国からも注文が入るようになり賠償金は全て払い終わったんだけど。
ビビ女がロンドで「推し活」を広めたおかげで、空前の「愛ドール」ブームとなっておりまして。
そう、アイドル。コンサートだけでなく、グッズ販売、外国講演。一大産業へと進化しておるのです。
おかげで俺はなんだかんだ「あの我儘姫を更生させただけでなく、新たな道を示して国を安定させた」と感謝され、ロン王のお気に入りに。
魔道具を見に遊びに行くと「あそこの観光はどうだ」「ここはまだ案内していなかったな」と数週間は帰して貰えません。
パパがロン王に抗議したところ「娘はサフィの義理の叔母。なれば私は義理の叔母の父。私はサフィの親族なのだ。可愛がって何が悪い?」と言われたのだそうで。パパってば「成人前に婚姻できるよう法律を変えてしまえばいい!」なんて言い出したから、コラっしておいた。
話がそれたけど、まあ、そんな感じであの嫌われロンドは今は普通に仲良し国家。
俺のおじいちゃんち、みたいな感じになっておるので「外交」と言っても今さら感が満載。
帝国は帝国で一番最初に仲良くなったとこだしね。
ゲイルと俺は聖女様と王様の「恩人」だもの(これは本当に文字通り。あの国、乗っ取られるところだったんだから感謝してほしい)
ナージャもライのとこに婿入りすることになりそうだし(ライはもう半分諦めて受け入れておりますし。後はどっちが嫁かなんだけど。年上とはいえ、どう考えてもライがヨメ。ナージャが婿入り)
ここも今さらって感じ。
なのでこの周辺四国については「外交」とはいえ、いつも通り遊びに行くという感じ。
一応ふらっとルー親子に頼んで転移で行ったり、ブリード便に乗せて貰ったり、気分を変えてふらりと馬車で、というのではなく、きちんと騎士さんを護衛につけて物々しく「外交特使として王国から正式に参りましたよー」アピールしながら行くという、それだけの話。
ぶっちゃけ、日数はかかるし、護衛さんたちだって面倒だろうし、それを言ったら俺ツエエだから護衛さんなしでも大丈夫なんだけど、まあそれはそれ。
面倒なことをちゃんとやるのが大事だって言われたので。
ここで問題がひとつ。
思い出してみよう。
この大陸には五つの国がある。
一番南にパパが治めるこの「王国」
そしてそこに接するように辺境の森を挟んで(ここにドラたちが住んでおります)リンドールとロンドが隣り合って並んでおり。
その向こうにバース連合。
そして、バースの奥の方にブリードさんの住む森(ブリードさんONマグマ)
ここまで、つまり大陸の大半が「王国のお仲間」になって仲良し大発展を遂げておるのであります。
で、思い出して欲しい。大陸には五つの国がある。
そう、王国、リンドール、ロンド、バース。そして……氷の山の向こうに、「東国」があるのです!
お気付きでしょうか。
意図したわけじゃないけど、降りかかる火の粉を払い、向こうからやってきた問題を解決した結果、大陸の中で「東国」だけを孤立させてしもうたのであります!
ここまできたら、東国がこっちに攻めて来るとかいうことはあり得ないんだけど(分が悪すぎるもんね)
こうなったら、東国とだって仲良くしたくなるのが人情というもの。
違う?
少なくとも俺はそう思う。
決して「東国」にお米らしきものとか醤油らしきものがあるとかいう噂を聞いたからではない。
ほんとうに。
とにかく、この「結婚式招待外交」に「東国」を加える否か、というのが王国の大問題としてもち上がっておるのでした。
「サフィが首を突っ込むと全て話が大きくなる。それを自覚して結婚式までは大人しくしておけ」
「わざわざ藪をつつきに行く必要もないだろう。蛇が出たらどうするのだ?」
ゲイルと公爵がコンボを決め、そこにレオンが「なにかあって式が延期にでもなれば私は……どうなるかわからないよ?」と闇深い笑顔を見せる。
俺以外の皆さんは「とにかく無事に式を挙げよう!!」「東国との外交はそれから考えればいい」派。
俺が何かに巻き込まれるor俺が何かをしでかすということを前提として考えておるもよう。
大丈夫、俺ツエエですし!
ルー親子だって「聖女とはこの大陸を幸せにする人」だって言ってた!
だったら東国とも仲良くなりたいよね。でしょ?
氷の山が難関となって、外交が難しいと言われていたんだけど、ブリード便のある俺には全く関係のない話。
一度言ってさえしまえば、マークして、ルーの転送で行けるしね。
すっごく寒くて氷とかあって、そこまで豊かじゃなくって独自の文化がある国って聞いてる。
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表紙は、Pexelsさまより、Julia Kuzenkovさまによる写真をお借りしました。ありがとうございます!