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東の国
ぶっちゃけトークしちゃう?
「えっとね、最初に言いましたが、俺はドラゴンライダーなので、ドラゴンを眷属にしております。
ここにもブリザードドラゴンに乗ってきたの。
みんなを驚かしちゃうといけないから、手前で下ろして貰ったけどね。
ドラゴンと俺は繋がってるから、呼べば来てくれることになってるの。
だから、もしも東国の人がいいならこっちに呼んで色々手伝ってもらおうと思うんだけど……。
どうでしょう?
あ、長生きしてるドラゴンだから、人間とか食べませんのでご安心を!」
ブリザードドラゴン、というところで東国の人があんぐりと口をあけ、「人間とか食べ」のところで陛下以外が「ひぃ!」と真っ青になった。
だから、食べないってば!
すると怯え気味の東国の人を見たゲイルが、俺に加勢してくれた。
「あー、一応俺もブリードは知ってる。なかなか気のいいドラゴンだぞ?
話の分かるヤツだ。きっと協力してくれるはずだ」
鶴の一声ならぬゲイルの一声。
東国の人の表情が目に見えて明るくなった。
おい!俺の立場!!
「他にも知り合いのドラゴンが三ドラいるから、もしよければそっちも聞いてみるけど。
人間よりもでっかい分力があるから、作るのは割と早くできると思う」
すると公爵がとてもいいことを言った。
「作るにしろ、山を貫通した先、バースの側の許可も必要なのではないか?」
「うむ。そもそもバース連合とは、商人同士の取引はあれ、国としての取引はないのだ。
そのような国にいきなり『トンネルを通したい』と言って通るような話ではあるまい」
陛下はそこの懸念しているもよう。
でも、大丈夫。
だってバースだよ?
「そこは俺とゲイルが居れば大丈夫。オレとゲイル、バースで恩人扱いされてるから。
勝手に王城に俺とゲイルの部屋とか作られちゃって、別宅として使ってくれって言われてるレベルだし。
バースの王様なんて、ゲイルのうちで飲んだくれて酔いつぶれて俺に怒られてたし」
「サフィ、言い方!」
キースのダメ出しがはいっちゃった!
でも大筋合ってると思うよ?
ぷうと膨れる俺。
苦笑したキースが、俺の話を補足してくれた。
「あー……隣国であるバース連合が急速に発展したのはご存じですよね?
新たな産業をもとに観光地としても大成している。
その発案者であり功労者がゲイルとサフィなのです。
バース連合から直々に『ドラゴンライダーサフィ』にドラゴンの関連での依頼があり、行きがかり上そうなりまして……」
「行きがかり上?」
「要するにゲイルがたまたまここに来てこうなってるみたいなことが、バースでもあったってことです」
俺のひとことで合点がいったみたい。
陛下が頷いた。
「うむ。理解できた。つまりゲイル殿とサフィラス殿は、あちこちで人助けをしているのだな。
なんとも素晴らしい御仁だ」
勘違いしちゃってるけど、まあいっか。
「人助けしてるつもりはないけど、WinWinした結果です」
「でね、聞いてくれる?
順番としてはこう。
氷魔法を使う公爵が氷を融かしたり操作するの見て思いついたの。
ブリードさんはブリザードドラゴン。その魔法はつまり、公爵の氷魔法の上位互換みたいなもの。
ならば、この氷漬けもなんとかできるんじゃない?
氷魔法は氷を作る方だと思ってたんだけど、逆転の発想だよね。
ある意味公爵のお陰の思い付き。
ブリードさんを呼んで、この国の氷漬けがどうして起こってるのか探ってもらう。
でもってできれば氷の山の氷をこっち側の分だけ溶かしてもらって、その水で大きなため池を作る。
そこを当座の生活用水として使う。
永久凍土が溶けた水ならキレイでしょ。あ、飲むときには一応煮沸消毒して蒸留水を飲んでね?
でもって、残りの水を大きな氷壁にしてこの国と山の境目に大きな塀を作る。
これは外敵への備えとして念のため。
それに外交を始めるなら国境が分かりやすい方がいいでしょ?
畑とかダメになってるみたいだから、しばらくは持ってきた差し入れで凌いで。
同時に俺とゲイルが土魔法で種を芽吹かせて成長促進させておくから。
あとはそれで自給自足してね。
生活の基盤が整ったら、鉄鉱石を集めてもらう。
たぶんだけど、氷の山の下のへん、鉄鉱石だと思う。
トンネルを開けるときにも沢山取れると思うよ。
それを集めて資源として活用しましょう。
トンネルが開通したら、ロンドから鍛冶師さんとか、職人さんを誘致するのもいいんじゃない?
材料が安く手に入るんだから来たい人もいると思うよ?
他国の介入でこれまでの生活様式が変わらないように、塀の外に職人さんの街をつくるといいと思う。
そこを観光地みたいにしてさ。
自給自足の生活を売りにして、交換留学とかホームステイをしてもらうのもいいかもね。
魔法の無い生活って、それはそれでいいところがあるでしょう?
それを知ってもらうの。
ミソとか醤油とか、独自の調味料は最高の武器になるよ。
輸出もできるし、それを使った料理を名物にしてもいいと思う。
ミソスープとか、ゴヘイモチとか」
思いつくままにつらつらと話してみたけど、大丈夫?
ちゃんと聞いてる?
ここにもブリザードドラゴンに乗ってきたの。
みんなを驚かしちゃうといけないから、手前で下ろして貰ったけどね。
ドラゴンと俺は繋がってるから、呼べば来てくれることになってるの。
だから、もしも東国の人がいいならこっちに呼んで色々手伝ってもらおうと思うんだけど……。
どうでしょう?
あ、長生きしてるドラゴンだから、人間とか食べませんのでご安心を!」
ブリザードドラゴン、というところで東国の人があんぐりと口をあけ、「人間とか食べ」のところで陛下以外が「ひぃ!」と真っ青になった。
だから、食べないってば!
すると怯え気味の東国の人を見たゲイルが、俺に加勢してくれた。
「あー、一応俺もブリードは知ってる。なかなか気のいいドラゴンだぞ?
話の分かるヤツだ。きっと協力してくれるはずだ」
鶴の一声ならぬゲイルの一声。
東国の人の表情が目に見えて明るくなった。
おい!俺の立場!!
「他にも知り合いのドラゴンが三ドラいるから、もしよければそっちも聞いてみるけど。
人間よりもでっかい分力があるから、作るのは割と早くできると思う」
すると公爵がとてもいいことを言った。
「作るにしろ、山を貫通した先、バースの側の許可も必要なのではないか?」
「うむ。そもそもバース連合とは、商人同士の取引はあれ、国としての取引はないのだ。
そのような国にいきなり『トンネルを通したい』と言って通るような話ではあるまい」
陛下はそこの懸念しているもよう。
でも、大丈夫。
だってバースだよ?
「そこは俺とゲイルが居れば大丈夫。オレとゲイル、バースで恩人扱いされてるから。
勝手に王城に俺とゲイルの部屋とか作られちゃって、別宅として使ってくれって言われてるレベルだし。
バースの王様なんて、ゲイルのうちで飲んだくれて酔いつぶれて俺に怒られてたし」
「サフィ、言い方!」
キースのダメ出しがはいっちゃった!
でも大筋合ってると思うよ?
ぷうと膨れる俺。
苦笑したキースが、俺の話を補足してくれた。
「あー……隣国であるバース連合が急速に発展したのはご存じですよね?
新たな産業をもとに観光地としても大成している。
その発案者であり功労者がゲイルとサフィなのです。
バース連合から直々に『ドラゴンライダーサフィ』にドラゴンの関連での依頼があり、行きがかり上そうなりまして……」
「行きがかり上?」
「要するにゲイルがたまたまここに来てこうなってるみたいなことが、バースでもあったってことです」
俺のひとことで合点がいったみたい。
陛下が頷いた。
「うむ。理解できた。つまりゲイル殿とサフィラス殿は、あちこちで人助けをしているのだな。
なんとも素晴らしい御仁だ」
勘違いしちゃってるけど、まあいっか。
「人助けしてるつもりはないけど、WinWinした結果です」
「でね、聞いてくれる?
順番としてはこう。
氷魔法を使う公爵が氷を融かしたり操作するの見て思いついたの。
ブリードさんはブリザードドラゴン。その魔法はつまり、公爵の氷魔法の上位互換みたいなもの。
ならば、この氷漬けもなんとかできるんじゃない?
氷魔法は氷を作る方だと思ってたんだけど、逆転の発想だよね。
ある意味公爵のお陰の思い付き。
ブリードさんを呼んで、この国の氷漬けがどうして起こってるのか探ってもらう。
でもってできれば氷の山の氷をこっち側の分だけ溶かしてもらって、その水で大きなため池を作る。
そこを当座の生活用水として使う。
永久凍土が溶けた水ならキレイでしょ。あ、飲むときには一応煮沸消毒して蒸留水を飲んでね?
でもって、残りの水を大きな氷壁にしてこの国と山の境目に大きな塀を作る。
これは外敵への備えとして念のため。
それに外交を始めるなら国境が分かりやすい方がいいでしょ?
畑とかダメになってるみたいだから、しばらくは持ってきた差し入れで凌いで。
同時に俺とゲイルが土魔法で種を芽吹かせて成長促進させておくから。
あとはそれで自給自足してね。
生活の基盤が整ったら、鉄鉱石を集めてもらう。
たぶんだけど、氷の山の下のへん、鉄鉱石だと思う。
トンネルを開けるときにも沢山取れると思うよ。
それを集めて資源として活用しましょう。
トンネルが開通したら、ロンドから鍛冶師さんとか、職人さんを誘致するのもいいんじゃない?
材料が安く手に入るんだから来たい人もいると思うよ?
他国の介入でこれまでの生活様式が変わらないように、塀の外に職人さんの街をつくるといいと思う。
そこを観光地みたいにしてさ。
自給自足の生活を売りにして、交換留学とかホームステイをしてもらうのもいいかもね。
魔法の無い生活って、それはそれでいいところがあるでしょう?
それを知ってもらうの。
ミソとか醤油とか、独自の調味料は最高の武器になるよ。
輸出もできるし、それを使った料理を名物にしてもいいと思う。
ミソスープとか、ゴヘイモチとか」
思いつくままにつらつらと話してみたけど、大丈夫?
ちゃんと聞いてる?
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