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俺、またしてもお披露目会?!
俺とお兄様
今回のビカーッは「みんな」じゃなくって「おにいさまなおれー!」ってやったから、全力大放出とはいえ早めに回復。
半日はかかっちゃったけどね。
だけどゲイルの魔力を送れない程度には魔力残ってたみたい。
ちなみに、俺が目を覚ました時手を繋いでたのは、魔力をくれてたんじゃなくって、ただ繋いでいたかったからなんだって!
俺って愛されてるう!
えへへへ。ちょっと照れちゃう。
ゲイルのそういうとこ、貴族っぽくはないんだろうけど俺は大好き。
ゲイルがお父様でよかったなあ。ゲイル、すき!
反省会のあとはゲイルを堪能。
色々忙しかったから、まだまだゲイルに甘え足りてなかったの。
その分をたっぷりほじゅー!
落ちつくう!
ゲイルは俺を抱っこしながら、
「……いつか嫁にやることになるのか…。ああ…やりたくねえ…!」
だとか
「いつまでもお父様といようなー。うん、結婚とかしなくてよくね?
伯爵家、エリアスの孫にでも継がせたらよくね?」
だのブツブツいっている。
気が早すぎない?俺、まだ5つだよ?
それに…まちがえてますよ?
「あのね、ぼくはよめにいくんじゃないの。およめさん もらうの。
だからずっとゲイルといっしょ。しんぱいしないでよき」
俺は人差し指をチチチ、と振りながらゲイルに教えてあげた。
まったく、しょうがないなあ。ゲイルは。
心配性なんだから!
そしたら急ににっこにこのご機嫌モード。
「そうか!嫁には行かず俺といるのか!そうだよなあ!」
なんて、ひとりでうんうんと頷きながらニヤニヤしてる。
「レオンには悪いが、サフィはお父様とずっといっしょだ!!
いやあ、そうだそうだ!うんうん」
お兄様?
なんでいまお兄様?
「おにいさまはおにいさまだけど、べつのおうちでしょお?
ぼくはゲイルのおうち。おにいさまはおうさまのおうち。
ずっといっしょはむり。あそびにいく」
「はっはっは!うんうん!別の家だもんな!遊びにいこうな!
まだサフィは5歳なんだもんなあ。早い早い!」
そうだよ。だからそう言ってるのに。
おかしなゲイル。
ゲイルは笑顔で俺のほっぺに高速すりすり。
そのまんまお互いにすりすりを堪能していたのだが。
しばらくしてふと思い出したようにゲイルが言った。
「そうだ!サフィ。
レオンが『私のせいでサフィが倒れてしまった』って気にしてたぞ?
呼んでくるか?」
そうだった!お兄様!
お兄様の前で倒れちゃったもんね。そりゃあ気にしちゃうよねえ!
俺のかんちがいのせいなのに、申し訳なかった!
「よんできて!おにいさまにごめんしなきゃ!
また、ないちゃってるかも!いそいで、ゲイル!」
俺は急いでゲイルの背中をドアに向かってぐいぐい押した。
泣きすぎてお兄様の目がウサギさんになる前にお兄様に「ごめんなさい」しなきゃ!
はやくはやくう!
「よっし!急いで行ってくるな!」
ゲイルはまだご機嫌のまま、俺にチュッ。
急いでお兄様を呼びに出て行った。
ルンルンでスキップまでしちゃってる。
俺が「ずっと一緒」って言ったのがよっぽど嬉しかったんだろう。
こういうところ、可愛いよね、ゲイル。すき!
でも急いでーーー!!!
すると、ご機嫌ゲイルの頑張りにより、5分もしないうちにお兄様がやってきた。
というより…ずるずるとゲイルに引きずられてきた?!
あああああ…!
泣いてなかったみたいなのはいいけど、地よりも深く渓谷よりも深く落ち込んでる…!
背中にずずうううん、と黒い雲を背負っていらっしゃる!
こんなお兄様、見たことない。
いっつもキラキラピッカピカなのに、使用前、使用後、くらいに違うじゃあないですか!
いつもが金なら今は黄土色。すっかり輝きを失ってしまわれておる!
なぜにここまで闇落しちゃったのお?!
「……サフィ………」
お兄様は俺を見て一瞬泣きそうな顔に。
土人形みたいな顔色じゃん!たった半日でどうして?!
お兄様は手を俺に向かって伸ばし俺に触れようとして…
なぜか諦めたように下げてしまった。
そしてガクリと力なく床に崩れ落ちる。
お、お兄様ああ?!
「私には…もうサフィに触れる資格などない…。
私が……私がふがいないばかりに…サフィをこんな目に………」
なんと!空のように澄んだブルーの瞳も今はすっかり濁り、光を失っておる!
俺が寝てる間にまさかここまで!
ひえええええ!!ダメダメダメっ!!
たかが鼻血でしょお?!なんでこんなことになるのおお?!
俺が勝手にあわてんぼしただけでしょおに!
「ぼくのかんちがい!おにいさまわるくない!
あわてんぼだった ぼくがわるいの!
びっくりさせてごめんね?」
俺は慌ててごめんなさいして、お兄様にぎゅうっ!
元気よ、戻れーっ!!
まだダメか?
じゃあ、これだ!
お兄様のお顔を両手でそっと包み、おでこにチュ!
ほっぺすりすり。あたまぐりぐり。
ゲイルたちには大抵これでなんとかなる。
果たしてお兄様は……
しばらく固まったままだったので、効果なかったのかなあと思ったらば。
ぼん!
頭から湯気が出たみたいになって、急にタコさんみたいに全身真っ赤に。
ほわ?!どういう感じ?!
「こら!出すなよ?耐えろ!出したらもうサフィに会わせねえからな!」
ゲイルがお兄様に活をいれる。
湯気って、耐えたらどうにかなるものなのだろうか。
しゅううううん。
なんと!どうにかなったようだ。
真っ赤なのがなんとか収まって、いつものキラキラぴっかぴかのお兄様が現れた!
やったあ、成功!
よかったあああああ!!!
「おにいさま、やみおちしてた。だめ」
俺、一応前世も合わせたら22歳ですのでね。
ここは人生の先輩として言わせてもらおう。
「はなぢくらいで、やみおちしない!
マリーだっていつもだしてますので!はずかしくない!
ちょっとおまぬけだけど、だいじょうぶ!いきていける!」
「………………そうだね……いきて…いける。うん…」
せっかく戻ったお兄様の目から、またしても光が失われていく。
ええ?!せっかく励ましたのに?!
「こら!ダメです!もどってきて!
いつものおにいさまがすき!ぴかぴかがよき!」
ぱああああああ!!!
いつものお兄様、ふっかあああつ!
「ふふふ!いつもの私が好きなのかい?」
「うん。そういってる」
「どういうところが好きなの?教えてくれたら、元気が出ると思うのだが…」
お兄様はまだ少し落ち込んでるのか「ほめてほめて」してきた。
もっとなの?
甘えん坊さんだなあ。しょうがない。俺は精神的お兄さんですからね。
「いつものおにいさま、かっこよ。やさしいし、なんでもできる。キラキラですてき」
身振り手振りでキラキラを表現して精一杯伝えると、お兄様は完全復活から更なる進化を遂げた。
パアアアアアアア!!!
後、後光が…後光がみえまするうううう!!
まぶしいいいいい!!!
まぶしさに目を細めていると、いつの間にかお兄様にがっしと両手を握られた。
「ふふ。ありがとう!自らを律して、これからも好きでいて貰えるように頑張るよ!
もう二度とサフィを辛い目にあわせたりしない!
だから、見守ってくれる?」
「りょーかい!まかせて!」
「サフィは嫁にいかずずっと俺といるそうだからな。
俺もサフィと一緒に見守ってやるぞー?」
おお!ゲイルも!
それは心強いね、お兄様!
「よかったね!ゲイルがいたらあんしん!ゲイルはさいこう!かっこいいし!」
にこにこする俺に、なぜかお兄様は複雑なお顔。
俺の手をにぎにぎしながら
「……私はこれからだよ?将来はわからないからね?」
とにっこりと微笑んだ。
元気になったみたいでよかったね!
半日はかかっちゃったけどね。
だけどゲイルの魔力を送れない程度には魔力残ってたみたい。
ちなみに、俺が目を覚ました時手を繋いでたのは、魔力をくれてたんじゃなくって、ただ繋いでいたかったからなんだって!
俺って愛されてるう!
えへへへ。ちょっと照れちゃう。
ゲイルのそういうとこ、貴族っぽくはないんだろうけど俺は大好き。
ゲイルがお父様でよかったなあ。ゲイル、すき!
反省会のあとはゲイルを堪能。
色々忙しかったから、まだまだゲイルに甘え足りてなかったの。
その分をたっぷりほじゅー!
落ちつくう!
ゲイルは俺を抱っこしながら、
「……いつか嫁にやることになるのか…。ああ…やりたくねえ…!」
だとか
「いつまでもお父様といようなー。うん、結婚とかしなくてよくね?
伯爵家、エリアスの孫にでも継がせたらよくね?」
だのブツブツいっている。
気が早すぎない?俺、まだ5つだよ?
それに…まちがえてますよ?
「あのね、ぼくはよめにいくんじゃないの。およめさん もらうの。
だからずっとゲイルといっしょ。しんぱいしないでよき」
俺は人差し指をチチチ、と振りながらゲイルに教えてあげた。
まったく、しょうがないなあ。ゲイルは。
心配性なんだから!
そしたら急ににっこにこのご機嫌モード。
「そうか!嫁には行かず俺といるのか!そうだよなあ!」
なんて、ひとりでうんうんと頷きながらニヤニヤしてる。
「レオンには悪いが、サフィはお父様とずっといっしょだ!!
いやあ、そうだそうだ!うんうん」
お兄様?
なんでいまお兄様?
「おにいさまはおにいさまだけど、べつのおうちでしょお?
ぼくはゲイルのおうち。おにいさまはおうさまのおうち。
ずっといっしょはむり。あそびにいく」
「はっはっは!うんうん!別の家だもんな!遊びにいこうな!
まだサフィは5歳なんだもんなあ。早い早い!」
そうだよ。だからそう言ってるのに。
おかしなゲイル。
ゲイルは笑顔で俺のほっぺに高速すりすり。
そのまんまお互いにすりすりを堪能していたのだが。
しばらくしてふと思い出したようにゲイルが言った。
「そうだ!サフィ。
レオンが『私のせいでサフィが倒れてしまった』って気にしてたぞ?
呼んでくるか?」
そうだった!お兄様!
お兄様の前で倒れちゃったもんね。そりゃあ気にしちゃうよねえ!
俺のかんちがいのせいなのに、申し訳なかった!
「よんできて!おにいさまにごめんしなきゃ!
また、ないちゃってるかも!いそいで、ゲイル!」
俺は急いでゲイルの背中をドアに向かってぐいぐい押した。
泣きすぎてお兄様の目がウサギさんになる前にお兄様に「ごめんなさい」しなきゃ!
はやくはやくう!
「よっし!急いで行ってくるな!」
ゲイルはまだご機嫌のまま、俺にチュッ。
急いでお兄様を呼びに出て行った。
ルンルンでスキップまでしちゃってる。
俺が「ずっと一緒」って言ったのがよっぽど嬉しかったんだろう。
こういうところ、可愛いよね、ゲイル。すき!
でも急いでーーー!!!
すると、ご機嫌ゲイルの頑張りにより、5分もしないうちにお兄様がやってきた。
というより…ずるずるとゲイルに引きずられてきた?!
あああああ…!
泣いてなかったみたいなのはいいけど、地よりも深く渓谷よりも深く落ち込んでる…!
背中にずずうううん、と黒い雲を背負っていらっしゃる!
こんなお兄様、見たことない。
いっつもキラキラピッカピカなのに、使用前、使用後、くらいに違うじゃあないですか!
いつもが金なら今は黄土色。すっかり輝きを失ってしまわれておる!
なぜにここまで闇落しちゃったのお?!
「……サフィ………」
お兄様は俺を見て一瞬泣きそうな顔に。
土人形みたいな顔色じゃん!たった半日でどうして?!
お兄様は手を俺に向かって伸ばし俺に触れようとして…
なぜか諦めたように下げてしまった。
そしてガクリと力なく床に崩れ落ちる。
お、お兄様ああ?!
「私には…もうサフィに触れる資格などない…。
私が……私がふがいないばかりに…サフィをこんな目に………」
なんと!空のように澄んだブルーの瞳も今はすっかり濁り、光を失っておる!
俺が寝てる間にまさかここまで!
ひえええええ!!ダメダメダメっ!!
たかが鼻血でしょお?!なんでこんなことになるのおお?!
俺が勝手にあわてんぼしただけでしょおに!
「ぼくのかんちがい!おにいさまわるくない!
あわてんぼだった ぼくがわるいの!
びっくりさせてごめんね?」
俺は慌ててごめんなさいして、お兄様にぎゅうっ!
元気よ、戻れーっ!!
まだダメか?
じゃあ、これだ!
お兄様のお顔を両手でそっと包み、おでこにチュ!
ほっぺすりすり。あたまぐりぐり。
ゲイルたちには大抵これでなんとかなる。
果たしてお兄様は……
しばらく固まったままだったので、効果なかったのかなあと思ったらば。
ぼん!
頭から湯気が出たみたいになって、急にタコさんみたいに全身真っ赤に。
ほわ?!どういう感じ?!
「こら!出すなよ?耐えろ!出したらもうサフィに会わせねえからな!」
ゲイルがお兄様に活をいれる。
湯気って、耐えたらどうにかなるものなのだろうか。
しゅううううん。
なんと!どうにかなったようだ。
真っ赤なのがなんとか収まって、いつものキラキラぴっかぴかのお兄様が現れた!
やったあ、成功!
よかったあああああ!!!
「おにいさま、やみおちしてた。だめ」
俺、一応前世も合わせたら22歳ですのでね。
ここは人生の先輩として言わせてもらおう。
「はなぢくらいで、やみおちしない!
マリーだっていつもだしてますので!はずかしくない!
ちょっとおまぬけだけど、だいじょうぶ!いきていける!」
「………………そうだね……いきて…いける。うん…」
せっかく戻ったお兄様の目から、またしても光が失われていく。
ええ?!せっかく励ましたのに?!
「こら!ダメです!もどってきて!
いつものおにいさまがすき!ぴかぴかがよき!」
ぱああああああ!!!
いつものお兄様、ふっかあああつ!
「ふふふ!いつもの私が好きなのかい?」
「うん。そういってる」
「どういうところが好きなの?教えてくれたら、元気が出ると思うのだが…」
お兄様はまだ少し落ち込んでるのか「ほめてほめて」してきた。
もっとなの?
甘えん坊さんだなあ。しょうがない。俺は精神的お兄さんですからね。
「いつものおにいさま、かっこよ。やさしいし、なんでもできる。キラキラですてき」
身振り手振りでキラキラを表現して精一杯伝えると、お兄様は完全復活から更なる進化を遂げた。
パアアアアアアア!!!
後、後光が…後光がみえまするうううう!!
まぶしいいいいい!!!
まぶしさに目を細めていると、いつの間にかお兄様にがっしと両手を握られた。
「ふふ。ありがとう!自らを律して、これからも好きでいて貰えるように頑張るよ!
もう二度とサフィを辛い目にあわせたりしない!
だから、見守ってくれる?」
「りょーかい!まかせて!」
「サフィは嫁にいかずずっと俺といるそうだからな。
俺もサフィと一緒に見守ってやるぞー?」
おお!ゲイルも!
それは心強いね、お兄様!
「よかったね!ゲイルがいたらあんしん!ゲイルはさいこう!かっこいいし!」
にこにこする俺に、なぜかお兄様は複雑なお顔。
俺の手をにぎにぎしながら
「……私はこれからだよ?将来はわからないからね?」
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