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にゅー帝国にむけて
色々な道があるのであります
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ここで俺は、ちょっと遠慮して意見を言わない団長さんたちにも聞いてみた。
だって当事者だもん。あれがしたい、こうしたいっていうのが絶対にあるはず。なきゃ困る!
「ではでは。当事者である団長さんたちの意見を聞いてみましょー。
はい、リアムだんちょー!いってみよーか!」
いきなり名指しされて、「え?俺?」な団長さん。
どぎまぎしつつも、しっかりと答えてくださりました。
「基本的に、軍は侵攻や戦以外の時は訓練をしている形になる。後は……今回のように護送、護衛だな。だが、この10年はただ単に訓練し続ける時間が多くなっちまった。国内での仕事がありゃあいいんだが……特に指示がなかったもんでな……。そうするとな、ダレるんだよ。目的を見失って、街で飲んだくれたり厄介ごとを起こすやつが出てきちまった。これは俺の監督不行き届きでもある。面目ない」
「あー!わかるわかるー!大会とか目標があればいいんだけど、なんもなしに10年ってきついもん!数年ならまだしもねえ……。活躍する機会もないし、堕落するひとはでちゃうよねえ……」
格闘技やってた頃を思い出してしみじみと呟けば、ゲイルが小さな声で「いや、なんで分かるんだよ」と首をかしげていた。どうしてかは言えないけど、ほんとに分かってるんだってば!
「でもそこはさ。例えば陸軍と海軍で模擬線するとか、武術大会するとか、そういうイベントを自分たちで企画しても良かったんじゃない?練習試合みたいなやつとか。他のチームとやると盛り上がるよー!」
「おお!それか!それ採用させてもらっていいか?」
「うちの連中も力があまってっからな!そりゃ張り切るぞ!」
盛り上がる団長さんたちに、俺はチチチと首を振った。
「まだまだですなあ。団長さん。リーダーはね、士気をあげるためにただ待ってるだけじゃだめでしょお?例えば、いくつかのチームに分かれて街の巡回警備をするとかして街の人と仲良くなれば、いざっていうときに街の人に情報をもらえたり協力してもらえるよね?道を整備しておけば、移動がスムーズになるでしょお?戦いの訓練だけが軍の訓練じゃないと思うのですが、いかがでしょおか?」
お兄様もふむふむ。
「サフィの言う通りだと思うよ?私の国の軍には、平時はそのような活動をさせている。ただ遊ばせておくわけにもいかないからね。狩猟大会をしてその獲物を街の人にふるまうこともある。そのおかげで、他国の間諜など怪しいものがいたと知らせが来たり、珍しい新種の魔物や植物を届けてくれたりもする。全ては連動しているんだ」
そこでリオが手を挙げた。
「はい、リオくん!」
「学園でも、高学年になると演習っていう名目でそれぞれに街の困りごとを解決したりするの。サフィはまだやってないよね?チームに分かれて、それぞれに情報収集から始めるんだよ。街の人との人脈づくりにもなるし、将来の領地経営なんかにも役立つんだ。大きな活動じゃなくても、そういう小さなことから始めるのもありなんじゃないかな?どう?」
これに同意したのは意外にも海軍、ジグルド団長。
「俺たちは海に出てることが多いからな。長期間の活動には向いていないんだよ。だが、そういった小さな活動を積み重ねるのはいいかもしれん。チームに分かれるのなら、得意分野や趣味も活かせるだろうしな」
「ちなみに、どんな趣味の人がいるの?」
「手芸が得意な奴、大工仕事が得意な奴、いろいろいるぞー!何しろ大所帯だからなあ!」
ここでキースが別の視点から意見をくれた。
「あのな、例えばなんだが、ここは工芸がさかんだろ?武器造りや、木工、料理なんかを学ぶのはどうだ?工房や店に協力を頼んで、閑散期やなんかに弟子入りさせてもらうんだ。こういった技能があれば、野営やなんかで役に立つ。遠征でも使えるだろ?工房とつなぎができれば武器や食材も仕入れもしやすくなるし、開発の協力も得やすい。向こうだって労働力と軍という販路がゲットできるんだ。お互いにメリットがあると思うんだが……」
「「おお!いいな、それ!」」
黙って聞いていたナージャも、ここまでくると目をキラキラさせ始めた。
「王国の魔法と同じく、帝国の軍はそれなりに知名度がある。軍が作ったバングルやアーマーなんかを土産として販売するのはどうだろうか?」
おお!脳筋と違って意外と商売人?
「お土産かあ!なら、いっそ観光地にしちゃうのは?この国に来て思ったんだけど、この国の建物って独特じゃない?タイルが使ってあったり、いろいろな国の文化が混じってるの。それって他の国にはないものだよね?観光に向いてるんじゃないかと思うんだけど……」
ここで王様が首を傾げた。
「観光?帝国がか?」
「うん。ナージャの話で思いついたんだけど、侵攻をやめて内需で暮らしていくにしても、限度があるでしょ。軍が他の仕事もするとしても、この国のそもそもの基本は武力なんだから軍を維持することも必要だよね。でなきゃ、今度は他国に侵攻されちゃうもん、なしにはできないでしょ。でもそれにはお金が必要。この国も製品は品質がいいから、まずは貿易を強化。それと、観光で外貨の獲得。この二本立てっていうのはどうかな?」
「うーむ。建物か……見慣れておるから気づかなんだ。わざわざ観光に来るほどのものだと思うか?」
「正直に言えばそれだけじゃ弱いよね。だから、有名な軍のデモンストレーションと、お土産。あと、街の工芸品をもっと活かそう。城下で定期的にイベントや市をひらくとかどう?楽しそうじゃない?」
「それすっごく楽しそうだね!サフィがギルドでお祭りをしたことがあったよね?ああいう感じ?」
「うん、そう。あの時はギルドの人にやってもらったけど、それを軍がやったり、街の人がやったりしたらいいんじゃない?」
「ギルドで祭り?なんだよそれ。面白そうだな!教えてくれ!」
「まさかS級も参加したのか?」
「俺は案内所で案内したり、人員整理したりしたんだ。冒険者が野営飯を販売したり、下町の店が出店したりと、いろいろな店が出て盛況だった。あれで冒険者と街人がうちとけてな。冒険者が街に受け入れられたんだ」
「だな。ギルド長のクリスも喜んでたぜ?ギルドとしても仕事がしやすくなったってよ。サフィのお手柄だな」
「えへへへー」
「まさか……その企画をサフィが?」
ナージャがちょっと青くなった。
え?今の話に青くなる要素あった?
「いや、とんでもない子を……アレしたものだと思ってな……。嫁にするなんて大それたことを……」
これにお兄様が当たり前のような顔で言った。
「サフィはダメだよ?私の婚約者だっていっただろう?」
「いや、だからまだ婚約者じゃあ……」
言いかけたら、パアアアアア。お兄様がものすごく輝いた笑顔に。ミカミカもニヤニヤ。
ええ?何?
ゲイルとリオ、キースは渋ーいおかお。
ゲイルとキースなんて眉間にしわを寄せて首を振っている。
「ん?え?何か変なこと言った?」
「いや、別に変なことじゃないよ。まだ、婚約者じゃあないといっただけで」
まだ?え?おれいつか婚約者になってもいいって思ってるのかな?あれれ?
恐る恐るゲイルを見ると、ゲイルが肩をすくめた。
うーん……このままではなし崩し的に婚約者にされてしまう気がする。ヤバい!
だって当事者だもん。あれがしたい、こうしたいっていうのが絶対にあるはず。なきゃ困る!
「ではでは。当事者である団長さんたちの意見を聞いてみましょー。
はい、リアムだんちょー!いってみよーか!」
いきなり名指しされて、「え?俺?」な団長さん。
どぎまぎしつつも、しっかりと答えてくださりました。
「基本的に、軍は侵攻や戦以外の時は訓練をしている形になる。後は……今回のように護送、護衛だな。だが、この10年はただ単に訓練し続ける時間が多くなっちまった。国内での仕事がありゃあいいんだが……特に指示がなかったもんでな……。そうするとな、ダレるんだよ。目的を見失って、街で飲んだくれたり厄介ごとを起こすやつが出てきちまった。これは俺の監督不行き届きでもある。面目ない」
「あー!わかるわかるー!大会とか目標があればいいんだけど、なんもなしに10年ってきついもん!数年ならまだしもねえ……。活躍する機会もないし、堕落するひとはでちゃうよねえ……」
格闘技やってた頃を思い出してしみじみと呟けば、ゲイルが小さな声で「いや、なんで分かるんだよ」と首をかしげていた。どうしてかは言えないけど、ほんとに分かってるんだってば!
「でもそこはさ。例えば陸軍と海軍で模擬線するとか、武術大会するとか、そういうイベントを自分たちで企画しても良かったんじゃない?練習試合みたいなやつとか。他のチームとやると盛り上がるよー!」
「おお!それか!それ採用させてもらっていいか?」
「うちの連中も力があまってっからな!そりゃ張り切るぞ!」
盛り上がる団長さんたちに、俺はチチチと首を振った。
「まだまだですなあ。団長さん。リーダーはね、士気をあげるためにただ待ってるだけじゃだめでしょお?例えば、いくつかのチームに分かれて街の巡回警備をするとかして街の人と仲良くなれば、いざっていうときに街の人に情報をもらえたり協力してもらえるよね?道を整備しておけば、移動がスムーズになるでしょお?戦いの訓練だけが軍の訓練じゃないと思うのですが、いかがでしょおか?」
お兄様もふむふむ。
「サフィの言う通りだと思うよ?私の国の軍には、平時はそのような活動をさせている。ただ遊ばせておくわけにもいかないからね。狩猟大会をしてその獲物を街の人にふるまうこともある。そのおかげで、他国の間諜など怪しいものがいたと知らせが来たり、珍しい新種の魔物や植物を届けてくれたりもする。全ては連動しているんだ」
そこでリオが手を挙げた。
「はい、リオくん!」
「学園でも、高学年になると演習っていう名目でそれぞれに街の困りごとを解決したりするの。サフィはまだやってないよね?チームに分かれて、それぞれに情報収集から始めるんだよ。街の人との人脈づくりにもなるし、将来の領地経営なんかにも役立つんだ。大きな活動じゃなくても、そういう小さなことから始めるのもありなんじゃないかな?どう?」
これに同意したのは意外にも海軍、ジグルド団長。
「俺たちは海に出てることが多いからな。長期間の活動には向いていないんだよ。だが、そういった小さな活動を積み重ねるのはいいかもしれん。チームに分かれるのなら、得意分野や趣味も活かせるだろうしな」
「ちなみに、どんな趣味の人がいるの?」
「手芸が得意な奴、大工仕事が得意な奴、いろいろいるぞー!何しろ大所帯だからなあ!」
ここでキースが別の視点から意見をくれた。
「あのな、例えばなんだが、ここは工芸がさかんだろ?武器造りや、木工、料理なんかを学ぶのはどうだ?工房や店に協力を頼んで、閑散期やなんかに弟子入りさせてもらうんだ。こういった技能があれば、野営やなんかで役に立つ。遠征でも使えるだろ?工房とつなぎができれば武器や食材も仕入れもしやすくなるし、開発の協力も得やすい。向こうだって労働力と軍という販路がゲットできるんだ。お互いにメリットがあると思うんだが……」
「「おお!いいな、それ!」」
黙って聞いていたナージャも、ここまでくると目をキラキラさせ始めた。
「王国の魔法と同じく、帝国の軍はそれなりに知名度がある。軍が作ったバングルやアーマーなんかを土産として販売するのはどうだろうか?」
おお!脳筋と違って意外と商売人?
「お土産かあ!なら、いっそ観光地にしちゃうのは?この国に来て思ったんだけど、この国の建物って独特じゃない?タイルが使ってあったり、いろいろな国の文化が混じってるの。それって他の国にはないものだよね?観光に向いてるんじゃないかと思うんだけど……」
ここで王様が首を傾げた。
「観光?帝国がか?」
「うん。ナージャの話で思いついたんだけど、侵攻をやめて内需で暮らしていくにしても、限度があるでしょ。軍が他の仕事もするとしても、この国のそもそもの基本は武力なんだから軍を維持することも必要だよね。でなきゃ、今度は他国に侵攻されちゃうもん、なしにはできないでしょ。でもそれにはお金が必要。この国も製品は品質がいいから、まずは貿易を強化。それと、観光で外貨の獲得。この二本立てっていうのはどうかな?」
「うーむ。建物か……見慣れておるから気づかなんだ。わざわざ観光に来るほどのものだと思うか?」
「正直に言えばそれだけじゃ弱いよね。だから、有名な軍のデモンストレーションと、お土産。あと、街の工芸品をもっと活かそう。城下で定期的にイベントや市をひらくとかどう?楽しそうじゃない?」
「それすっごく楽しそうだね!サフィがギルドでお祭りをしたことがあったよね?ああいう感じ?」
「うん、そう。あの時はギルドの人にやってもらったけど、それを軍がやったり、街の人がやったりしたらいいんじゃない?」
「ギルドで祭り?なんだよそれ。面白そうだな!教えてくれ!」
「まさかS級も参加したのか?」
「俺は案内所で案内したり、人員整理したりしたんだ。冒険者が野営飯を販売したり、下町の店が出店したりと、いろいろな店が出て盛況だった。あれで冒険者と街人がうちとけてな。冒険者が街に受け入れられたんだ」
「だな。ギルド長のクリスも喜んでたぜ?ギルドとしても仕事がしやすくなったってよ。サフィのお手柄だな」
「えへへへー」
「まさか……その企画をサフィが?」
ナージャがちょっと青くなった。
え?今の話に青くなる要素あった?
「いや、とんでもない子を……アレしたものだと思ってな……。嫁にするなんて大それたことを……」
これにお兄様が当たり前のような顔で言った。
「サフィはダメだよ?私の婚約者だっていっただろう?」
「いや、だからまだ婚約者じゃあ……」
言いかけたら、パアアアアア。お兄様がものすごく輝いた笑顔に。ミカミカもニヤニヤ。
ええ?何?
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ゲイルとキースなんて眉間にしわを寄せて首を振っている。
「ん?え?何か変なこと言った?」
「いや、別に変なことじゃないよ。まだ、婚約者じゃあないといっただけで」
まだ?え?おれいつか婚約者になってもいいって思ってるのかな?あれれ?
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