もう我慢なんてしません!家族からうとまれていた俺は、家を出て冒険者になります!

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俺とレオンの婚約式

俺は王子の婚約者!

ゲイルとレオンが帰り、俺はあと1時間だけだけど授業に戻った。

午前中とはうって変わって、心はればれお目目ぱっちりシャキーンな俺。
みんな「え?なに?お父様に甘えたかっただけなの?」「いやレオンハルト殿下ロスだったんじゃね?」だの言いたい放題だ。
でも結局は「良かったなあ!サフィが元気ないとなんか落ち着かなくてさ」と笑ってくれた。
ご心配をおかけいたしました!

とはいえ、一応言っておかねば。

「あのね、将来王妃になるのかな、って気づいちゃってビックリしたんだけど、まあ大丈夫でしょ、と開き直りました。あ、きちんと責任もってなるから!やりたいことはしますけれども!」

ザックリ報告したらば。

「いまさら⁉︎え?嘘でしょ⁉︎」

ミルくんにどんびかれた。
クラスメートもまるで可哀想な子を見るような眼差し。

「だ、だってずっとレオンはお兄様だったから!王子だとか王になるとか忘れてたんだもん!
そりゃ出会ったばっかのときはふけーだとか気になったし、王子だなあって思ってたよ?
だけど気が付けばほぼオルウェイズ一緒にいるんだよ?そんなの気にしてたらやってらんないでしょおが。
だから仕方なし!」

「いや、そんでも忘れねえだろ⁈」

相変わらずなミンツの鋭いツッコミ!
さらにミルくんの怒涛の口撃!

「普通は王子の婚約者って、家格や人柄、容姿とかふるいにかけて、婚約者候補を何人も選んでお茶会重ねたり熾烈な争いを繰り広げて決めるんだよ?
それくらいの憧れポジションなんだから!王族ってね、国のトップ、最高権力者なんだよ?!
それを『忘れてた』⁈嘘でしょ!」

いや、だって俺が好きなのはレオンで、レオンが王子じゃなくても関係ないんだもん。

「だって、別に権力とかもう十分だし。ぶっちゃけ面倒。
だけどレオンが王になったら王妃としてきちんと責任もつつもりですけれどもね!」

「面倒って………!確かにアンタ既に相当権力あるけど……」

ミルくん、お口パクパクになってしもうた。

「いや、サフィならこうなるよね?
だって五歳のお披露目会の時に囲い込まれたんだよ?
物心ついたときに周りにいたのが、ゲイルと殿下、王家とグランディールでしょう?
そりゃあ浮世離れだってするよね。『普通』が存在しないんだから」

リースくんはフォローしてくれたつもりのようだが一部納得いかない。

「俺『普通』だし。みんな普通に俺の家族で仲間」

「いや、普通じゃねえぞ?普通とは⁈
国のトップ、規格外に囲まれてんじゃねーか!
お前さあ、普通ってのはこーゆーのをいうんだよ!」

ミンツくんにグイッと頭を掴まれ俺の前に出されたクラスメートAくん。

「えと。お名前なんだっけ?」

「それだよそれ!
一般に埋もれる、爵位も普通、顔も平凡、名前すら思い出せない、こーゆーのが普通なんだぜ?」

「ミ、ミンツ、やめたげて?平凡なモブAくんが瀕死だから!!」

「サフィ追い討ちかけてきたね⁈
い、いいんだ、僕なんて子爵家だし。顔も普通だし。
だけど一応嫡男で、成績だって悪くないんだよ?」

モブくんガックリ。
す、すまん!悪気はなかった!

「ごめんねえサフィとミンツが。
大丈夫。君は悪くない。優秀だよー」

ミルくんが適当なことを言ってヨシヨシしている。

ああ、俺が責任の重さを考えたばかりにいらぬ犠牲を出してしもうた……。
やはり俺は難しいことは考えないほうがいいのかもしれぬ。

「ご、ごめんね、モブくん」

「マシュー!マシューだから、覚えて?」




この事件だかなんだかよくわからぬ事件のあと、「地位も名誉も関係なく、ただ好きだからってレオンと婚約して許されるのはサフィくらいだ」とみんなから褒められた。
よくわからんが、ありがとう。
「純愛、尊い」とお姉さま方に拝まれた。
よくわからんが、一応ありがとう。

みんな俺が将来王妃になるの大歓迎なんだそうな。

「ちょっとくらいやらかしても大丈夫!フォローするから!」

「なんかあれば声かけてくれよ!」

「面白そうだしな!偉そうな奴よりサフィだろ。サフィ一択!」

お、おう。
俺、レオンの婚約者としてだけじゃなく、将来の王妃としても意外と期待されてるし受け入れられてた!
王国の未来は明るい、のかもしれない!





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