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新たな目標
動き出す
そんなこんなで比較的事件もなく平和を満喫していた俺なのですが。
その裏ではバース観光地化計画が着々と進行していたのです。
その会議の場は……みんな一緒の夜ご飯!
食卓の席でする会話としてはどうかとも思いますけれどもね、ゲイル?
「ついでにすましちまえ」感が半端ない。
でも、ゲイルの目論見通り、お母さまが大喜びで温泉もろもろに喰いついた。
「え?泥をお顔に塗るの?どういうこと?
……そう、お肌の汚れを落とす効果?
ええ?更に泥に含まれるミネラル成分がお肌をしっとりさせ若々しさを保つ?
出資者を募っている?
………ゲイル。詳しく聞かせて頂戴?もちろん出資者にはそれなりの見返りはあるのでしょう?」
目の色が違った。大変怖かったとだけ言っておきます。
お母さまってば絵本のお姫様みたいだと思っていたのですけれども……。
夢に出てきそうです、違った方向で。
やっぱり女性には美容と健康なんだね。
それは分かってたけど、ここまでとは!
ここで俺の脳裏に美容に目をギラギラさせそうな人たちの顔が浮かんだ。
そう。美しきわが友、ミルくん!
そして迷惑な隣人だったけどちょびっと仲良しになったロンドのビビ女!
あそこらへんもめっちゃ食いつきそうなんですが。
この際だから出資者は多い方が良くない?
いや待て、お母さまが独占出資したい可能性も……。
「あのー。ミルくんもすっごく興味あると思うんだけれど……ちょこっとだけ参加させてあげたいなあ、なんて……。
こっちはどっちでもいいけど、ロンドのビビ女さんも興味ありそうだなー、なんて……」
ぐりん!
お母さまがすんごいお顔で振り返った。
「まあ、ミルくんって同じ学校の?婚約式でも力を貸してくれたご令息よね?
レオンからも聞いているわよ。とっても頼りになる賢い方だって。
私も同じ意見よ。大切にしなくてはね」
おお!ミルくんめちゃくちゃ好印象みたいですね!
「母上、私は彼を将来サフィの右腕にと考えているのです。内内に既に了承も得ております。
将来の宰相として申し分のない人物かと。
なにしろ、私のサフィを叱ることのできる逸材なのですから。
今のうちにしっかりと恩を売……こほん、しっかりと労に報いておくのも良いかと」
「そうね。今は良くても今後何があるかわからないものね。しっかりと……仲良くなっておきたいわ」
……恩を売るんだね。
どんなことが起こっても取り込めるように、がっちりしっかりと丸め込んでおくつもりなのですな。
さすがレオン。ちょっとお腹が黒いところもカッコよです!
「じゃあ、俺から当たっておくわ」
ゲイルがあっさりと言った。
そう、ミルくんはレオン信者であり、ゲイル教徒なのだ。
ゲイルが言えば問答無用で刻々と頷くに違いない。
「ミルくんはいいとして、ロンドは……」
「サフィちゃん。一度ミル君とお話したいのだけれど。どうかしら?」
はい。ロンドは却下、と。
「了解です!ミルくんに聞いてみますね。王妃様にも憧れているから、喜んで来ると思います」
自分でいうのもなんですが、ぶっちゃけミル君ってば俺のママみたいになってるから、お母さまとは気が合うと思う。なんとうか……母と姑、みたいな?お母さん同盟、みたいな?
ゲイルがボソッと呟いた。
「サフィと出会ったのが運の尽き……か」
人を疫病神みたいに言わないで!
と思ったらゲイルが首を傾げて言い直した。
「いや、運の付き?
サフィの周りは色々と巻き込まれるが、その結果全ていい方向に向かうからなあ……」
そうそう。そっちでお願いします!
その裏ではバース観光地化計画が着々と進行していたのです。
その会議の場は……みんな一緒の夜ご飯!
食卓の席でする会話としてはどうかとも思いますけれどもね、ゲイル?
「ついでにすましちまえ」感が半端ない。
でも、ゲイルの目論見通り、お母さまが大喜びで温泉もろもろに喰いついた。
「え?泥をお顔に塗るの?どういうこと?
……そう、お肌の汚れを落とす効果?
ええ?更に泥に含まれるミネラル成分がお肌をしっとりさせ若々しさを保つ?
出資者を募っている?
………ゲイル。詳しく聞かせて頂戴?もちろん出資者にはそれなりの見返りはあるのでしょう?」
目の色が違った。大変怖かったとだけ言っておきます。
お母さまってば絵本のお姫様みたいだと思っていたのですけれども……。
夢に出てきそうです、違った方向で。
やっぱり女性には美容と健康なんだね。
それは分かってたけど、ここまでとは!
ここで俺の脳裏に美容に目をギラギラさせそうな人たちの顔が浮かんだ。
そう。美しきわが友、ミルくん!
そして迷惑な隣人だったけどちょびっと仲良しになったロンドのビビ女!
あそこらへんもめっちゃ食いつきそうなんですが。
この際だから出資者は多い方が良くない?
いや待て、お母さまが独占出資したい可能性も……。
「あのー。ミルくんもすっごく興味あると思うんだけれど……ちょこっとだけ参加させてあげたいなあ、なんて……。
こっちはどっちでもいいけど、ロンドのビビ女さんも興味ありそうだなー、なんて……」
ぐりん!
お母さまがすんごいお顔で振り返った。
「まあ、ミルくんって同じ学校の?婚約式でも力を貸してくれたご令息よね?
レオンからも聞いているわよ。とっても頼りになる賢い方だって。
私も同じ意見よ。大切にしなくてはね」
おお!ミルくんめちゃくちゃ好印象みたいですね!
「母上、私は彼を将来サフィの右腕にと考えているのです。内内に既に了承も得ております。
将来の宰相として申し分のない人物かと。
なにしろ、私のサフィを叱ることのできる逸材なのですから。
今のうちにしっかりと恩を売……こほん、しっかりと労に報いておくのも良いかと」
「そうね。今は良くても今後何があるかわからないものね。しっかりと……仲良くなっておきたいわ」
……恩を売るんだね。
どんなことが起こっても取り込めるように、がっちりしっかりと丸め込んでおくつもりなのですな。
さすがレオン。ちょっとお腹が黒いところもカッコよです!
「じゃあ、俺から当たっておくわ」
ゲイルがあっさりと言った。
そう、ミルくんはレオン信者であり、ゲイル教徒なのだ。
ゲイルが言えば問答無用で刻々と頷くに違いない。
「ミルくんはいいとして、ロンドは……」
「サフィちゃん。一度ミル君とお話したいのだけれど。どうかしら?」
はい。ロンドは却下、と。
「了解です!ミルくんに聞いてみますね。王妃様にも憧れているから、喜んで来ると思います」
自分でいうのもなんですが、ぶっちゃけミル君ってば俺のママみたいになってるから、お母さまとは気が合うと思う。なんとうか……母と姑、みたいな?お母さん同盟、みたいな?
ゲイルがボソッと呟いた。
「サフィと出会ったのが運の尽き……か」
人を疫病神みたいに言わないで!
と思ったらゲイルが首を傾げて言い直した。
「いや、運の付き?
サフィの周りは色々と巻き込まれるが、その結果全ていい方向に向かうからなあ……」
そうそう。そっちでお願いします!
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