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第7章
掛け違えたボタンたち⑱ ~懇願、信頼できる友に~
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誰かに相談をとブンさんに言われたとき一番最初に思い浮かんだのは、やはり唯一無二の親友である一だった。しかし、こと恋愛についての相談となるとやはり気恥ずかしい面もあり、またなによりもすみれと付き合っている一に今回の話しをすればそれがいずれすみれグループの面子、特に忍に伝わるかも知れないという不安もあり、今回の相談相手には向かないと判断した。次に思い浮かんだのは尊と大和だったが、こちらは咲に関しては話しやすいが忍の事はやはり言いづらく気が乗らなかった。そんな中で二郎は今回の相談を限りなく第三者の目線で見ることが出来て、それでいて自分自身の事を話すに足りる信頼を置ける身近な人物を一人思い浮かべていた。
二郎は今自身が抱えるモヤモヤをどう説明するかを考えながら、ゲームセンターを出るとそのまま帰宅するために駅に向かうのではなく、ここから3分程度の距離の行き慣れた店に足を向けた。
時刻はすでに夕方と呼べる時間を過ぎて、すっかり街灯や店の照明の明かりがキラキラと輝く夜の7時手前の時間になっていた。
「いらっしゃいませ~」
その店に入ると響きの良い明るい出迎えの声が聞こえてきた。二郎はその部屋の中から漂ってくる芳ばしい小麦の焼ける匂いに腹の虫をならし、少し恥ずかしそうに返事をした。
「ど、どうも、バイトお疲れ様」
その言葉を聞いて、レジで会計対応していたバイト着姿の四葉が破顔した顔で二郎の来店を再度出迎えた。
「あ、二郎君!いらっしゃい。ちょっと待っていてね・・・すいません、合計で1350円です。はい、お釣り150円ですね。いつもありがとうございます。またよろしくお願いします!」
「はい、どうもね。四葉ちゃんも遅くまでご苦労様、また来ますね」
四葉は週に3回は来店する常連のおばあさんの会計を慣れた手つきで済ますと、ようやく落ち着いた様子で二郎に話し掛けた。
「二郎君、部活お疲れ様」
「四葉さんこそ、毎日バイトお疲れ様。ごめんよ、なんか急がしてしまって。俺の事なんて気にせずゆっくりお客さんの相手してくれて良かったのに。あのおばあさんよく来ている人だろ。俺も何度か見た事あるよ」
「うん、よく覚えているね。近所に住んでいる常連さんでね、よくおじいさんと一緒に来てくれるんだ」
「あぁ、あのコロッケパンのおじいさんでしょ」
「そうそう、よく知っているね。ウチの店でもコロッケパンのおじいさんと全品制覇中のおばあさんで通っているからね。それにいつも会計の前に世間話とかして、今日も二郎君が来る前に結構長く話もしていたし、二郎君が気にすることないよ」
「そうか、なら良かったよ」
二郎と四葉の関係は、先週の和解を機により親交を深めていた。と言うのも、二人の出会いは偶然の出来事が切っ掛けであり、その後も客と店員としてパン屋で顔を合わせたり、レベッカがいる写真部での集まりや2年4組での勉強会をしたりと、なんとなく集まることが主な接点であり、毎度毎度お互いが意図せずに交流を持つことが多かったためハッキリとした友人関係が構築できておらず、今一お互いに一歩引いた距離感で接していた。ところが、ダブルデートの失態とその後の和解がきっかけでようやく二人の関係はハッキリとした友人関係を持つ事が出来た結果、以前までよりもフランクに二人は接することができるように様になっていた。
「それに二郎君だって立派な常連客じゃない。挨拶くらいしなきゃ看板娘の名が廃るでしょ。でも、今日はちょっといつもよりもお店に来る時間が遅かったね。部活が終わるのが遅かったの?」
四葉は先週仲直りをしてから初めてパン屋に二郎が来店してくれた事が嬉しかったのかいつも以上に機嫌良く満面の笑みでウィンクした後、ちらっと店内の時計を見て二郎の来店時間がいつもよりも1時間近く遅いことを疑問に思い問いかけると、二郎は弛緩していた気を引き締めて四葉に答えた。
「あぁ、うん、ちょっとあってね。ところで、四葉さん。この後少し時間あるかな?」
二郎の急な真面目な誘いに四葉は一瞬言葉の意味を理解出来ずに再び二郎に問を聞き返した。
「え?どういうこと。今なんて?」
「いや、だから、バイトが終わった後で少し時間をもらえないかと思って、都合悪いかな?」
「はぁ~?そんな急ぎの用事なの?」
四葉がいまいち二郎の意図が理解出来ず頭を傾げていると、二郎はその目的について控えめながらも懇願するように言った。
「実はちょっと四葉さんに相談したいことがあって。無理にとは言わないし、俺の悩みなんてわざわざ忙しい四葉さんが時間を割いてまで聞く必要なんて全くないんだけど、信頼できる友人として話しが出来たらありがたいなって思ったんだけど・・・・」
「え、二郎君の悩み事!?・・・信頼できる友人として・・・私が!?」
四葉は急な相談事以上に二郎が悩みを打ち明ける友人として自分を選んでくれたことに一種の感動、喜びを感じていると、二郎は何かを思いだしてバツが悪そうに言った。
「あ・・・・・でも、やっぱり今日はやめておいた方がいいか。ゴメンよ、俺、自分の事ばかりで四葉さんの事を考えてなかった。まだお店も忙しいだろうし、バイトも遅くまでやってその後俺に付き合っていたら、家に帰るのも遅くなるし、家事とか勉強とかする時間がなくなっちゃうよな」
二郎は四葉が何時までバイトをしているかは知らなかったが、早くても店の閉店時間の20時まで、あるいはその後の片付けなども考えても21時くらいまでは働いているのではないかと考えた。さらに母子家庭で母親が看護師をしている関係で夜勤なども多く、家事の手伝いにも時間を取られること、その上、成績優秀である四葉が放課後に加えて日常的に夜にも勉強をしている可能性を考えて自分勝手なお願いをしていると思い至ったのであった。
「え、でも、いいの?何か大事なことなのでしょ。わざわざこんな時間にここまで来て言いに来ることなのだから」
四葉は相談を諦めようとする二郎を引き留めるように、二郎の真意を確かめた。
「そうなんだけど、でも、やっぱり四葉さんに悪いし」
「確かにバイトは9時までだけど・・・ちょっと待っていてくれる」
「え、あ、うん」
二郎が返事をするかしないかの内に四葉はレジ先から店長である春樹がいる厨房に入っていくと中であれこれ話し声が聞こえ、2分ほどで再び四葉が顔を出した。
「お待たせ、二郎君。今、春樹さんに事情を話したら7時半で今日はあがって良い事になったから、これで時間の事は気にしないで大丈夫だからね」
「え、本当にいいのかい?わざわざ俺のために時間を短縮させてもらって」
二郎が恐縮した様子で言うと、厨房の扉が開き大きな声を響かせながら春樹が登場した。
「おぉ、二郎君、いらっしゃい!なんだ、なんだ。先週急に四葉ちゃんを連れ出したと思ったら、今日もまた夜のデートってか?まったく仲が良くて羨ましいな!ウチの看板娘を貸すのは二郎君だけの特別だぞ」
冗談で言っていると分かっていても、実際に春樹に迷惑を掛けてしまっている事を理解している二郎は申し訳なさそうに頭を下げた。
「す、すいません。先週も今日も勝手なことして。あの、本当に俺の自己都合で言っていることなので、今日は退散しますから、時間を改めてまた来ます」
「二郎君、そんなことないのに・・・」
四葉が頭を下げている二郎に駆け寄ると、春樹は再び笑い声を上げて言った。
「はははは、なに、それだけ気が回せるのならそれで十分だよ。それに今日はいつもよりもピークの時間が早かったせいかこの後は客足もまばらになるだろうし、ありがたいことにほとんどパンも売り切れているからいつもよりも早めに店じまいにしようと思っていたのさ。だから、済まないけど、あと30分くらいは四葉ちゃんには残ってもらうことになるけど、そしたら後は僕ともう一人の社員で何とかなるから気にせず行ってきなさい」
春樹の快い言葉に二郎はこれまでの事も含めて改めて礼を言った。
「店長さん、ありがとうございます。また今度何かイベントで出張するときがあったら、俺何でも手伝いますからいつでも言ってください。そんなことくらいしかお返しが出来ませんが、本当にいつも良くしてくれてありがとうございます」
「あぁ、これからも四葉ちゃんとは仲良くしてやってくれよ。それと手を出しても良いが、その時はしっかり責任を取るようにな、もちろん男としてだぞ」
「は、はぃ・・・・」
二人の会話の雰囲気が怪しくなってきたところで四葉がすかさずツッコミを入れた。
「ちょっと、もう春樹さんは毎度毎度茶化さないでください!それと、二郎君もどさくさに紛れて何を了解しているのよ、バカ!」
毎度のお約束の展開である四葉の雷に怯えた春樹は早々に場を離脱し、二郎もそれに乗じて撤退しようと試みた。
「ごめん、ごめん。おじさんは大人しく退散するさ。それじゃ二郎君、またいつでも来てくれな」
「ど、どうもです。・・・それじゃ、俺も行くか・・・」
二郎は四葉に睨まれているのを気付かないフリをして店から出ようとして呼び止められた。
「二郎君」
「は、はい!」
「せっかく店に来たのだから、パンの一つくらい買っていっても良いんじゃない?」
「え、あ、はい。そうします」
「どうもお買い上げありがとうございます。やっぱり常連のお客さんにはいつも感謝しなくちゃね」
完璧な営業スマイルの裏に無言の圧力を見せる四葉にすっかり手玉に取られた二郎はいつもより2つ多くパンを買わされた後、待ち合わせの場所を決めて店を後にするのであった。
二郎は今自身が抱えるモヤモヤをどう説明するかを考えながら、ゲームセンターを出るとそのまま帰宅するために駅に向かうのではなく、ここから3分程度の距離の行き慣れた店に足を向けた。
時刻はすでに夕方と呼べる時間を過ぎて、すっかり街灯や店の照明の明かりがキラキラと輝く夜の7時手前の時間になっていた。
「いらっしゃいませ~」
その店に入ると響きの良い明るい出迎えの声が聞こえてきた。二郎はその部屋の中から漂ってくる芳ばしい小麦の焼ける匂いに腹の虫をならし、少し恥ずかしそうに返事をした。
「ど、どうも、バイトお疲れ様」
その言葉を聞いて、レジで会計対応していたバイト着姿の四葉が破顔した顔で二郎の来店を再度出迎えた。
「あ、二郎君!いらっしゃい。ちょっと待っていてね・・・すいません、合計で1350円です。はい、お釣り150円ですね。いつもありがとうございます。またよろしくお願いします!」
「はい、どうもね。四葉ちゃんも遅くまでご苦労様、また来ますね」
四葉は週に3回は来店する常連のおばあさんの会計を慣れた手つきで済ますと、ようやく落ち着いた様子で二郎に話し掛けた。
「二郎君、部活お疲れ様」
「四葉さんこそ、毎日バイトお疲れ様。ごめんよ、なんか急がしてしまって。俺の事なんて気にせずゆっくりお客さんの相手してくれて良かったのに。あのおばあさんよく来ている人だろ。俺も何度か見た事あるよ」
「うん、よく覚えているね。近所に住んでいる常連さんでね、よくおじいさんと一緒に来てくれるんだ」
「あぁ、あのコロッケパンのおじいさんでしょ」
「そうそう、よく知っているね。ウチの店でもコロッケパンのおじいさんと全品制覇中のおばあさんで通っているからね。それにいつも会計の前に世間話とかして、今日も二郎君が来る前に結構長く話もしていたし、二郎君が気にすることないよ」
「そうか、なら良かったよ」
二郎と四葉の関係は、先週の和解を機により親交を深めていた。と言うのも、二人の出会いは偶然の出来事が切っ掛けであり、その後も客と店員としてパン屋で顔を合わせたり、レベッカがいる写真部での集まりや2年4組での勉強会をしたりと、なんとなく集まることが主な接点であり、毎度毎度お互いが意図せずに交流を持つことが多かったためハッキリとした友人関係が構築できておらず、今一お互いに一歩引いた距離感で接していた。ところが、ダブルデートの失態とその後の和解がきっかけでようやく二人の関係はハッキリとした友人関係を持つ事が出来た結果、以前までよりもフランクに二人は接することができるように様になっていた。
「それに二郎君だって立派な常連客じゃない。挨拶くらいしなきゃ看板娘の名が廃るでしょ。でも、今日はちょっといつもよりもお店に来る時間が遅かったね。部活が終わるのが遅かったの?」
四葉は先週仲直りをしてから初めてパン屋に二郎が来店してくれた事が嬉しかったのかいつも以上に機嫌良く満面の笑みでウィンクした後、ちらっと店内の時計を見て二郎の来店時間がいつもよりも1時間近く遅いことを疑問に思い問いかけると、二郎は弛緩していた気を引き締めて四葉に答えた。
「あぁ、うん、ちょっとあってね。ところで、四葉さん。この後少し時間あるかな?」
二郎の急な真面目な誘いに四葉は一瞬言葉の意味を理解出来ずに再び二郎に問を聞き返した。
「え?どういうこと。今なんて?」
「いや、だから、バイトが終わった後で少し時間をもらえないかと思って、都合悪いかな?」
「はぁ~?そんな急ぎの用事なの?」
四葉がいまいち二郎の意図が理解出来ず頭を傾げていると、二郎はその目的について控えめながらも懇願するように言った。
「実はちょっと四葉さんに相談したいことがあって。無理にとは言わないし、俺の悩みなんてわざわざ忙しい四葉さんが時間を割いてまで聞く必要なんて全くないんだけど、信頼できる友人として話しが出来たらありがたいなって思ったんだけど・・・・」
「え、二郎君の悩み事!?・・・信頼できる友人として・・・私が!?」
四葉は急な相談事以上に二郎が悩みを打ち明ける友人として自分を選んでくれたことに一種の感動、喜びを感じていると、二郎は何かを思いだしてバツが悪そうに言った。
「あ・・・・・でも、やっぱり今日はやめておいた方がいいか。ゴメンよ、俺、自分の事ばかりで四葉さんの事を考えてなかった。まだお店も忙しいだろうし、バイトも遅くまでやってその後俺に付き合っていたら、家に帰るのも遅くなるし、家事とか勉強とかする時間がなくなっちゃうよな」
二郎は四葉が何時までバイトをしているかは知らなかったが、早くても店の閉店時間の20時まで、あるいはその後の片付けなども考えても21時くらいまでは働いているのではないかと考えた。さらに母子家庭で母親が看護師をしている関係で夜勤なども多く、家事の手伝いにも時間を取られること、その上、成績優秀である四葉が放課後に加えて日常的に夜にも勉強をしている可能性を考えて自分勝手なお願いをしていると思い至ったのであった。
「え、でも、いいの?何か大事なことなのでしょ。わざわざこんな時間にここまで来て言いに来ることなのだから」
四葉は相談を諦めようとする二郎を引き留めるように、二郎の真意を確かめた。
「そうなんだけど、でも、やっぱり四葉さんに悪いし」
「確かにバイトは9時までだけど・・・ちょっと待っていてくれる」
「え、あ、うん」
二郎が返事をするかしないかの内に四葉はレジ先から店長である春樹がいる厨房に入っていくと中であれこれ話し声が聞こえ、2分ほどで再び四葉が顔を出した。
「お待たせ、二郎君。今、春樹さんに事情を話したら7時半で今日はあがって良い事になったから、これで時間の事は気にしないで大丈夫だからね」
「え、本当にいいのかい?わざわざ俺のために時間を短縮させてもらって」
二郎が恐縮した様子で言うと、厨房の扉が開き大きな声を響かせながら春樹が登場した。
「おぉ、二郎君、いらっしゃい!なんだ、なんだ。先週急に四葉ちゃんを連れ出したと思ったら、今日もまた夜のデートってか?まったく仲が良くて羨ましいな!ウチの看板娘を貸すのは二郎君だけの特別だぞ」
冗談で言っていると分かっていても、実際に春樹に迷惑を掛けてしまっている事を理解している二郎は申し訳なさそうに頭を下げた。
「す、すいません。先週も今日も勝手なことして。あの、本当に俺の自己都合で言っていることなので、今日は退散しますから、時間を改めてまた来ます」
「二郎君、そんなことないのに・・・」
四葉が頭を下げている二郎に駆け寄ると、春樹は再び笑い声を上げて言った。
「はははは、なに、それだけ気が回せるのならそれで十分だよ。それに今日はいつもよりもピークの時間が早かったせいかこの後は客足もまばらになるだろうし、ありがたいことにほとんどパンも売り切れているからいつもよりも早めに店じまいにしようと思っていたのさ。だから、済まないけど、あと30分くらいは四葉ちゃんには残ってもらうことになるけど、そしたら後は僕ともう一人の社員で何とかなるから気にせず行ってきなさい」
春樹の快い言葉に二郎はこれまでの事も含めて改めて礼を言った。
「店長さん、ありがとうございます。また今度何かイベントで出張するときがあったら、俺何でも手伝いますからいつでも言ってください。そんなことくらいしかお返しが出来ませんが、本当にいつも良くしてくれてありがとうございます」
「あぁ、これからも四葉ちゃんとは仲良くしてやってくれよ。それと手を出しても良いが、その時はしっかり責任を取るようにな、もちろん男としてだぞ」
「は、はぃ・・・・」
二人の会話の雰囲気が怪しくなってきたところで四葉がすかさずツッコミを入れた。
「ちょっと、もう春樹さんは毎度毎度茶化さないでください!それと、二郎君もどさくさに紛れて何を了解しているのよ、バカ!」
毎度のお約束の展開である四葉の雷に怯えた春樹は早々に場を離脱し、二郎もそれに乗じて撤退しようと試みた。
「ごめん、ごめん。おじさんは大人しく退散するさ。それじゃ二郎君、またいつでも来てくれな」
「ど、どうもです。・・・それじゃ、俺も行くか・・・」
二郎は四葉に睨まれているのを気付かないフリをして店から出ようとして呼び止められた。
「二郎君」
「は、はい!」
「せっかく店に来たのだから、パンの一つくらい買っていっても良いんじゃない?」
「え、あ、はい。そうします」
「どうもお買い上げありがとうございます。やっぱり常連のお客さんにはいつも感謝しなくちゃね」
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