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冬
4 父と母。それぞれのできること。
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そうしてステージを楽しんだり、出店で食べ物を買ってみたり。
しばらく経つころには、ショーンもいくらか落ち着いていた。
そろそろ大丈夫かと判断し、下におろして手を繋ぐ。
なるべく人混みを避けていたから、ショーンがあっちこっちに行きたがっても、なるべく好きにさせてあげることができた。
もちろん、ジョンズワートとカレンは息子につきっきりである。
歩いているうちに、雪像や、雪で作られた遊具のあるエリアに辿り着いた。
初めて見る大きな大きな雪の像に、ショーンはやっぱり大興奮で。
きゃー! とはしゃぐ姿には、夫婦揃って笑みをこぼした。
長身のジョンズワートから見ても大きく、高さもある雪像だ。
まだ幼いショーンの視点だと、もっともっと巨大なものに見えるのだろう。
中には、子供が遊べるよう階段と滑り台がついているものまであった。
当然、ショーンはそれで遊ぶと主張する。
そうなるとわかっていたから、カレンもジョンズワートも「はいはい」と息子に付き合った。
ショーン一人では危ないから、カレンも一緒にのぼって、滑って。
ジョンズワートがいる位置まで滑り降りたときには、二人揃って満開の笑顔だった。
もう一度やりたいとせがむショーンに、カレンは快く頷く。
ジョンズワートは、何度も何度も雪の滑り台で遊ぶ妻子を見守りながら、ああ、そういえば彼女は幼い頃こうして遊べなかったんだよな、と幼き頃に想いを馳せたりもした。
ちなみにこの雪像についた滑り台、ジョンズワートの体格では遊ぶのが難しいため、ここでのショーンの相手はカレンに任せている。
もう何度滑ったのかもわからないほどに満喫した妻子が、ジョンズワートの元へ戻ってくる。
二人とも「楽しかったねえ」とにこにこほくほくである。
このとき、ジョンズワートは少しだけ、己の身長の高さを恨めしく思った。
「僕ももう少し身長が低ければ、一緒に遊べたのかな……」
そんな思いから、ふと、こんな言葉をこぼせば。
「……私は、今のワート様が素敵だと思いますよ? ねえショーン」
「うん!」
上機嫌な妻子に肯定され、ジョンズワートの気持ちも持ちあがった。
ショーンが今のやりとりの意味をどこまでわかっていたのは、定かではないが。
「私よりワート様の方が適任なこともあるんですから。ワート様のたかいたかい、ショーンは大好きなんですよ? 私では、あまり高さは出ませんから」
「わとしゃ、たかいたかい、してくれるの?」
「ほらワート様。ショーンがたかいたかいをご所望ですよ」
ワート様、たかいたかい、という言葉を聞いたショーンが、期待に満ちた瞳でジョンズワートを見上げる。
早く抱き上げてくれと、両手を上げて待ちの姿勢だ。
深い青の瞳を輝かせる息子と、ほらほらワート様、と息子の隣で微笑む妻。
年齢が十に満たない頃から好きだった人と、その人との間に産まれた息子。そんな二人にじいっと見つめられ、感無量である。
あまりの可愛さと幸福感にじーんとしながらも、ジョンズワートは我が子を抱き上げた。
たかいたかいとするときはいつも、落とさないよう気を付けているが。今は外にいるから、普段より慎重に。
けれどしっかり持ちあげてやれば、自分によく似た息子はきゃあきゃあと笑い声をあげた。
会場内には、他にも雪でできた遊具がある。
カレンとジョンズワートがついていくつか回ったが……。
1つ、夫婦のどちらもまだ気が付いていないものがあった。
普段なら階段で昇り降りする高低差を利用して作られた、長い雪の滑り台である。
二人がその存在に気が付くのは、少し先のこと。
しばらく経つころには、ショーンもいくらか落ち着いていた。
そろそろ大丈夫かと判断し、下におろして手を繋ぐ。
なるべく人混みを避けていたから、ショーンがあっちこっちに行きたがっても、なるべく好きにさせてあげることができた。
もちろん、ジョンズワートとカレンは息子につきっきりである。
歩いているうちに、雪像や、雪で作られた遊具のあるエリアに辿り着いた。
初めて見る大きな大きな雪の像に、ショーンはやっぱり大興奮で。
きゃー! とはしゃぐ姿には、夫婦揃って笑みをこぼした。
長身のジョンズワートから見ても大きく、高さもある雪像だ。
まだ幼いショーンの視点だと、もっともっと巨大なものに見えるのだろう。
中には、子供が遊べるよう階段と滑り台がついているものまであった。
当然、ショーンはそれで遊ぶと主張する。
そうなるとわかっていたから、カレンもジョンズワートも「はいはい」と息子に付き合った。
ショーン一人では危ないから、カレンも一緒にのぼって、滑って。
ジョンズワートがいる位置まで滑り降りたときには、二人揃って満開の笑顔だった。
もう一度やりたいとせがむショーンに、カレンは快く頷く。
ジョンズワートは、何度も何度も雪の滑り台で遊ぶ妻子を見守りながら、ああ、そういえば彼女は幼い頃こうして遊べなかったんだよな、と幼き頃に想いを馳せたりもした。
ちなみにこの雪像についた滑り台、ジョンズワートの体格では遊ぶのが難しいため、ここでのショーンの相手はカレンに任せている。
もう何度滑ったのかもわからないほどに満喫した妻子が、ジョンズワートの元へ戻ってくる。
二人とも「楽しかったねえ」とにこにこほくほくである。
このとき、ジョンズワートは少しだけ、己の身長の高さを恨めしく思った。
「僕ももう少し身長が低ければ、一緒に遊べたのかな……」
そんな思いから、ふと、こんな言葉をこぼせば。
「……私は、今のワート様が素敵だと思いますよ? ねえショーン」
「うん!」
上機嫌な妻子に肯定され、ジョンズワートの気持ちも持ちあがった。
ショーンが今のやりとりの意味をどこまでわかっていたのは、定かではないが。
「私よりワート様の方が適任なこともあるんですから。ワート様のたかいたかい、ショーンは大好きなんですよ? 私では、あまり高さは出ませんから」
「わとしゃ、たかいたかい、してくれるの?」
「ほらワート様。ショーンがたかいたかいをご所望ですよ」
ワート様、たかいたかい、という言葉を聞いたショーンが、期待に満ちた瞳でジョンズワートを見上げる。
早く抱き上げてくれと、両手を上げて待ちの姿勢だ。
深い青の瞳を輝かせる息子と、ほらほらワート様、と息子の隣で微笑む妻。
年齢が十に満たない頃から好きだった人と、その人との間に産まれた息子。そんな二人にじいっと見つめられ、感無量である。
あまりの可愛さと幸福感にじーんとしながらも、ジョンズワートは我が子を抱き上げた。
たかいたかいとするときはいつも、落とさないよう気を付けているが。今は外にいるから、普段より慎重に。
けれどしっかり持ちあげてやれば、自分によく似た息子はきゃあきゃあと笑い声をあげた。
会場内には、他にも雪でできた遊具がある。
カレンとジョンズワートがついていくつか回ったが……。
1つ、夫婦のどちらもまだ気が付いていないものがあった。
普段なら階段で昇り降りする高低差を利用して作られた、長い雪の滑り台である。
二人がその存在に気が付くのは、少し先のこと。
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