8 / 8
8,さばいばると異世界
しおりを挟む
話がようやくまとまったようです。
◆ ◆ ◆
「さて。ではお嬢さん方には俺達の世界にお越しになって頂くことになるわけだが……その前に」
「その前に?」
「その前にー?」
「とりあえず、お嬢さん方は出掛ける準備ぐらいしたいだろ? カバン1個分くらいは持っていけるから、必要なもん適当にぶっこんでくれ」
「ええ、いきなりだなあ……今から?」
「今から。なるべく急ぎたい。早ければ早いほどいい」
「うん、わかったよー! 急いで準備してくるね!」
「三奈ちゃん、いらないものは持っていっちゃだめだよ。普通のお出掛けじゃないから、遊び道具とかはいらないからね」
「そっ、それくらいわかってるよーだ!」
「分かってるのかな……。まあ、確かに。現在進行形で事が進んでる感じだもんね」
「ああ、そういうことだ。慌てなくてもいいが、できる限り急いでくれると、こっちっとしては助かる」
「当日に帰宅、ってやっぱり難しい感じなの?」
「それができればベストだけどな。わからん。向こうの状況による。場合によっては、二、三日かかるかもしれん」
「うーん。外泊になるなら、お父さんとお母さんに言っとかないと。タイミングよく明日から4連休だから、学校へ連絡しないでも済んだのは良かったけど。4日で済ませられそう? ていうか、4日間以内には帰りたいんだけど」
「おう。大丈夫だ。スケジュールとしては一日で済むような内容だからな。不測の事態さえ起こらなければ、長くても二日程度で帰れるはずだ」
「ちょっと。やめて。フラグが立ちそうだから、そういう定番な台詞言わないでくれる?」
「あ? 定番? フラグ?」
「……はあ。わかんないなら、いいよ。ようするに、私が言いたいのは、悪そうなジンクスは極力しないでってこと」
「ふむ。よくわからんが、了解した」
「頼むわ」
「さて。お嬢さん方が準備している間に、俺のほうも色々とやっとくことがある。移界術式の再起動準備しないといけねえし、ご両親に暗示、いや、話を通しとかねえといかん」
「暗示? 今、暗示って言った?」
「言ってねえ。言ってねえから。うん。聞き間違いだ。よって、今から少し別行動することになる。三奈ちゃんとお姉さんは、用意が出来たら、俺が最初に現れた場所に来てほしい。場所は、三奈ちゃんが──」
「うんと~、まずは飲み物と~、それから食べ物と~……はあーい~! 私のこと、呼んだ~?」
「いや、うん、呼んでないヨ。そのまま楽しく準備してくれてていいカラ」
「ほえ?」
「……ふむ。さすがにオジさんも、学習したみたいね」
「まあな……。場所は、ここから少し離れたそこそこ広い川の側、その内側を埋め立てて均して作られた、命知らずな何かの競技用コート……て、分かるか?」
「あー。大丈夫。分かるわ。サッカーゴールとか、オープンなゴルフ場とか、ゲートボール用の線と棒とか立ててあるところでしょ? ジークリートさんの想像通り。あそこ、川の水がいっぱいになると、漬かるのよねえ……」
「やっぱりか……。だよなあ。あそこ、もっと土盛った方がいいんじゃねえか?」
「ダメよ。あそこは川の中なんだから。そんなことしたら川の容量が減るじゃない。そのリスク込みで作ってるんだから、大人しく漬かっててもらわないと困るわ」
「お、おう……ずいぶんとリスキーなことしてる奴もいるんだなあ……まあそんなことはどうでもいいんだが、そこが最適ポイントだったみたいで、移界術式の陣を設置してるんだが」
「ちょっと。そっちの方もリスキーなことしてんじゃない」
「俺の方は不可抗力だ。そんで大雨さえ降らなければセーフだ。そこへ来てもらいたい」
「わかったわ。準備できたら、三奈ちゃんと一緒に、そっちに向かう」
「おう。……まあ、なんだ。ありがとな」
「どういたしまして」
「じゃあ、お父さん、お母さん。ちょっとオジさんと出掛けてくるから」
「いってきまあーす!」
「あらあら。気をつけてね二人とも。でも夜のフライトって、なんだかロマンチックよねえ」
「いいなあ。窓から見る夜景、きれいだろうなあ」
「は? 夜のフライト……?」
「夜行列車、じゃなくて夜行飛行機でいくんでしょう? 無人島サバイバル合宿」
「はい? ……無人島?」
「さばいばる?」
「落ち葉を拾って焚き火を作ったり、木切れで家を造ったり、海にもぐって、捕ったおー!、とか言って魚捕まえたりするのよね。楽しそうねえ」
「ははは。元気な事だなあ。気をつけていくんだぞー。叔父さんに迷惑かけない様にな」
「叔父さんは仕事柄、サバイバルのエキスパートなんですって! 災害とか何かの時には役に立ちそうだし、しっかり勉強してきてね~」
「ふふ……。行ってきます」
「あっ、オジさん、いたー! ふおお~、何か地面にいっぱい書いてあるよ、おねーちゃん! 光ってるー! あれ、魔法陣かな!? すごーい! 生魔法陣だー!」
「お、来たか。準備できて──いで冷たっ」
「ちょっと、オジさん。もうちょっとマシな理由、つけられなかったの? なんで無人島サバイバル生活なのよ」
「いてて……ペットボトルで殴るなよ……ふにゃけた容器でも当たればそこそこ痛いんだぜ……いいじゃねえか。連絡がつかない理由になるだろ」
「それはそうだけど。なんでサバイバル……」
「したことないのか」
「あるわけないでしょ」
「そうか。ならせっかくだし、ついでに経験──」
「しない。私、虫嫌いだし」
「おねーちゃん、虫、嫌いだよねー。バッタさんでも固まってるよね。クリクリってお目々して、かわいいのに」
「どこが? どこがかわいいの? あの複眼の。あのちょっとでも触ったら取れそうな関節とか、薄い腹とか、う、やめよう。やめて。この話は終わり」
「ふ……そうか。完璧そうなお姉さんにも弱点はあるんだな」
「……何ニヤって笑ってんの。気色悪いわね。また殴られたいの」
「遠慮しとくわ。それでは。準備はいいかなー?」
「おー!!」
「……はーい」
「いい返事だ! 元気が良くてよろしい。一人テンション低めな子がいるけど、お兄さんは気にしないぜ! それじゃあ円の真ん中まで来てくれ」
「はあーい! わあ、すごーい! 何書いてあるのかわかんないけど、きれー! ふわって光ってるー」
「そうだね、何書いてあるのかさっぱり分からないけど」
「うちにきてくれたら、何が書いてあるのか分かるようになるぜ」
「だめえー!」
「ちょ、三奈ちゃん、急にしがみつかないで! こけるから! はいはい、行かないから。じゃあ、ジークリートさん。よろしくお願いするから。しっかり守ってよ?」
「おうよ、まかせとけ! じゃあ、いっくぞー。準備はいいかなー?」
「いいよー!」
「いつでもどうぞ」
「ほんじゃまあ、世界を救いにいくとしますか! ……agrmva、gvdgaiera、eofgsjkmg、jerwrbmcx、xnu……」
「ふおおお! 光がいっぱいでお外が見えなくなったー!」
「おお。すごい。本当に魔導師だったんだねえ」
「fdzd! ……え? ちょ、マジか。お姉さん、まだ疑ってたの!? どんだけ俺怪しまれてんの!」
「だってもんのすごく怪しくてうさんくさかったんだもの。それは仕方のないことだわ」
「さいですか!」
◆ ◆ ◆
「さて。ではお嬢さん方には俺達の世界にお越しになって頂くことになるわけだが……その前に」
「その前に?」
「その前にー?」
「とりあえず、お嬢さん方は出掛ける準備ぐらいしたいだろ? カバン1個分くらいは持っていけるから、必要なもん適当にぶっこんでくれ」
「ええ、いきなりだなあ……今から?」
「今から。なるべく急ぎたい。早ければ早いほどいい」
「うん、わかったよー! 急いで準備してくるね!」
「三奈ちゃん、いらないものは持っていっちゃだめだよ。普通のお出掛けじゃないから、遊び道具とかはいらないからね」
「そっ、それくらいわかってるよーだ!」
「分かってるのかな……。まあ、確かに。現在進行形で事が進んでる感じだもんね」
「ああ、そういうことだ。慌てなくてもいいが、できる限り急いでくれると、こっちっとしては助かる」
「当日に帰宅、ってやっぱり難しい感じなの?」
「それができればベストだけどな。わからん。向こうの状況による。場合によっては、二、三日かかるかもしれん」
「うーん。外泊になるなら、お父さんとお母さんに言っとかないと。タイミングよく明日から4連休だから、学校へ連絡しないでも済んだのは良かったけど。4日で済ませられそう? ていうか、4日間以内には帰りたいんだけど」
「おう。大丈夫だ。スケジュールとしては一日で済むような内容だからな。不測の事態さえ起こらなければ、長くても二日程度で帰れるはずだ」
「ちょっと。やめて。フラグが立ちそうだから、そういう定番な台詞言わないでくれる?」
「あ? 定番? フラグ?」
「……はあ。わかんないなら、いいよ。ようするに、私が言いたいのは、悪そうなジンクスは極力しないでってこと」
「ふむ。よくわからんが、了解した」
「頼むわ」
「さて。お嬢さん方が準備している間に、俺のほうも色々とやっとくことがある。移界術式の再起動準備しないといけねえし、ご両親に暗示、いや、話を通しとかねえといかん」
「暗示? 今、暗示って言った?」
「言ってねえ。言ってねえから。うん。聞き間違いだ。よって、今から少し別行動することになる。三奈ちゃんとお姉さんは、用意が出来たら、俺が最初に現れた場所に来てほしい。場所は、三奈ちゃんが──」
「うんと~、まずは飲み物と~、それから食べ物と~……はあーい~! 私のこと、呼んだ~?」
「いや、うん、呼んでないヨ。そのまま楽しく準備してくれてていいカラ」
「ほえ?」
「……ふむ。さすがにオジさんも、学習したみたいね」
「まあな……。場所は、ここから少し離れたそこそこ広い川の側、その内側を埋め立てて均して作られた、命知らずな何かの競技用コート……て、分かるか?」
「あー。大丈夫。分かるわ。サッカーゴールとか、オープンなゴルフ場とか、ゲートボール用の線と棒とか立ててあるところでしょ? ジークリートさんの想像通り。あそこ、川の水がいっぱいになると、漬かるのよねえ……」
「やっぱりか……。だよなあ。あそこ、もっと土盛った方がいいんじゃねえか?」
「ダメよ。あそこは川の中なんだから。そんなことしたら川の容量が減るじゃない。そのリスク込みで作ってるんだから、大人しく漬かっててもらわないと困るわ」
「お、おう……ずいぶんとリスキーなことしてる奴もいるんだなあ……まあそんなことはどうでもいいんだが、そこが最適ポイントだったみたいで、移界術式の陣を設置してるんだが」
「ちょっと。そっちの方もリスキーなことしてんじゃない」
「俺の方は不可抗力だ。そんで大雨さえ降らなければセーフだ。そこへ来てもらいたい」
「わかったわ。準備できたら、三奈ちゃんと一緒に、そっちに向かう」
「おう。……まあ、なんだ。ありがとな」
「どういたしまして」
「じゃあ、お父さん、お母さん。ちょっとオジさんと出掛けてくるから」
「いってきまあーす!」
「あらあら。気をつけてね二人とも。でも夜のフライトって、なんだかロマンチックよねえ」
「いいなあ。窓から見る夜景、きれいだろうなあ」
「は? 夜のフライト……?」
「夜行列車、じゃなくて夜行飛行機でいくんでしょう? 無人島サバイバル合宿」
「はい? ……無人島?」
「さばいばる?」
「落ち葉を拾って焚き火を作ったり、木切れで家を造ったり、海にもぐって、捕ったおー!、とか言って魚捕まえたりするのよね。楽しそうねえ」
「ははは。元気な事だなあ。気をつけていくんだぞー。叔父さんに迷惑かけない様にな」
「叔父さんは仕事柄、サバイバルのエキスパートなんですって! 災害とか何かの時には役に立ちそうだし、しっかり勉強してきてね~」
「ふふ……。行ってきます」
「あっ、オジさん、いたー! ふおお~、何か地面にいっぱい書いてあるよ、おねーちゃん! 光ってるー! あれ、魔法陣かな!? すごーい! 生魔法陣だー!」
「お、来たか。準備できて──いで冷たっ」
「ちょっと、オジさん。もうちょっとマシな理由、つけられなかったの? なんで無人島サバイバル生活なのよ」
「いてて……ペットボトルで殴るなよ……ふにゃけた容器でも当たればそこそこ痛いんだぜ……いいじゃねえか。連絡がつかない理由になるだろ」
「それはそうだけど。なんでサバイバル……」
「したことないのか」
「あるわけないでしょ」
「そうか。ならせっかくだし、ついでに経験──」
「しない。私、虫嫌いだし」
「おねーちゃん、虫、嫌いだよねー。バッタさんでも固まってるよね。クリクリってお目々して、かわいいのに」
「どこが? どこがかわいいの? あの複眼の。あのちょっとでも触ったら取れそうな関節とか、薄い腹とか、う、やめよう。やめて。この話は終わり」
「ふ……そうか。完璧そうなお姉さんにも弱点はあるんだな」
「……何ニヤって笑ってんの。気色悪いわね。また殴られたいの」
「遠慮しとくわ。それでは。準備はいいかなー?」
「おー!!」
「……はーい」
「いい返事だ! 元気が良くてよろしい。一人テンション低めな子がいるけど、お兄さんは気にしないぜ! それじゃあ円の真ん中まで来てくれ」
「はあーい! わあ、すごーい! 何書いてあるのかわかんないけど、きれー! ふわって光ってるー」
「そうだね、何書いてあるのかさっぱり分からないけど」
「うちにきてくれたら、何が書いてあるのか分かるようになるぜ」
「だめえー!」
「ちょ、三奈ちゃん、急にしがみつかないで! こけるから! はいはい、行かないから。じゃあ、ジークリートさん。よろしくお願いするから。しっかり守ってよ?」
「おうよ、まかせとけ! じゃあ、いっくぞー。準備はいいかなー?」
「いいよー!」
「いつでもどうぞ」
「ほんじゃまあ、世界を救いにいくとしますか! ……agrmva、gvdgaiera、eofgsjkmg、jerwrbmcx、xnu……」
「ふおおお! 光がいっぱいでお外が見えなくなったー!」
「おお。すごい。本当に魔導師だったんだねえ」
「fdzd! ……え? ちょ、マジか。お姉さん、まだ疑ってたの!? どんだけ俺怪しまれてんの!」
「だってもんのすごく怪しくてうさんくさかったんだもの。それは仕方のないことだわ」
「さいですか!」
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
包帯妻の素顔は。
サイコちゃん
恋愛
顔を包帯でぐるぐる巻きにした妻アデラインは夫ベイジルから離縁を突きつける手紙を受け取る。手柄を立てた夫は戦地で出会った聖女見習いのミアと結婚したいらしく、妻の悪評をでっち上げて離縁を突きつけたのだ。一方、アデラインは離縁を受け入れて、包帯を取って見せた。
婚約者の幼馴染って、つまりは赤の他人でしょう?そんなにその人が大切なら、自分のお金で養えよ。貴方との婚約、破棄してあげるから、他
猿喰 森繁
恋愛
完結した短編まとめました。
大体1万文字以内なので、空いた時間に気楽に読んでもらえると嬉しいです。
なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる