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第三章 きょうこい
☆小話 餅つきですっ!!
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「キネとウス?」
「はいっ!これでもち米を潰して捏ねて餅を作るんですっ!!」
「成程。そう言えば王林がそんな事言っていた気がする。年が明ける前にやるとか」
「そうなんですっ!もち米は私が手配しましたっ!ついでに王林様と白藤ちゃんも手配しましたっ!」
「手配されましたですのっ!」
「小話と言えど、今の話の軸で僕が呼ばれるのは何か違う気がする…」
「小話は何でもありだと昔から言うでは無いですかっ」
「だったら何で若がここにいねぇんだ?」
「イチャついてるのを呼ぶのはちょっと…ナンエゴの代表はウーゾって事で」
等々言っている間に杵と臼が我が家、リヴィローズ家へと運ばれて来た。
アゲットとマリンが米を蒸かしてくれてるので私達は一先ず待機。
談笑して蒸かし上がったようなので、庭に出る。サルも池の中から顔を出している。
何故か国王とか王妃様方とか王子達も来ているけれど、深い事は気にしない。
杵と臼はしっかりと綺麗な布で拭いたのでこれで準備はオッケー。
持って来て貰った蒸かした米を臼に入れてっと。
「っしゃ。じゃあ早速やるぞーっ!」
杵を持って。
「あっ、馬鹿カコっ」
重さに耐え切れず背後にボキッとな。
「フローラぁっ!?」
お腹を引っ込めてVの字になるのが谷折りならば、私は今山折状態である。
アレク様が駆け寄って来てくれた。嬉しや…。
しかし、暫くこの態勢から治せそうにないので、山折状態のまま腕を杵を手放し腕を組んだ。
「これじゃあ逆さまにしか見えないなぁ…。まぁ仕方ないか」
「妖怪か、お前」
「骨が折れてないだけマシよ。でも申し訳ないから、誰かにやって貰おう。あー、それにしても腰ってこんな風に綺麗に曲がるものなのね~」
「曲がらねぇから、普通は」
サルの突っ込みを聞きつつ、餅付きどうしようと悩んでいると、アレク様が私をそれはもう心配そうに覗き込んでくれた。
「大丈夫なのか?フローラ」
「大丈夫ですよっ、アレク様っ。ちょっと腰が逆に折れただけですからっ」
「全く大丈夫そうに聞こえないんだが…」
「…やっぱり嬢ちゃんは人間じゃなかったか…」
「聞こえてっからね。そこの犬っ。私はちゃんと人よっ。ちょっと折れ曲がってるけどっ!!」
「だから普通は折れ曲がらねぇからね?」
「そんな事よりも今は餅付きよっ!このままじゃもち米が」
食べたかったお餅がぁ~…。
「だったら僕が捏ねようか?」
「なら俺がつこう」
「アレク様がっ!?」
ちょっと待ってっ!それは駄目っ!
私今逆さまにしか世界がうつらないのよっ!?
アレク様の勇姿がみれないじゃないっ!!
「嫌ですっ!アレク様の姿が見れないの、やですーっ!!」
ジタバタと地団駄を踏んだつもりが、両手を振って走り回る奇怪な光景を作り上げてしまった。
「…アレク。俺が代わりにやる。お前はあの奇妙な生物の担当な」
「ハハッ、解った。ほら、フローラ」
アレク様に抱き寄せられて。
用意されていた椅子に座ったアレク様は私を膝の上に転がした。
おお、確かにこれなら若干オットセイっぽくなるけれど見れなくはない。流石アレク様。
…オットセイより角度があるから横からみたら跳び箱の踏み台に見えなくも…いや、やめておこう。
「くくっ…」
「アレク様?」
何か口に手を当てて笑うのを我慢してる?
「ご、ごめん…っ…フローラが、くっ、ふふっ…可愛くてっ…」
「も、もうっ、アレク様ったら何を急にっ…」
頭を撫でられて幸せ過ぎる。
「……そりゃ、笑うよな。あんな綺麗に折れ曲がって膝の上にいられたら」
「ウーゾ。しっ。死にたいの?」
「王林、お前ハッキリ言うよなぁ」
「むしろ何であんなに折れ曲がってて生きてんだ?」
何か色々サルを含めて話をしているけれど気にしない。
「さて。じゃあ早速やろうか。僕も白家の人間ほどではないにしても上手く出来ると思うし」
「林、私がこねてもいいですの?」
「藤は出来上がったのの仕上げをお願い出来る?」
「はいですの」
「じゃあやろうかっ」
王林様が臼の前に膝を付き、ウーゾが杵でぐいぐいっともち米を潰す。
ある程度固まった所でぺったんぺったんとつき始めた。
リズミカルに続く餅付きにテンションがあがる。
「フローラお姉様。お餅に何をつけるですの?」
「きな粉と胡麻は欲しいな。あと肉巻き餅もいいし、あ、海苔も良いよね。醤油で焼いてもいいし。当然お雑煮も」
「フローラお姉様。肝心の餡子を忘れてるですのっ」
「あっ、そうだねっ。それも必要だわっ」
何て話している間に餅はつき終わり、アゲット達が具を用意している間に、白藤ちゃんが丁寧につきたてのお餅を一口サイズに丸めてくれる。
つき終わった王林様やウーゾも手伝いに入り、わいわいと盛り上がりながら餅付きは進む。
山折にさえなってなかったら私も手伝えたんだけどなぁ…。
「フローラ。そろそろ皆の所に行くか?」
「そうですね、アレク様」
アレク様の上から降りて皆の方へ歩くと。
「うぎゃああああっ!!何だ、お前ぇぇぇっ!!」
第二王子の叫び声が響いた。
「一体誰を見て叫んでるんだか…迷惑だわ」
「どう考えてもお前だろ」
「人面魚に言われたくないわね」
ふんっと腕を組みつつ言うと、へっと笑い返された。なんか懐かしいわ、このやりとり。
「ところでカコ」
「何よ、サル」
「お前、どうやって餅食うんだ?」
「……………はっ!?」
そうよっ!こんな究極なマトリックス状態でどうやってお餅を食べるのっ!?
「サル、どうしたらいいっ!?」
「うおっ!?変な角度で振り返るなっ!!…あー…そうだな」
「逆に折り曲げて貰うのはどうかしらっ!?」
「…カコ、知ってるか?プラモデルとか部品が繋がっている部分を切り離したりする時、交互に折ると取れやすいって言うぜ?」
「…大変だわ。腰から上が分離してしまう…」
「もういっそ餅の様に伸ばして貰ったらどうだ?」
「巨大な伸し棒を作って貰えばいいのねっ!?」
そうと決まれば早速っ!!
走り出した私はその後追い掛けて来たアレク様に「マリンに静魔法で回復して貰え」と言われて、我に返って無事に餅を食べれたのだけれど。
「おいっ、カコっ。……しまった、ほんの冗談のつもりが…」
「あーあ。やっちまったな」
「ウーゾ、気を付けなよ」
「あ?なんで俺?」
「この中でトバッチリを受けそうなのはウーゾかオーマの第二王子だと思うし」
「後は、俺とオーマ国王だな」
と言う会話が行われていた事が白藤ちゃんの口からしっかりと私に届けられ、全員にずんだと称した大量山葵餅を喰らわせてやったのはきちんと語っておこうと思う。
何はともあれ、皆良いお年を…。
「はいっ!これでもち米を潰して捏ねて餅を作るんですっ!!」
「成程。そう言えば王林がそんな事言っていた気がする。年が明ける前にやるとか」
「そうなんですっ!もち米は私が手配しましたっ!ついでに王林様と白藤ちゃんも手配しましたっ!」
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「小話と言えど、今の話の軸で僕が呼ばれるのは何か違う気がする…」
「小話は何でもありだと昔から言うでは無いですかっ」
「だったら何で若がここにいねぇんだ?」
「イチャついてるのを呼ぶのはちょっと…ナンエゴの代表はウーゾって事で」
等々言っている間に杵と臼が我が家、リヴィローズ家へと運ばれて来た。
アゲットとマリンが米を蒸かしてくれてるので私達は一先ず待機。
談笑して蒸かし上がったようなので、庭に出る。サルも池の中から顔を出している。
何故か国王とか王妃様方とか王子達も来ているけれど、深い事は気にしない。
杵と臼はしっかりと綺麗な布で拭いたのでこれで準備はオッケー。
持って来て貰った蒸かした米を臼に入れてっと。
「っしゃ。じゃあ早速やるぞーっ!」
杵を持って。
「あっ、馬鹿カコっ」
重さに耐え切れず背後にボキッとな。
「フローラぁっ!?」
お腹を引っ込めてVの字になるのが谷折りならば、私は今山折状態である。
アレク様が駆け寄って来てくれた。嬉しや…。
しかし、暫くこの態勢から治せそうにないので、山折状態のまま腕を杵を手放し腕を組んだ。
「これじゃあ逆さまにしか見えないなぁ…。まぁ仕方ないか」
「妖怪か、お前」
「骨が折れてないだけマシよ。でも申し訳ないから、誰かにやって貰おう。あー、それにしても腰ってこんな風に綺麗に曲がるものなのね~」
「曲がらねぇから、普通は」
サルの突っ込みを聞きつつ、餅付きどうしようと悩んでいると、アレク様が私をそれはもう心配そうに覗き込んでくれた。
「大丈夫なのか?フローラ」
「大丈夫ですよっ、アレク様っ。ちょっと腰が逆に折れただけですからっ」
「全く大丈夫そうに聞こえないんだが…」
「…やっぱり嬢ちゃんは人間じゃなかったか…」
「聞こえてっからね。そこの犬っ。私はちゃんと人よっ。ちょっと折れ曲がってるけどっ!!」
「だから普通は折れ曲がらねぇからね?」
「そんな事よりも今は餅付きよっ!このままじゃもち米が」
食べたかったお餅がぁ~…。
「だったら僕が捏ねようか?」
「なら俺がつこう」
「アレク様がっ!?」
ちょっと待ってっ!それは駄目っ!
私今逆さまにしか世界がうつらないのよっ!?
アレク様の勇姿がみれないじゃないっ!!
「嫌ですっ!アレク様の姿が見れないの、やですーっ!!」
ジタバタと地団駄を踏んだつもりが、両手を振って走り回る奇怪な光景を作り上げてしまった。
「…アレク。俺が代わりにやる。お前はあの奇妙な生物の担当な」
「ハハッ、解った。ほら、フローラ」
アレク様に抱き寄せられて。
用意されていた椅子に座ったアレク様は私を膝の上に転がした。
おお、確かにこれなら若干オットセイっぽくなるけれど見れなくはない。流石アレク様。
…オットセイより角度があるから横からみたら跳び箱の踏み台に見えなくも…いや、やめておこう。
「くくっ…」
「アレク様?」
何か口に手を当てて笑うのを我慢してる?
「ご、ごめん…っ…フローラが、くっ、ふふっ…可愛くてっ…」
「も、もうっ、アレク様ったら何を急にっ…」
頭を撫でられて幸せ過ぎる。
「……そりゃ、笑うよな。あんな綺麗に折れ曲がって膝の上にいられたら」
「ウーゾ。しっ。死にたいの?」
「王林、お前ハッキリ言うよなぁ」
「むしろ何であんなに折れ曲がってて生きてんだ?」
何か色々サルを含めて話をしているけれど気にしない。
「さて。じゃあ早速やろうか。僕も白家の人間ほどではないにしても上手く出来ると思うし」
「林、私がこねてもいいですの?」
「藤は出来上がったのの仕上げをお願い出来る?」
「はいですの」
「じゃあやろうかっ」
王林様が臼の前に膝を付き、ウーゾが杵でぐいぐいっともち米を潰す。
ある程度固まった所でぺったんぺったんとつき始めた。
リズミカルに続く餅付きにテンションがあがる。
「フローラお姉様。お餅に何をつけるですの?」
「きな粉と胡麻は欲しいな。あと肉巻き餅もいいし、あ、海苔も良いよね。醤油で焼いてもいいし。当然お雑煮も」
「フローラお姉様。肝心の餡子を忘れてるですのっ」
「あっ、そうだねっ。それも必要だわっ」
何て話している間に餅はつき終わり、アゲット達が具を用意している間に、白藤ちゃんが丁寧につきたてのお餅を一口サイズに丸めてくれる。
つき終わった王林様やウーゾも手伝いに入り、わいわいと盛り上がりながら餅付きは進む。
山折にさえなってなかったら私も手伝えたんだけどなぁ…。
「フローラ。そろそろ皆の所に行くか?」
「そうですね、アレク様」
アレク様の上から降りて皆の方へ歩くと。
「うぎゃああああっ!!何だ、お前ぇぇぇっ!!」
第二王子の叫び声が響いた。
「一体誰を見て叫んでるんだか…迷惑だわ」
「どう考えてもお前だろ」
「人面魚に言われたくないわね」
ふんっと腕を組みつつ言うと、へっと笑い返された。なんか懐かしいわ、このやりとり。
「ところでカコ」
「何よ、サル」
「お前、どうやって餅食うんだ?」
「……………はっ!?」
そうよっ!こんな究極なマトリックス状態でどうやってお餅を食べるのっ!?
「サル、どうしたらいいっ!?」
「うおっ!?変な角度で振り返るなっ!!…あー…そうだな」
「逆に折り曲げて貰うのはどうかしらっ!?」
「…カコ、知ってるか?プラモデルとか部品が繋がっている部分を切り離したりする時、交互に折ると取れやすいって言うぜ?」
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「おいっ、カコっ。……しまった、ほんの冗談のつもりが…」
「あーあ。やっちまったな」
「ウーゾ、気を付けなよ」
「あ?なんで俺?」
「この中でトバッチリを受けそうなのはウーゾかオーマの第二王子だと思うし」
「後は、俺とオーマ国王だな」
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