6 / 41
第1章 婚約破棄キャンセル編
第5話 魔物を狩る悪役令嬢
しおりを挟む
村での生活にも慣れてきた頃には、辻くんの料理スキルが更に上達していた。
「どうぞ、召し上がってください」
豪勢な朝食に目を丸くする。
なんと焼き魚定食が置かれたのだ。
「こ、こ、これは! まさか、お米!?」
「米もどきです。本物はもう少し待ってくださいね」
「待つよ。いつまでも待ってるよ! いただきます!」
はしたなくがっつく私は米もどきと焼き魚を順番に食べて唸った。
最初は焼き肉や鳥の丸焼きばかりの生活になるかと覚悟したけど、料理上手な辻くんのおかげで栄養バランスも良好だった。
「今日も美味しい。おかわりしたくなっちゃう」
「たくさんあるのでどうぞ」
そんな彼は満足そうに汁物の入ったお椀に口をつけている。
辻くんにとっても納得の味だったらしい。
そういえば、今日もこれから料理教室の講師をすると言っていた。
辻くんが来てから村人たちの栄養失調問題が解決し、狩りや農作業の効率が上がっている。
そんな日々を送っていたある日のこと。
「熊が出たぞ! 今日は村の外に出るなよ!」
男たちが村中を駆け回り、注意を促していた。
あらゆる獣が出没する森の近くにある村だが、熊が出ることは滅多にない。少なくとも私たちが越して来てからは初めてだった。
「辻くん、熊だって!」
「そんなに目をキラキラさせないでくださいよ。怪我したらどうするんですか?」
「魔力で何とかするよ。そもそも、怪我なんてしないし」
「ダメですよ。人前での使用は禁止にしたはずです」
相変わらず辻くんは心配性すぎる。
せっかく二度目の人生なのだから思いっきりスローライフを楽しんだ方がいいと思うんだけど、彼は安定志向らしい。
「とにかく、このまま熊を放置して村の人たちを危険にさらすのはマズいと思うんだよ!」
「ダメなものはダメです! 美鈴さんに万が一のことがあったら僕は耐えられません」
今日もまた嬉しいことを言ってくれた。
確かに用心棒がいなくなったら困るだろうからね。精神的なストレスに耐えられないのは理解できる。
だけど、私は自重するつもりはない。
「分かったよ。じゃあ、食料をかってくる」
「買ってくるんですね」
「そうそう。かってくるの」
小さな町に行くのも数時間がかりなのに辻くんが私を一人でお使いに出した理由は実に簡単だ。
それは村の中に小さなお店ができたから。
お店といっても大した物は売っておらず主に食料品だ。
海で捕れた魚の乾物とか。あとは山で採れるキノコ類。たまに訪れる商人から買ったものが並べてある。
私は村を突っ切り、そのまま外に出た。
「さて、森のクマさんはどこかなー?」
少し歩くとなぎ倒された大木が行く手を阻んでいた。
木をまたぎ進む。そこにいたのは私の知っている熊ではなかった。
体の大きさは倍以上で、爪の一振りで木々をなぎ倒している。
こいつ、魔物かな?
パキッと小枝を踏みしめた音が鳴り、巨大な熊が俊敏な動きでこちらを向いた。
その目は真っ黒で、視線を外すとすぐにでも飛び掛かってきそうな雰囲気だ。
「辻くんが勘づく前に帰りたいんだよね」
私のつぶやきを合図にしたように熊が走り出す。
真っ正面から受け止めたらタダでは済まないだろうから、そのまま彼の体重を利用させてもらおう。
私は右手を突き出して、遠慮なく魔力を放出した。
たったそれだけ。
全速力で走ってくる熊は頭突きの姿勢のまま魔力でできた壁にぶつかり、そのまま気絶した。
最近、気づいたことがある。
私の魔力はただの魔力で、それを構築して魔法を発動させることはできない。
だけど、魔力の形や放出量は少しずつコントロールできるようになっていた。
つまり、私の戦闘スタイルは膨大な魔力で敵をぶん殴っているだけ。
なんて野蛮な戦い方なのでしょう。本当はもっとエレガントに決めたいんだけど。
私は難なく討伐した巨大な熊を引き摺りながら村へと戻った。
あんぐりと口を開ける村人を気にせずに凱旋《がいせん》する。
「ただいま。狩ってきたよ」
家の扉を開けると目を丸くした辻くんが私の顔と背後で伸びている熊を何度も見比べていた。
そして、鍋とおたまを落とした辻くんが目にも留まらぬ動きで私の背後に回り込み、全身チェックが始まった。
「買ってくるって言ってましたよね!?」
「狩ってくるって言ったね」
「日本語の複雑性を利用するなんて卑怯です!」
「ハハハハ」
この世の終わりを見たような顔だった辻くんは無傷の私に安堵したのか、一転して頬を膨らませた。
「僕は美鈴さんを大切にしたいのにあなたを守ることができない。弱い自分が許せない」
「辻くんは弱くないよ。毎日きみの料理を食べられるから私は元気なんだよ。それに私としても辻くんを大切にしたいから、きみに無理をさせるつもりはないよ」
「――っ! なら、美鈴さんが僕を大切にするよりも、もっと美鈴さんを大切にして幸せにします!」
「えっ。お、おぉ。ありがとう」
絶対に譲らないといった様子の辻くんに気圧されて、面を食らってしまった。
今でも十分なスローライフを送れて幸せなんだけど。
「と、とりあえず、今日の夕飯は熊肉だよ。魔物っぽいけど辻くんなら美味しく料理できるよね? 大量だから村の人たちにもお裾分けしてあげたいな」
「美鈴さんは優しすぎます。村の人たちの安全と食料問題を一緒に解決するなんて控えめに言って神です」
そんなに褒めても何も出ないよ?
眉をひそめて微笑んだつもりなのだが、なぜか辻くんは赤面して熊の解体ショーを始めてしまった。
いつもよりも手早いのは気のせいかしら。
人生初の熊肉は絶品だった。
さすが辻くんだ。生臭さもないし、魔物特有の瘴気《しょうき》臭さもない。
一口頬張れば歯を跳ね返すほどの弾力の次に肉汁があふれてくる。
村の人たちも魔物の肉を食べるのは初めてだったようで最初は躊躇っていたが、私の豪快なかぶりつきっぷりを見て、目をつぶりながら一口かじって絶叫した。
「美味い!」
一人が絶賛すると、続々と肉を切り分けてハフハフと口から湯気を吐き出しながら咀嚼しては感動していた。
子供たち用に味付けをして食べやすいハンバーグにした辻くんには素直に脱帽だ。
「美鈴さんもどうぞ」
「でも、これって子供たちのじゃ」
「大丈夫です。美鈴さんの分も作ってありますよ」
そんなに羨ましそうに見つめていたつもりはないけど……。
彼にはお見通しだったようだ。
差し出されたお皿に置かれたハンバーグにほっぺたが落ちそうになる。
「なんだこれ! ツジ! お前は本当に料理上手だな!」
「俺の娘の婿に欲しいくらいだ」
「ダメよ。ツジにはミスズちゃんがいるんだから!」
酒樽を空けている大人たちはご機嫌に好き勝手言っている。
私たちは顔を見合わせて顔を赤らめた。
別にそういう関係じゃないんだけど。
むしろ、婚約破棄されているわけで……。
「ミスズ、魔物の討伐を心から感謝する。あなたは村の女神だ」
村長からの言葉に驚く。
私が女神……? 悪役令嬢ではなくて?
「いえ、そんな、女神だなんて」
「そうです! 美鈴さんは女神です。いやー、美鈴さんが褒められるのは嬉しいな」
やっぱりずるいと思う。
そんな笑顔を向けられると何も言い返せない。
割れんばかりの拍手をもらい、恥ずかしくなって席を外した私は一人井戸の前で息をついた。
「私だって、辻くんが褒められると自分のことのように嬉しいんだけど」
彼も同じ気持ちを抱いていることを知って安心したことは、私の心の中だけに留めておこう。
「どうぞ、召し上がってください」
豪勢な朝食に目を丸くする。
なんと焼き魚定食が置かれたのだ。
「こ、こ、これは! まさか、お米!?」
「米もどきです。本物はもう少し待ってくださいね」
「待つよ。いつまでも待ってるよ! いただきます!」
はしたなくがっつく私は米もどきと焼き魚を順番に食べて唸った。
最初は焼き肉や鳥の丸焼きばかりの生活になるかと覚悟したけど、料理上手な辻くんのおかげで栄養バランスも良好だった。
「今日も美味しい。おかわりしたくなっちゃう」
「たくさんあるのでどうぞ」
そんな彼は満足そうに汁物の入ったお椀に口をつけている。
辻くんにとっても納得の味だったらしい。
そういえば、今日もこれから料理教室の講師をすると言っていた。
辻くんが来てから村人たちの栄養失調問題が解決し、狩りや農作業の効率が上がっている。
そんな日々を送っていたある日のこと。
「熊が出たぞ! 今日は村の外に出るなよ!」
男たちが村中を駆け回り、注意を促していた。
あらゆる獣が出没する森の近くにある村だが、熊が出ることは滅多にない。少なくとも私たちが越して来てからは初めてだった。
「辻くん、熊だって!」
「そんなに目をキラキラさせないでくださいよ。怪我したらどうするんですか?」
「魔力で何とかするよ。そもそも、怪我なんてしないし」
「ダメですよ。人前での使用は禁止にしたはずです」
相変わらず辻くんは心配性すぎる。
せっかく二度目の人生なのだから思いっきりスローライフを楽しんだ方がいいと思うんだけど、彼は安定志向らしい。
「とにかく、このまま熊を放置して村の人たちを危険にさらすのはマズいと思うんだよ!」
「ダメなものはダメです! 美鈴さんに万が一のことがあったら僕は耐えられません」
今日もまた嬉しいことを言ってくれた。
確かに用心棒がいなくなったら困るだろうからね。精神的なストレスに耐えられないのは理解できる。
だけど、私は自重するつもりはない。
「分かったよ。じゃあ、食料をかってくる」
「買ってくるんですね」
「そうそう。かってくるの」
小さな町に行くのも数時間がかりなのに辻くんが私を一人でお使いに出した理由は実に簡単だ。
それは村の中に小さなお店ができたから。
お店といっても大した物は売っておらず主に食料品だ。
海で捕れた魚の乾物とか。あとは山で採れるキノコ類。たまに訪れる商人から買ったものが並べてある。
私は村を突っ切り、そのまま外に出た。
「さて、森のクマさんはどこかなー?」
少し歩くとなぎ倒された大木が行く手を阻んでいた。
木をまたぎ進む。そこにいたのは私の知っている熊ではなかった。
体の大きさは倍以上で、爪の一振りで木々をなぎ倒している。
こいつ、魔物かな?
パキッと小枝を踏みしめた音が鳴り、巨大な熊が俊敏な動きでこちらを向いた。
その目は真っ黒で、視線を外すとすぐにでも飛び掛かってきそうな雰囲気だ。
「辻くんが勘づく前に帰りたいんだよね」
私のつぶやきを合図にしたように熊が走り出す。
真っ正面から受け止めたらタダでは済まないだろうから、そのまま彼の体重を利用させてもらおう。
私は右手を突き出して、遠慮なく魔力を放出した。
たったそれだけ。
全速力で走ってくる熊は頭突きの姿勢のまま魔力でできた壁にぶつかり、そのまま気絶した。
最近、気づいたことがある。
私の魔力はただの魔力で、それを構築して魔法を発動させることはできない。
だけど、魔力の形や放出量は少しずつコントロールできるようになっていた。
つまり、私の戦闘スタイルは膨大な魔力で敵をぶん殴っているだけ。
なんて野蛮な戦い方なのでしょう。本当はもっとエレガントに決めたいんだけど。
私は難なく討伐した巨大な熊を引き摺りながら村へと戻った。
あんぐりと口を開ける村人を気にせずに凱旋《がいせん》する。
「ただいま。狩ってきたよ」
家の扉を開けると目を丸くした辻くんが私の顔と背後で伸びている熊を何度も見比べていた。
そして、鍋とおたまを落とした辻くんが目にも留まらぬ動きで私の背後に回り込み、全身チェックが始まった。
「買ってくるって言ってましたよね!?」
「狩ってくるって言ったね」
「日本語の複雑性を利用するなんて卑怯です!」
「ハハハハ」
この世の終わりを見たような顔だった辻くんは無傷の私に安堵したのか、一転して頬を膨らませた。
「僕は美鈴さんを大切にしたいのにあなたを守ることができない。弱い自分が許せない」
「辻くんは弱くないよ。毎日きみの料理を食べられるから私は元気なんだよ。それに私としても辻くんを大切にしたいから、きみに無理をさせるつもりはないよ」
「――っ! なら、美鈴さんが僕を大切にするよりも、もっと美鈴さんを大切にして幸せにします!」
「えっ。お、おぉ。ありがとう」
絶対に譲らないといった様子の辻くんに気圧されて、面を食らってしまった。
今でも十分なスローライフを送れて幸せなんだけど。
「と、とりあえず、今日の夕飯は熊肉だよ。魔物っぽいけど辻くんなら美味しく料理できるよね? 大量だから村の人たちにもお裾分けしてあげたいな」
「美鈴さんは優しすぎます。村の人たちの安全と食料問題を一緒に解決するなんて控えめに言って神です」
そんなに褒めても何も出ないよ?
眉をひそめて微笑んだつもりなのだが、なぜか辻くんは赤面して熊の解体ショーを始めてしまった。
いつもよりも手早いのは気のせいかしら。
人生初の熊肉は絶品だった。
さすが辻くんだ。生臭さもないし、魔物特有の瘴気《しょうき》臭さもない。
一口頬張れば歯を跳ね返すほどの弾力の次に肉汁があふれてくる。
村の人たちも魔物の肉を食べるのは初めてだったようで最初は躊躇っていたが、私の豪快なかぶりつきっぷりを見て、目をつぶりながら一口かじって絶叫した。
「美味い!」
一人が絶賛すると、続々と肉を切り分けてハフハフと口から湯気を吐き出しながら咀嚼しては感動していた。
子供たち用に味付けをして食べやすいハンバーグにした辻くんには素直に脱帽だ。
「美鈴さんもどうぞ」
「でも、これって子供たちのじゃ」
「大丈夫です。美鈴さんの分も作ってありますよ」
そんなに羨ましそうに見つめていたつもりはないけど……。
彼にはお見通しだったようだ。
差し出されたお皿に置かれたハンバーグにほっぺたが落ちそうになる。
「なんだこれ! ツジ! お前は本当に料理上手だな!」
「俺の娘の婿に欲しいくらいだ」
「ダメよ。ツジにはミスズちゃんがいるんだから!」
酒樽を空けている大人たちはご機嫌に好き勝手言っている。
私たちは顔を見合わせて顔を赤らめた。
別にそういう関係じゃないんだけど。
むしろ、婚約破棄されているわけで……。
「ミスズ、魔物の討伐を心から感謝する。あなたは村の女神だ」
村長からの言葉に驚く。
私が女神……? 悪役令嬢ではなくて?
「いえ、そんな、女神だなんて」
「そうです! 美鈴さんは女神です。いやー、美鈴さんが褒められるのは嬉しいな」
やっぱりずるいと思う。
そんな笑顔を向けられると何も言い返せない。
割れんばかりの拍手をもらい、恥ずかしくなって席を外した私は一人井戸の前で息をついた。
「私だって、辻くんが褒められると自分のことのように嬉しいんだけど」
彼も同じ気持ちを抱いていることを知って安心したことは、私の心の中だけに留めておこう。
12
あなたにおすすめの小説
聖女の力は「美味しいご飯」です!~追放されたお人好し令嬢、辺境でイケメン騎士団長ともふもふ達の胃袋掴み(物理)スローライフ始めます~
夏見ナイ
恋愛
侯爵令嬢リリアーナは、王太子に「地味で役立たず」と婚約破棄され、食糧難と魔物に脅かされる最果ての辺境へ追放される。しかし彼女には秘密があった。それは前世日本の記憶と、食べた者を癒し強化する【奇跡の料理】を作る力!
絶望的な状況でもお人好しなリリアーナは、得意の料理で人々を助け始める。温かいスープは病人を癒し、栄養満点のシチューは騎士を強くする。その噂は「氷の辺境伯」兼騎士団長アレクシスの耳にも届き…。
最初は警戒していた彼も、彼女の料理とひたむきな人柄に胃袋も心も掴まれ、不器用ながらも溺愛するように!? さらに、美味しい匂いに誘われたもふもふ聖獣たちも仲間入り!
追放令嬢が料理で辺境を豊かにし、冷徹騎士団長にもふもふ達にも愛され幸せを掴む、異世界クッキング&溺愛スローライフ! 王都への爽快ざまぁも?
溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~
夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」
弟のその言葉は、晴天の霹靂。
アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。
しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。
醤油が欲しい、うにが食べたい。
レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。
既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・?
小説家になろうにも掲載しています。
転生しましたが悪役令嬢な気がするんですけど⁉︎
水月華
恋愛
ヘンリエッタ・スタンホープは8歳の時に前世の記憶を思い出す。最初は混乱したが、じきに貴族生活に順応し始める。・・・が、ある時気づく。
もしかして‘’私‘’って悪役令嬢ポジションでは?整った容姿。申し分ない身分。・・・だけなら疑わなかったが、ある時ふと言われたのである。「昔のヘンリエッタは我儘だったのにこんなに立派になって」と。
振り返れば記憶が戻る前は嫌いな食べ物が出ると癇癪を起こし、着たいドレスがないと癇癪を起こし…。私めっちゃ性格悪かった!!
え?記憶戻らなかったらそのままだった=悪役令嬢!?いやいや確かに前世では転生して悪役令嬢とか流行ってたけどまさか自分が!?
でもヘンリエッタ・スタンホープなんて知らないし、私どうすればいいのー!?
と、とにかく攻略対象者候補たちには必要以上に近づかない様にしよう!
前世の記憶のせいで恋愛なんて面倒くさいし、政略結婚じゃないなら出来れば避けたい!
だからこっちに熱い眼差しを送らないで!
答えられないんです!
これは悪役令嬢(?)の侯爵令嬢があるかもしれない破滅フラグを手探りで回避しようとするお話。
または前世の記憶から臆病になっている彼女が再び大切な人を見つけるお話。
小説家になろうでも投稿してます。
こちらは全話投稿してますので、先を読みたいと思ってくださればそちらからもよろしくお願いします。
ぽっちゃり令嬢の異世界カフェ巡り~太っているからと婚約破棄されましたが番のモフモフ獣人がいるので貴方のことはどうでもいいです~
翡翠蓮
ファンタジー
幼い頃から王太子殿下の婚約者であることが決められ、厳しい教育を施されていたアイリス。王太子のアルヴィーンに初めて会ったとき、この世界が自分の読んでいた恋愛小説の中で、自分は主人公をいじめる悪役令嬢だということに気づく。自分が追放されないようにアルヴィーンと愛を育もうとするが、殿下のことを好きになれず、さらに自宅の料理長が作る料理が大量で、残さず食べろと両親に言われているうちにぶくぶくと太ってしまう。その上、両親はアルヴィーン以外の情報をアイリスに入れてほしくないがために、アイリスが学園以外の外を歩くことを禁止していた。そして十八歳の冬、小説と同じ時期に婚約破棄される。婚約破棄の理由は、アルヴィーンの『運命の番』である兎獣人、ミリアと出会ったから、そして……豚のように太っているから。「豚のような女と婚約するつもりはない」そう言われ学園を追い出され家も追い出されたが、アイリスは内心大喜びだった。これで……一人で外に出ることができて、異世界のカフェを巡ることができる!?しかも、泣きながらやっていた王太子妃教育もない!?カフェ巡りを繰り返しているうちに、『運命の番』である狼獣人の騎士団副団長に出会って……
悪役令嬢は廃墟農園で異世界婚活中!~離婚したら最強農業スキルで貴族たちが求婚してきますが、元夫が邪魔で困ってます~
黒崎隼人
ファンタジー
「君との婚約を破棄し、離婚を宣言する!」
皇太子である夫から突きつけられた突然の別れ。
悪役令嬢の濡れ衣を着せられ追放された先は、誰も寄りつかない最果ての荒れ地だった。
――最高の農業パラダイスじゃない!
前世の知識を活かし、リネットの農業革命が今、始まる!
美味しい作物で村を潤し、国を救い、気づけば各国の貴族から求婚の嵐!?
なのに、なぜか私を捨てたはずの元夫が、いつも邪魔ばかりしてくるんですけど!
「離婚から始まる、最高に輝く人生!」
農業スキル全開で国を救い、不器用な元夫を振り回す、痛快!逆転ラブコメディ!
【完結】政略婚約された令嬢ですが、記録と魔法で頑張って、現世と違って人生好転させます
なみゆき
ファンタジー
典子、アラフィフ独身女性。 結婚も恋愛も経験せず、気づけば父の介護と職場の理不尽に追われる日々。 兄姉からは、都合よく扱われ、父からは暴言を浴びせられ、職場では責任を押しつけられる。 人生のほとんどを“搾取される側”として生きてきた。
過労で倒れた彼女が目を覚ますと、そこは異世界。 7歳の伯爵令嬢セレナとして転生していた。 前世の記憶を持つ彼女は、今度こそ“誰かの犠牲”ではなく、“誰かの支え”として生きることを決意する。
魔法と貴族社会が息づくこの世界で、セレナは前世の知識を活かし、友人達と交流を深める。
そこに割り込む怪しい聖女ー語彙力もなく、ワンパターンの行動なのに攻略対象ぽい人たちは次々と籠絡されていく。
これはシナリオなのかバグなのか?
その原因を突き止めるため、全ての証拠を記録し始めた。
【☆応援やブクマありがとうございます☆大変励みになりますm(_ _)m】
一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?
たまご
ファンタジー
アラサーの相田つかさは事故により命を落とす。
最期の瞬間に頭に浮かんだのが「猫達のごはん、これからどうしよう……」だったせいか、飼っていた8匹の猫と共に異世界転生をしてしまう。
だが、つかさが目を覚ます前に女神様からとんでもチートを授かった猫達は新しい世界へと自由に飛び出して行ってしまう。
女神様に泣きつかれ、つかさは猫達を回収するために旅に出た。
猫達が、世界を滅ぼしてしまう前に!!
「私はスローライフ希望なんですけど……」
この作品は「小説家になろう」さん、「エブリスタ」さんで完結済みです。
表紙の写真は、モデルになったうちの猫様です。
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる