11 / 41
第1章 婚約破棄キャンセル編
第10話 お金の絡む嘘はダメ
しおりを挟む
辻くんも私と同じで1回しか飛行機に乗ったことがないらしい。
それなのに今日もドラゴンの背中に乗って空を飛んでいる。
「やっぱり快適だね。風になった気分」
私たちはドラゴン形態となったジーツーの広い背中に乗り、鱗の突起に掴まっている。
二人が飛ばされないように壁のように固い鱗を風よけにしてくれるなんて、とっても優しい子だ。
「本当に下から見えてないですよね?」
「辻くんの魔法だからきっと大丈夫だよ」
あらかじめ、黄色の魔力を辻くんに渡して、光の精霊魔法を使ってもらっている。
黄色の帽子を被っている精霊さんは光の屈折を操作し、ジーツーの姿を見えなくしてくれているらしい。
万が一、レッドクリフドラゴンが空を飛んでいるところを見られたら、しかもその上に人間が乗っていると分かれば大事になってしまう。
と、辻くんの心配性が爆発したのでこういう措置をとることになった。
今日は大きな町での買い物の日。
初めて行くから昨日の夜からワクワクしてなかなか眠れなかった。
辻くんも同じだったのか朝から何回もあくびをしていた。
緑色の魔力を渡して風魔法で飛んでいくことも考えたが、それだとジーツーの運動にならないということで、この移動手段となった。
辻くんの精霊魔法もどんどん精度を上げている。
本当に魔法の才能がないのか不思議に思うほどの上達速度だ。
ただ、非常に効率が悪い。私の魔力を一度渡してからの発動になるから、一緒にいないといけないし、とっさの判断で魔法の変更もできない。
生活の中で発動する分には問題ないが、戦闘には向かないと思っている。
そんな私の魔力には辻くんに言われた通り、色をつけてみた。
その名もマギアレインボー。
これで私は七色の魔力を持つようになったわけだが、七つの魔法を使用できるわけではないので宝の持ち腐れ状態に変わりはない。
魔法発動は辻くんの領分だ。
それでも彼が目をキラキラさせながら色つき魔力の特性を熱心に聞いてくるものだから、私は嬉々として説明を行った。
そろそろ大きな町の上空につく頃だろう。雲間からは高い建物が見えた。
私はジーツーの背中を優しく叩き、高度を下げるように指示を出す。
巨大な翼を動かし、風が生まれる。
砂埃を舞い上がらせながら高度を下げていき、風のクッションが私たちを受け止めてくれた。
「着地も上手になったね! えらい、えらい!」
着地を終えて、すぐにぬいぐるみサイズとなったジーツーを高い高いして、撫で回して褒めちぎる。
親バカってこういうのをいうのかな。
端から見るとぬいぐるみ相手に話しかけている痛い女だ。
でも、辻くんがドン引きしていないのなら、他の人にどう見られていたって構わない。
辻くんは光の精霊にお礼を言って、私に向かって手を出した。
私は小首をかしげる。
あ、エスコートね!
差し出された手に自分の手を添えると、先導して歩き始めた。
大きな町に入って数分後、都会に興奮した私はいつの間にか辻くんの手ではなく、肘に手を添えていることに気づいた。
あれ、今日って買い物だよね。
これだと、あれだ。
まるで、デートみたい。
チラッと辻くんを見上げると視線に気づき、爽やかな笑顔を向けられた。
「人が多いですから、はぐれないようにしてくださいね」
「うん」
そっか。迷子予防か。
私ってそんなにふらふらしてるかな。
今日も辻くんにとってはただの買い物だ。
一人で舞い上がっていて何だか恥ずかしい。
私は熱を持った頬をパタパタと手で仰いで冷ましながら中心街へと歩き続けた。
今日の目的は情報収集と村長の誕生日パーティー用の飾り付けに適した何かだ。
雑貨店で購入したグッズの入った袋をぶら下げながら、適当に町を散策していると井戸端会議中の婦人たちの声が聞こえてきた。
「まだフェルド王子は見つからないんですって」
「ねー。婚約者のソーサラ家の娘が誘拐したって話よ」
「元婚約者ね。フェルド王子に婚約を破棄されてカッとなって殺っちゃったらしいわよ」
「えー。こわーい」
「私は王子を捕えて、国王陛下を強請るつもりって聞いたけど」
「えー。ひどーい」
「じゃあ、次期国王は第一王子のガルザ様ってこと?」
「そうなるわね。陛下はフェルド王子を推していたみたいだけど、建国記念日にあんな騒動を起こして、生きているのかも分からないなら、ねぇ?」
ふぅん。王都ではそんなことになっているのか。
それにしても私が悪者すぎる。
どんだけ悪い印象をもたれてるんだよ、リリアンヌ・ソーサラ。
小さくため息をついていると、辻くんの腕が震えていることに気づいた。
抱っこしているジーツーも「ガウ」と小さく鳴いている。
「えっと、辻くん? 大丈夫? 気分、悪い?」
「えぇ。最高に気分が悪いですね。ちょっと言ってきていいですか」
「気分って体調ってことね。体調が悪くないなら、このまま無視して行こうね」
「美鈴さんはいいんですか? あんなに好き勝手言われているのに」
「まぁ、ね。気分良くはないけど、仕方ないじゃん。私、悪役令嬢だし」
納得いかないといった様子の辻くんが更に不機嫌になって、黙ってしまった。
このままだと空気が悪いままジーツーの背中に乗ることになってしまう。それだけは避けたい。
せっかくのお出かけなのだから気持ち良く帰りたいもの。
何か良い手はないか、と見渡すとオシャレなカフェがあった。
辻くんの腕に自分の腕を絡めて、小走りに引っ張る。
「ちょっと休憩。ねっ?」
ムスッとしていた辻くんだったが、気持ちの切り替えは上手な方だから、すぐに険しい表情を解いてエスコートしてくれた。
「いらっしゃいませ。ご注文をお伺いします」
「えっと、じゃあ……」
可愛らしい制服姿のウェイトレスさんに飲み物の注文を終えると、彼女は素敵な営業スマイルで言った。
「こちらのご注文でしたらカップル割引が適応できますので――」
私は彼女の言葉を遮るように、しかし気分を悪くさせないように気をつけて告げた。
「カップルではありませんので結構です。お気遣いありがとうございます」
一瞬の間。
このままフリーズするかと思ったが、彼女はプロだった。「申し訳ございません」と短く謝罪し、それ以上のことは何も言わずに注文をキッチンに伝えに行った。
「ぷっ」
「え、なに!?」
突然、我慢できなくなったように吹き出した辻くんに驚く。
「いや。美鈴さんだなっと思って」
「だって、嘘になっちゃうし。金額変わっちゃうから、詐欺じゃん」
辻くんは再び吹き出し、ククククと喉を鳴らして笑い続けた。
そんなに変なこと言ったかな?
「僕としてはカップルに見えているようで安心しました」
安心? なんで?
あ、そっか。用心棒を連れていると要人だと勘違いされるからか。
さすが、辻くん。抜かりのない男だ。
これで辻くんの機嫌も直ったし、飲み物も美味しかったし、一石二鳥だ。
それにしても、あのウェイトレスさんの呆気にとられた不思議な顔は数日間は忘れられそうになかった。
それなのに今日もドラゴンの背中に乗って空を飛んでいる。
「やっぱり快適だね。風になった気分」
私たちはドラゴン形態となったジーツーの広い背中に乗り、鱗の突起に掴まっている。
二人が飛ばされないように壁のように固い鱗を風よけにしてくれるなんて、とっても優しい子だ。
「本当に下から見えてないですよね?」
「辻くんの魔法だからきっと大丈夫だよ」
あらかじめ、黄色の魔力を辻くんに渡して、光の精霊魔法を使ってもらっている。
黄色の帽子を被っている精霊さんは光の屈折を操作し、ジーツーの姿を見えなくしてくれているらしい。
万が一、レッドクリフドラゴンが空を飛んでいるところを見られたら、しかもその上に人間が乗っていると分かれば大事になってしまう。
と、辻くんの心配性が爆発したのでこういう措置をとることになった。
今日は大きな町での買い物の日。
初めて行くから昨日の夜からワクワクしてなかなか眠れなかった。
辻くんも同じだったのか朝から何回もあくびをしていた。
緑色の魔力を渡して風魔法で飛んでいくことも考えたが、それだとジーツーの運動にならないということで、この移動手段となった。
辻くんの精霊魔法もどんどん精度を上げている。
本当に魔法の才能がないのか不思議に思うほどの上達速度だ。
ただ、非常に効率が悪い。私の魔力を一度渡してからの発動になるから、一緒にいないといけないし、とっさの判断で魔法の変更もできない。
生活の中で発動する分には問題ないが、戦闘には向かないと思っている。
そんな私の魔力には辻くんに言われた通り、色をつけてみた。
その名もマギアレインボー。
これで私は七色の魔力を持つようになったわけだが、七つの魔法を使用できるわけではないので宝の持ち腐れ状態に変わりはない。
魔法発動は辻くんの領分だ。
それでも彼が目をキラキラさせながら色つき魔力の特性を熱心に聞いてくるものだから、私は嬉々として説明を行った。
そろそろ大きな町の上空につく頃だろう。雲間からは高い建物が見えた。
私はジーツーの背中を優しく叩き、高度を下げるように指示を出す。
巨大な翼を動かし、風が生まれる。
砂埃を舞い上がらせながら高度を下げていき、風のクッションが私たちを受け止めてくれた。
「着地も上手になったね! えらい、えらい!」
着地を終えて、すぐにぬいぐるみサイズとなったジーツーを高い高いして、撫で回して褒めちぎる。
親バカってこういうのをいうのかな。
端から見るとぬいぐるみ相手に話しかけている痛い女だ。
でも、辻くんがドン引きしていないのなら、他の人にどう見られていたって構わない。
辻くんは光の精霊にお礼を言って、私に向かって手を出した。
私は小首をかしげる。
あ、エスコートね!
差し出された手に自分の手を添えると、先導して歩き始めた。
大きな町に入って数分後、都会に興奮した私はいつの間にか辻くんの手ではなく、肘に手を添えていることに気づいた。
あれ、今日って買い物だよね。
これだと、あれだ。
まるで、デートみたい。
チラッと辻くんを見上げると視線に気づき、爽やかな笑顔を向けられた。
「人が多いですから、はぐれないようにしてくださいね」
「うん」
そっか。迷子予防か。
私ってそんなにふらふらしてるかな。
今日も辻くんにとってはただの買い物だ。
一人で舞い上がっていて何だか恥ずかしい。
私は熱を持った頬をパタパタと手で仰いで冷ましながら中心街へと歩き続けた。
今日の目的は情報収集と村長の誕生日パーティー用の飾り付けに適した何かだ。
雑貨店で購入したグッズの入った袋をぶら下げながら、適当に町を散策していると井戸端会議中の婦人たちの声が聞こえてきた。
「まだフェルド王子は見つからないんですって」
「ねー。婚約者のソーサラ家の娘が誘拐したって話よ」
「元婚約者ね。フェルド王子に婚約を破棄されてカッとなって殺っちゃったらしいわよ」
「えー。こわーい」
「私は王子を捕えて、国王陛下を強請るつもりって聞いたけど」
「えー。ひどーい」
「じゃあ、次期国王は第一王子のガルザ様ってこと?」
「そうなるわね。陛下はフェルド王子を推していたみたいだけど、建国記念日にあんな騒動を起こして、生きているのかも分からないなら、ねぇ?」
ふぅん。王都ではそんなことになっているのか。
それにしても私が悪者すぎる。
どんだけ悪い印象をもたれてるんだよ、リリアンヌ・ソーサラ。
小さくため息をついていると、辻くんの腕が震えていることに気づいた。
抱っこしているジーツーも「ガウ」と小さく鳴いている。
「えっと、辻くん? 大丈夫? 気分、悪い?」
「えぇ。最高に気分が悪いですね。ちょっと言ってきていいですか」
「気分って体調ってことね。体調が悪くないなら、このまま無視して行こうね」
「美鈴さんはいいんですか? あんなに好き勝手言われているのに」
「まぁ、ね。気分良くはないけど、仕方ないじゃん。私、悪役令嬢だし」
納得いかないといった様子の辻くんが更に不機嫌になって、黙ってしまった。
このままだと空気が悪いままジーツーの背中に乗ることになってしまう。それだけは避けたい。
せっかくのお出かけなのだから気持ち良く帰りたいもの。
何か良い手はないか、と見渡すとオシャレなカフェがあった。
辻くんの腕に自分の腕を絡めて、小走りに引っ張る。
「ちょっと休憩。ねっ?」
ムスッとしていた辻くんだったが、気持ちの切り替えは上手な方だから、すぐに険しい表情を解いてエスコートしてくれた。
「いらっしゃいませ。ご注文をお伺いします」
「えっと、じゃあ……」
可愛らしい制服姿のウェイトレスさんに飲み物の注文を終えると、彼女は素敵な営業スマイルで言った。
「こちらのご注文でしたらカップル割引が適応できますので――」
私は彼女の言葉を遮るように、しかし気分を悪くさせないように気をつけて告げた。
「カップルではありませんので結構です。お気遣いありがとうございます」
一瞬の間。
このままフリーズするかと思ったが、彼女はプロだった。「申し訳ございません」と短く謝罪し、それ以上のことは何も言わずに注文をキッチンに伝えに行った。
「ぷっ」
「え、なに!?」
突然、我慢できなくなったように吹き出した辻くんに驚く。
「いや。美鈴さんだなっと思って」
「だって、嘘になっちゃうし。金額変わっちゃうから、詐欺じゃん」
辻くんは再び吹き出し、ククククと喉を鳴らして笑い続けた。
そんなに変なこと言ったかな?
「僕としてはカップルに見えているようで安心しました」
安心? なんで?
あ、そっか。用心棒を連れていると要人だと勘違いされるからか。
さすが、辻くん。抜かりのない男だ。
これで辻くんの機嫌も直ったし、飲み物も美味しかったし、一石二鳥だ。
それにしても、あのウェイトレスさんの呆気にとられた不思議な顔は数日間は忘れられそうになかった。
12
あなたにおすすめの小説
聖女の力は「美味しいご飯」です!~追放されたお人好し令嬢、辺境でイケメン騎士団長ともふもふ達の胃袋掴み(物理)スローライフ始めます~
夏見ナイ
恋愛
侯爵令嬢リリアーナは、王太子に「地味で役立たず」と婚約破棄され、食糧難と魔物に脅かされる最果ての辺境へ追放される。しかし彼女には秘密があった。それは前世日本の記憶と、食べた者を癒し強化する【奇跡の料理】を作る力!
絶望的な状況でもお人好しなリリアーナは、得意の料理で人々を助け始める。温かいスープは病人を癒し、栄養満点のシチューは騎士を強くする。その噂は「氷の辺境伯」兼騎士団長アレクシスの耳にも届き…。
最初は警戒していた彼も、彼女の料理とひたむきな人柄に胃袋も心も掴まれ、不器用ながらも溺愛するように!? さらに、美味しい匂いに誘われたもふもふ聖獣たちも仲間入り!
追放令嬢が料理で辺境を豊かにし、冷徹騎士団長にもふもふ達にも愛され幸せを掴む、異世界クッキング&溺愛スローライフ! 王都への爽快ざまぁも?
溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~
夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」
弟のその言葉は、晴天の霹靂。
アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。
しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。
醤油が欲しい、うにが食べたい。
レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。
既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・?
小説家になろうにも掲載しています。
転生しましたが悪役令嬢な気がするんですけど⁉︎
水月華
恋愛
ヘンリエッタ・スタンホープは8歳の時に前世の記憶を思い出す。最初は混乱したが、じきに貴族生活に順応し始める。・・・が、ある時気づく。
もしかして‘’私‘’って悪役令嬢ポジションでは?整った容姿。申し分ない身分。・・・だけなら疑わなかったが、ある時ふと言われたのである。「昔のヘンリエッタは我儘だったのにこんなに立派になって」と。
振り返れば記憶が戻る前は嫌いな食べ物が出ると癇癪を起こし、着たいドレスがないと癇癪を起こし…。私めっちゃ性格悪かった!!
え?記憶戻らなかったらそのままだった=悪役令嬢!?いやいや確かに前世では転生して悪役令嬢とか流行ってたけどまさか自分が!?
でもヘンリエッタ・スタンホープなんて知らないし、私どうすればいいのー!?
と、とにかく攻略対象者候補たちには必要以上に近づかない様にしよう!
前世の記憶のせいで恋愛なんて面倒くさいし、政略結婚じゃないなら出来れば避けたい!
だからこっちに熱い眼差しを送らないで!
答えられないんです!
これは悪役令嬢(?)の侯爵令嬢があるかもしれない破滅フラグを手探りで回避しようとするお話。
または前世の記憶から臆病になっている彼女が再び大切な人を見つけるお話。
小説家になろうでも投稿してます。
こちらは全話投稿してますので、先を読みたいと思ってくださればそちらからもよろしくお願いします。
ぽっちゃり令嬢の異世界カフェ巡り~太っているからと婚約破棄されましたが番のモフモフ獣人がいるので貴方のことはどうでもいいです~
翡翠蓮
ファンタジー
幼い頃から王太子殿下の婚約者であることが決められ、厳しい教育を施されていたアイリス。王太子のアルヴィーンに初めて会ったとき、この世界が自分の読んでいた恋愛小説の中で、自分は主人公をいじめる悪役令嬢だということに気づく。自分が追放されないようにアルヴィーンと愛を育もうとするが、殿下のことを好きになれず、さらに自宅の料理長が作る料理が大量で、残さず食べろと両親に言われているうちにぶくぶくと太ってしまう。その上、両親はアルヴィーン以外の情報をアイリスに入れてほしくないがために、アイリスが学園以外の外を歩くことを禁止していた。そして十八歳の冬、小説と同じ時期に婚約破棄される。婚約破棄の理由は、アルヴィーンの『運命の番』である兎獣人、ミリアと出会ったから、そして……豚のように太っているから。「豚のような女と婚約するつもりはない」そう言われ学園を追い出され家も追い出されたが、アイリスは内心大喜びだった。これで……一人で外に出ることができて、異世界のカフェを巡ることができる!?しかも、泣きながらやっていた王太子妃教育もない!?カフェ巡りを繰り返しているうちに、『運命の番』である狼獣人の騎士団副団長に出会って……
悪役令嬢は廃墟農園で異世界婚活中!~離婚したら最強農業スキルで貴族たちが求婚してきますが、元夫が邪魔で困ってます~
黒崎隼人
ファンタジー
「君との婚約を破棄し、離婚を宣言する!」
皇太子である夫から突きつけられた突然の別れ。
悪役令嬢の濡れ衣を着せられ追放された先は、誰も寄りつかない最果ての荒れ地だった。
――最高の農業パラダイスじゃない!
前世の知識を活かし、リネットの農業革命が今、始まる!
美味しい作物で村を潤し、国を救い、気づけば各国の貴族から求婚の嵐!?
なのに、なぜか私を捨てたはずの元夫が、いつも邪魔ばかりしてくるんですけど!
「離婚から始まる、最高に輝く人生!」
農業スキル全開で国を救い、不器用な元夫を振り回す、痛快!逆転ラブコメディ!
【完結】政略婚約された令嬢ですが、記録と魔法で頑張って、現世と違って人生好転させます
なみゆき
ファンタジー
典子、アラフィフ独身女性。 結婚も恋愛も経験せず、気づけば父の介護と職場の理不尽に追われる日々。 兄姉からは、都合よく扱われ、父からは暴言を浴びせられ、職場では責任を押しつけられる。 人生のほとんどを“搾取される側”として生きてきた。
過労で倒れた彼女が目を覚ますと、そこは異世界。 7歳の伯爵令嬢セレナとして転生していた。 前世の記憶を持つ彼女は、今度こそ“誰かの犠牲”ではなく、“誰かの支え”として生きることを決意する。
魔法と貴族社会が息づくこの世界で、セレナは前世の知識を活かし、友人達と交流を深める。
そこに割り込む怪しい聖女ー語彙力もなく、ワンパターンの行動なのに攻略対象ぽい人たちは次々と籠絡されていく。
これはシナリオなのかバグなのか?
その原因を突き止めるため、全ての証拠を記録し始めた。
【☆応援やブクマありがとうございます☆大変励みになりますm(_ _)m】
一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?
たまご
ファンタジー
アラサーの相田つかさは事故により命を落とす。
最期の瞬間に頭に浮かんだのが「猫達のごはん、これからどうしよう……」だったせいか、飼っていた8匹の猫と共に異世界転生をしてしまう。
だが、つかさが目を覚ます前に女神様からとんでもチートを授かった猫達は新しい世界へと自由に飛び出して行ってしまう。
女神様に泣きつかれ、つかさは猫達を回収するために旅に出た。
猫達が、世界を滅ぼしてしまう前に!!
「私はスローライフ希望なんですけど……」
この作品は「小説家になろう」さん、「エブリスタ」さんで完結済みです。
表紙の写真は、モデルになったうちの猫様です。
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる