ダンジョン塔の地下迷宮~俺だけ入れる激レア階層を駆使して最強を目指す~

ふぃる汰@単行本発売中

文字の大きさ
23 / 102
第1章 地下1階層

23話 帰り道と後輩ライザー

しおりを挟む

「フロアランク11っていうと、10階層の攻略を完了させないとってことか……」


 地下1階層の攻略をストップ……というか打ち止めになってしまい、時間も時間だったので本日のライザー活動は終了。
タワーから出てユグドラセンターでいくつか魔石を換金し、夜からシフトが入っているバイト先に向かう。
ブラックジェットローチを倒した時にドロップした魔石は高品質で大きさもある為、かなり高額で買い取ってもらえた。


 今はほとんど魔装育成のために使ってしまっているのでガッツリ売ってガッツリ稼げているわけではないが、この調子で安定して魔石の換金で稼げるようなら少しバイトのシフトを減らしても良いかもしれない。


「それはそれとして、明日からはまた地上階層の攻略を進めなきゃな」


 まあ、進めなきゃとは言ってもなんだけどね。
今まで何年もやってきて第1階層すら突破できてないわけだし。


「でも最近は魔装のお陰で結構戦えるようになってきたし、今の実力なら第1階層のボスを……」


「ソラさーん!」


「はい、ソラです……って、コハルさんか。こんばんは」


「こんばんはです!」


 ユグドラセンターを出ようとしていた所、ライザー活動を終えた桜ヶ丘コハルさんがタワーの出入り口からやってくる。


「ソラさんお久しぶりです! 最近会いませんでしたね」


「ちょっと活動時間が変わっちゃったからね。いつもはもう少し遅いんだ」


「そうだったんですね……良かった、辞めちゃったワケじゃなかったんだ」


「あはは。まあ、なんとかまだ続けてるよ」


 俺が地下階層で活動している事を知らないコハルさんは、ライザー活動を辞めてしまったと思っていたらしい。
まあ、自分でも最近まで全然成果が出せずに『もう潮時なのかなあ』とか考えていたりもしてたので、当たらずも遠からずな予想ではあったりなかったり。


「ソラさんなんかご機嫌ですね。あっもしかして遂に第1階層の攻略に成功したとか!?」


「残念。まだまだ現役のランク1だよ」


 ライザーカードをコハルさんに見せて苦笑いをする。
なんなら表示されてないだけでランク1どころかマイナスランクの可能性もあるしな。


「長年現役のベテランランク1ライザー……まさに特別なオンリーワンですね」


「そのネタはちょっとご時世的にデンジャラスだよ」


 ―― ――


「ソラさんって、これから何か用事ありますか?」


「用事? まあ、この後はバイトに行くけど……」


「そっかーバイトかー」


 二人でユグドラセンターから出るとコハルさんがそんなことを聞いてきたので、バイトの用事があることを使えると露骨に残念がっていた。


「せっかく久々にエンカウント出来たので、一緒にごはんしたかったんですけど」


「出現率が低いレアモンスターみたいな言い方だね」


「あははっ! 逃げ出さないで下さいよ~?」


 逃げ足はそこそこ速いよ俺。
耐久無いから攻撃食らったらすぐ体力尽きて強制的に瞬間移動して追い出されるから。


「ソラさんのバイト先ってモスドでしたっけ?」


「そうだよ。24時間年中無休。ショートニングたっぷりのカリカリポテトが食べたくなったら是非当店へ」


「悪魔のささやきみたいな宣伝文句ですね」


 俺がバイトしているファーストフードチェーンの『モスドナルド』は、フライドポテトを注文するときに『カリカリでお願いします』と一言追加すると、通常の倍の時間でカリカリに揚げたポテトにすることができる。
これが結構人気で、みんなして油をたっぷり吸った健康に悪そうなポテトを美味しそうに食べている。
一緒にバイトしてる日奈多さんも『やっぱこのカリカリ具合が最高なんすよね~』とか言いながらたまに食べていたりもするが、へにゃっとしたポテトが好きな俺にはあまり美味しさが分からなかった。


「そういえば今週からハピネスセットが月のビィカーグッズなんですよね……」


「よく知ってるね。あれめちゃめちゃ人気でさ、結構早いうちに在庫が無くなっちゃいそうなんだ」


「ななっ! それはマズいですね……よし、今日買いに行きます!」


 どうやらコハルさんはビィカーが好きなようだ。
うちの店で買って帰ることにしたらしい。


「というわけでソラさん、はやく行きましょう! モスドでビィカーが首を長くして待ってますよ!」


「俺を待ってるのは仕事だけどね」



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !

本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。  主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。 その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。  そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。 主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。  ハーレム要素はしばらくありません。

素材ガチャで【合成マスター】スキルを獲得したので、世界最強の探索者を目指します。

名無し
ファンタジー
学園『ホライズン』でいじめられっ子の生徒、G級探索者の白石優也。いつものように不良たちに虐げられていたが、勇気を出してやり返すことに成功する。その勢いで、近隣に出没したモンスター討伐に立候補した優也。その選択が彼の運命を大きく変えていくことになるのであった。

スキルハンター~ぼっち&ひきこもり生活を配信し続けたら、【開眼】してスキルの覚え方を習得しちゃった件~

名無し
ファンタジー
 主人公の時田カケルは、いつも同じダンジョンに一人でこもっていたため、《ひきこうもりハンター》と呼ばれていた。そんなカケルが動画の配信をしても当たり前のように登録者はほとんど集まらなかったが、彼は現状が楽だからと引きこもり続けていた。そんなある日、唯一見に来てくれていた視聴者がいなくなり、とうとう無の境地に達したカケル。そこで【開眼】という、スキルの覚え方がわかるというスキルを習得し、人生を大きく変えていくことになるのだった……。

40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私 とうとうキレてしまいました なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが 飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした…… スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます

英雄召喚〜帝国貴族の異世界統一戦記〜

駄作ハル
ファンタジー
異世界の大貴族レオ=ウィルフリードとして転生した平凡サラリーマン。 しかし、待っていたのは平和な日常などではなかった。急速な領土拡大を目論む帝国の貴族としての日々は、戦いの連続であった─── そんなレオに与えられたスキル『英雄召喚』。それは現世で英雄と呼ばれる人々を呼び出す能力。『鬼の副長』土方歳三、『臥龍』所轄孔明、『空の魔王』ハンス=ウルリッヒ・ルーデル、『革命の申し子』ナポレオン・ボナパルト、『万能人』レオナルド・ダ・ヴィンチ。 前世からの知識と英雄たちの逸話にまつわる能力を使い、大切な人を守るべく争いにまみれた異世界に平和をもたらす為の戦いが幕を開ける! 完結まで毎日投稿!

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

~最弱のスキルコレクター~ スキルを無限に獲得できるようになった元落ちこぼれは、レベル1のまま世界最強まで成り上がる

僧侶A
ファンタジー
沢山のスキルさえあれば、レベルが無くても最強になれる。 スキルは5つしか獲得できないのに、どのスキルも補正値は5%以下。 だからレベルを上げる以外に強くなる方法はない。 それなのにレベルが1から上がらない如月飛鳥は当然のように落ちこぼれた。 色々と試行錯誤をしたものの、強くなれる見込みがないため、探索者になるという目標を諦め一般人として生きる道を歩んでいた。 しかしある日、5つしか獲得できないはずのスキルをいくらでも獲得できることに気づく。 ここで如月飛鳥は考えた。いくらスキルの一つ一つが大したことが無くても、100個、200個と大量に集めたのならレベルを上げるのと同様に強くなれるのではないかと。 一つの光明を見出した主人公は、最強への道を一直線に突き進む。 土曜日以外は毎日投稿してます。

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

処理中です...