ダンジョン塔の地下迷宮~俺だけ入れる激レア階層を駆使して最強を目指す~

ふぃる汰@単行本発売中

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第3章 地下3階層

87話 ラビゲーマン

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「ソ、ソラのおかげでだいぶアリゲーマンが減ったぴょん。この調子で根絶するぴょん!」


「奄美大島のマングースかよ」


 郷原くんからのユグドラバトルの誘いを受けることにした俺は、ユグドラタワー地下3階層の攻略を急ピッチで進めていた。
ユグドラコロシアムには既に試合の挑戦を受ける旨を連絡済みで、あとは日程が組まれるのを待つのみなんだけど、その間に地下階層の攻略をフロアボス前まで進めておかないと、またアリゲーマンたちが増殖して攻略が振り出しに戻ってしまう。


「結構水場の大本まで来たんじゃないか?」


「も、もう少し行くと水漏れ箇所にたどり着くぴょん! そこを直せば 元の綺麗な湖と草原に戻るぴょん!」


「なんか水道工事みたいだな」


 地下3階層は元々は大きな湖の周りに草原と森が広がるフロアだったのが、湖に棲むアリゲーマンの暴走により湖が破壊されて周囲に浸水し、草原は湿原に、湖は周囲の土や泥が流れ込んで沼地になってしまった。
だからこのフロアの攻略目標は、アリゲーマンを殲滅したうえで周囲に水が漏れだしている個所を修復し、元の湖へと原状回復させることだ。


「み、水漏れは何箇所かあるらしいぴょん!」


「そういう所に強いのがいそうだよな……」


 今の所このエリアで確認したモンスターは『アリゲーマン』と『双頭のアリゲーマン』で、双頭の方が強そう……と見せかけて弱かった。
これで油断してたらめちゃめちゃ強いのが出てくる可能性もあるから気をつけないとな。


 ぴょこんっ!


「……ん? あ、あーっ! あんな所にお仲間がいるぴょん!」


「えっ? あ、本当だ」


 巨大な沼地から管のように伸びる水路近くの茂みに、ダッチーたちラビンヘッド族のようなウサ耳がぴょこんと飛び出している。
この水路こそアリゲーマンが湖を破壊して作り出した水漏れ箇所ということなので、もしかしたらそれをこっそり埋めようとしているのかもしれない。


「おーい、この辺はまだアリゲーマンがいるかもしれないから気を付けるんだぞー」


「あ、安全が確認されるまで一人で水漏れ修理は危険ぴょん!」


 注意喚起をするため、ぴょこぴょことウサ耳を揺らしながら何かをしているラビンヘッド族に近づいていく。すると……


 ぴょこぴょこっざっばああああああああああああん!!!!


「ガービガビガビィッ!!!!」


「うわああああああああああああああああっ!?」


「ぴょおおおおおおおおおおおおおおおおんっ!?」


 茂みから飛び出してきたのは、ラビンヘッド族の頭……の、皮を被ったウサ耳ワニ男だった。


 ―― ――


「ガービッビッビッビ! ガッビョーン!!」


「ぴょ、ぴょおおおん! アタイたちのお仲間を殺して変装に使ってるぴょん! 酷いぴょおおおん……!!」


「いやまあ、お互い様だろそこは」


 どうやら、アリゲーマンの皮を身に着けて敵に擬態するラビンヘッド族と同じように、ラビンヘッド族の皮を被って捕食対象に擬態するアリゲーマンもいるようだ。


 【ラビゲーマン】
・生息地:地下3階層
・ドロップ:青の魔石、鰐心鈹


「ラ、ラビゲーマン……」


 いや適当に名前くっつけました感エグイな。


「ガーッビョッビョッビョ!!」


「あ、あんな冒涜許せないぴょん! 鳴き声もアタイたちを馬鹿にしてるぴょん! ソラ、やっちゃってくださいぴょん!」


「自分で倒すって言わないところがダッチーだよな」


「て、適材適所ぴょん!」


 正直、ウサ耳のワニ男っていう見た目でだいぶ戦意を喪失するんだが……まあ、いっちょやりますか。


「かかってこいよラビゲーマン! 叩きのめしてやる!」


「つ、月夜ばかりと思うなぴょん! 餅つきの具材にしてやるぴょん!」


 戦わないくせに脅し文句だけは一丁前だなこいつ。



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