ゆるいイケメン。

はしもと

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ゆるいイケメン。

ゆるい委員会。

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さて、今日は委員会決め。
そして委員会の顔合わせの日である。


先ほどまで不可解な行動をとっていた飛鳥はというと学級委員に立候補している。

周りから見ればただの真面目くんだが俺から見れば面白くて友達想いのいい奴である。
どっちにしろ学級委員にはもってこいの奴なのだ。


「それでは、男子の学級委員は片桐くんに決定で、女子は立候補してくれる子いるかしら?」

桜川先生の問いかけも虚しく、手をあげる女子はいない。
しばらく、しんとした空気が続いていた。
が、ここで沈黙を破るのがギャルである。

「しょうがないなー!あたしやっちゃおうかなー!」

「花ちゃんが学級委員なんて、たのしそう!ね!」

黒澤さんが俺のほうを見て同意を求めている。
これは頷くしかないのではないだろうか。だって目がキラキラしてる。

「ねっねっ!俺も思ったー!」

俺たちの会話(俺は頷いているだけ)にチャラ男も参戦してきたが、黒澤さんは黙って下を向いてしまった。

チャラ男、しばらく黒澤さんには近づかないでくれ。
俺のメンタルまでちょっとやられるんだが。


女子の学級委員がギャルに決まると飛鳥の顔が「まじか」という表情に変わる。

だがこのギャル、俺の中ではなかなかの良いギャルである。
ギャルなのにキツい香水の匂いがしない。
どちらかというと清潔感溢れるシャンプーの香り。
ギャルなのに髪の毛が傷んでいない。
キューティクルトュルントュルンである。
ギャルなのに、ギャルなのに、と言うが俺はギャルをこんなに間近で見たのは初めてなのだ。

俺の中のギャルギャルしいギャルとは真逆のギャルである。



さて、問題は自分がどの委員会に入るかだ。
この学校では委員会、部活動への参加が義務付けられている。
なるべくゆるい委員会は‥‥
保健委員は毎月ほけんだよりを書かなきゃいけないし、体育祭のときはけが人の面倒を見なくてはいけない。

体育委員は体育祭シーズンはほぼ毎日居残りである。

図書委員なんてどうだろうか。今時本を借りにくる生徒はなかなかいないだろう。


学級委員になった2人が先生に代わって司会をはじめる。

「それでは、図書委員会を希望する人は手をあげてください」

「はいはいはーい!」

手を上げたのはチャラ男である。
小さく上げかけた俺の手は膝へと舞い戻った。

飛鳥はなんとなくその様子に気づいたのかちょっと笑っている。俺は気づいてるぞ飛鳥。許さん。


「渡辺くん、なに委員会になるか決めた?」

黒澤さんである。
この際、委員会どうこうの話ではなく、一緒にやるのが黒澤さんだったら良いのではないかという考えが過ぎる。

「黒澤さんは?」

「わたし、お花委員会に立候補しようと思うの」

お花委員会。
すなわちこれは、毎日お花に水をやり、たまに花の種を撒いたり、苗を植えたりする委員会である。
毎日水をやるといっても当番制だから週に1回程度の活動だろう。

「あ、俺もお花委員会にしようかな」

「ほんと?アルバイトも委員会も一緒だなんて嬉しい!」

黒澤さんの笑顔によって俺のお花委員会への入会が確定となった。
案の定、お花委員会という可愛すぎるネーミングのおかげで男子の立候補は俺だけ。
女子にはそこそこ人気の委員会だったがジャンケンの末、無事に二人ともお花委員会になった。


その後、イケメンくんがお花委員会に立候補してた、まじかわいいーという女子がちらほらいたとかいないとか。
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