カフェへの依頼

桃月熊

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持ち込まれた捜査

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♪カランコロンカラン
扉に付けたベルが鳴り、来客を告げた。

本日一人目のお客さんだ、丁重にお迎えしよう。

「いらっしゃいませ」

「やあ、どうも」

蚊間知警部だった。
一応、お客さんには違いないので差別はしない。
どんな客でも客は客。
注文して対価を支払ってくれる限りは客は客。

「カウンター席にどうぞ」

蚊間知警部はカウンター席に腰かけた。

暫し間があって。

「悪いんだけど、又、頼みたい捜査があってね」

やっぱりか、そうだとは思ってたよ。
この人が純粋にこのカフェをカフェとして利用した事ないもんね。
又警察の手に負えない事件が起こったんだろうね。



「お客様、当店はカフェですので、メニューからご注文を
 お願い致します」
わざとらしく出来る限りの丁寧さでもてなした。
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