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第四十七 トランプで連番五枚 その六

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ルールの続きに眼を通す。


・交換交渉の成立、非成立に関わらず、三分経過で1ターン終了とします
・競技終了まで推定で六十分、途中に休憩は無し
・勝ち抜けられる人数の上限に制限はありません
・ジョーカーは放出する事が出来ませんが、
 AJQKのどれか一枚の代わりとして使用可能
・交渉成立後に、嘘のカード(事前情報と異なるカード)を放出した場合、
 脱落となります
☆上記の場合は交渉不成立となり、
 嘘を吐かれた参加者が放出したカードは自身に戻りますが
 そのターンには他者と交換交渉する事は出来ません☆
・嘘を吐くのは自由ですが、
 監視しているので交渉成立した場合には必ず脱落となります
・ルールの不備、その他の雑用は各部屋のロボットへ伝える事。
 競技開始の五分前までは受け付けます










ルールは以上だった。




ロボットが机上に置いたタイマーがカウントダウンしている。
競技開始まで二時間弱。

数回、ルールを読み直そう。
その上で、ルールの不備を探すか。
それとも、ロボットに何か雑用を頼んだ方がいいのかな?

折角、その為にこの部屋に派遣されたんだろうから。



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ルールを三度読み直した。
特に難しい事はないよね。
自分が放出するカードを宣言して、自分が欲しいカードを放出している相手と交渉すればいいんだから。
それで五連続のカードを作ればいいんだから。

A2345
23456
34567
45678
56789
678910
789 10 J
89 10 J Q
910J Q K

この九種類のうちのどれかを作ればいい訳だ、マークに関係なく。
ただ、誰かが勝ち抜けたら、他の参加者は勝ち抜けにくくなるのが必然だ。

仮に56789で誰かが勝ち抜けたら、
他の参加者はA2345で勝ち抜けようと予定してたら、
『5』は四枚→三枚になってるんだから。
それは最大で四枚な場合だよね、
最初に八枚取り除いているんだから、その八枚の内に『5』が含まれている可能性だってあるんだから。





……ひょっとしたら、ひょっとするな。
ロボットにあれを持ってきてもらおうか。





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