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朝焼けに包まれて
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むくり、と頭を起こす。
結界を確かめるが、特に異変は感じられない。
すぐ目の前にシャルも静かに眠っている。
岩陰から見える空の色は、宵闇色から藍色に変わりつつある。
多分、六時くらいだろう。
「ん、くおぉぉぉぉぉ……くはっ」
欠伸と背伸びを同時に行って眠気を払う。
同時に、ぐぎゅー、と言う間抜けな音が腹下辺りから聞こえた。
腹減ったなー、でも町はすぐそこなので、今は我慢だ。
この時間帯なら、門番に怪しまれずに通れるだろうか。
あ、待てよ、こう言うのって通行料とか取られるのか?
これから旅をするにあたって必要以上の出費は抑えたいところだが、要求されたら払うしか無いだろう。まさか門番を張っ倒して行くわけにもいかんし。
それにしても、シャルの寝顔は可愛いなぁ。
熟睡しているのか、あどけない顔ですぅすぅと寝息を叩いている。
あぁ、スマホがあったら写真を撮りたい。
シャルの寝顔に十分心を癒やされてから、残念だがこの寝顔とはさよならだ。
そろそろ起こしてやらないとな。
「シャル、朝だぞ」
まずは呼び掛けから。
しかしシャルの反応は無い。かなり深く眠っているようだ。
次は、優しく肩を揺する。
「そろそろ起きてくれ、シャル」
「んぅ……」
上体を揺らされて、シャルはその堅く閉ざされた瞼を開く。
「ん、むにゅ……お、おに、いさま……?」
「おはよう、シャル。そろそろ町に行こう」
「んん……?あそっか、わたし……」
目が覚めて、ここが自室で無いことを思い出したらしい。
眠そうな、本当に眠そうな目を擦るシャル。
「おはよぅござぃます、おにぃふぁま……」
おにぃふぁまだってよ、かわいい。
荷物を纏めて結界を閉じて、目視で見える距離にあるキンジョーの町へ向かう俺とシャル。
石造りの壁に囲われてるって、いかにもハイファンタジーな町って感じだなぁ。
この身体に憑依しておよそ二週間、ギャレット家から出たことが無いから他の町のことは何も知らない。
もう少し町に近付くと門が見えてきて、そこにいる二人組の門番も俺とシャルの存在に気付く。
とりあえず自然体で行こう。ちょっと世間知らずな坊ちゃんとその義妹、的なアレで。
「失礼、ここはキンジョーの町ですか?」
一応、門番の片方にそう訊ねてみる。違ったら……まぁ、結果オーライでいいか、とりあえず町に着いたんだし。
「はい。ここはキンジョーの町です。この町は初めてでしょうか?」
……特に警戒している様子は見られないな。
ギャレット家の火事(自作自演)については、訊かれても知らないフリをしておこう。
「義妹と旅をしていましてね。あぁ、通行料はいくらですか?」
一歩後ろにいるシャルの頭を軽く撫でつつ、さり気なく通行料のことを訊くが、門番は「いえいえ、通行料は不要ですよ」と答えてくれた。
そうかそうか、なら慎ましく通らせてもらおう。
「今、門を開けますので」
門番は錠を解いて開門させてくれる。
「ささ、どうぞお入りください。ようこそ、キンジョーの町へ」
「どうも、親切にありがとうございます」
俺が軽く頭を下げて、一歩遅れてシャルも深々と頭を下げると、門番二人は微笑ましげに敬礼を返してくれた。
うん、感じの良い門番なのはいいが、もうちょっと警戒心を持ったほうがいいぞ君達。だって放火魔とその義妹だし。
さてさて、キンジョーの町に到着だ。
結界を確かめるが、特に異変は感じられない。
すぐ目の前にシャルも静かに眠っている。
岩陰から見える空の色は、宵闇色から藍色に変わりつつある。
多分、六時くらいだろう。
「ん、くおぉぉぉぉぉ……くはっ」
欠伸と背伸びを同時に行って眠気を払う。
同時に、ぐぎゅー、と言う間抜けな音が腹下辺りから聞こえた。
腹減ったなー、でも町はすぐそこなので、今は我慢だ。
この時間帯なら、門番に怪しまれずに通れるだろうか。
あ、待てよ、こう言うのって通行料とか取られるのか?
これから旅をするにあたって必要以上の出費は抑えたいところだが、要求されたら払うしか無いだろう。まさか門番を張っ倒して行くわけにもいかんし。
それにしても、シャルの寝顔は可愛いなぁ。
熟睡しているのか、あどけない顔ですぅすぅと寝息を叩いている。
あぁ、スマホがあったら写真を撮りたい。
シャルの寝顔に十分心を癒やされてから、残念だがこの寝顔とはさよならだ。
そろそろ起こしてやらないとな。
「シャル、朝だぞ」
まずは呼び掛けから。
しかしシャルの反応は無い。かなり深く眠っているようだ。
次は、優しく肩を揺する。
「そろそろ起きてくれ、シャル」
「んぅ……」
上体を揺らされて、シャルはその堅く閉ざされた瞼を開く。
「ん、むにゅ……お、おに、いさま……?」
「おはよう、シャル。そろそろ町に行こう」
「んん……?あそっか、わたし……」
目が覚めて、ここが自室で無いことを思い出したらしい。
眠そうな、本当に眠そうな目を擦るシャル。
「おはよぅござぃます、おにぃふぁま……」
おにぃふぁまだってよ、かわいい。
荷物を纏めて結界を閉じて、目視で見える距離にあるキンジョーの町へ向かう俺とシャル。
石造りの壁に囲われてるって、いかにもハイファンタジーな町って感じだなぁ。
この身体に憑依しておよそ二週間、ギャレット家から出たことが無いから他の町のことは何も知らない。
もう少し町に近付くと門が見えてきて、そこにいる二人組の門番も俺とシャルの存在に気付く。
とりあえず自然体で行こう。ちょっと世間知らずな坊ちゃんとその義妹、的なアレで。
「失礼、ここはキンジョーの町ですか?」
一応、門番の片方にそう訊ねてみる。違ったら……まぁ、結果オーライでいいか、とりあえず町に着いたんだし。
「はい。ここはキンジョーの町です。この町は初めてでしょうか?」
……特に警戒している様子は見られないな。
ギャレット家の火事(自作自演)については、訊かれても知らないフリをしておこう。
「義妹と旅をしていましてね。あぁ、通行料はいくらですか?」
一歩後ろにいるシャルの頭を軽く撫でつつ、さり気なく通行料のことを訊くが、門番は「いえいえ、通行料は不要ですよ」と答えてくれた。
そうかそうか、なら慎ましく通らせてもらおう。
「今、門を開けますので」
門番は錠を解いて開門させてくれる。
「ささ、どうぞお入りください。ようこそ、キンジョーの町へ」
「どうも、親切にありがとうございます」
俺が軽く頭を下げて、一歩遅れてシャルも深々と頭を下げると、門番二人は微笑ましげに敬礼を返してくれた。
うん、感じの良い門番なのはいいが、もうちょっと警戒心を持ったほうがいいぞ君達。だって放火魔とその義妹だし。
さてさて、キンジョーの町に到着だ。
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