異世界転移転生ドキュメンタリィ ~今明かされる転移転生被害者の証言。成功物語によって隠された失敗世界の真実とは!?~

日奈 うさぎ

文字の大きさ
32 / 41
第一一話

11-1

しおりを挟む


 皆さんっ!! こんにっちはー!!
 司会天使のぉ~ラタタウェルちゃんです~~~!!
 はい、拍手ーぱちぱちー!

 パプリエル先輩は本日、諸事情でお休みでして。
 なので急遽、先輩に代わってラタタがしっかりリポートしちゃいます!
 でもでも、レギュラー奪うつもりで頑張っちゃうの!

 そんなラタタは~三等天使で~とっても可愛い女の子!
 見て見て、このふわふわブロンドにウェーブ掛かってるのが自慢なの!
 あれ、見えない? リスナーさんごめんね~。
 その代わりラタタのチャーミンボイスで癒されて?

 それじゃあ早速、今日のゲストさんを紹介したいと思いまーす。

 来てくださったのは、通称PPAP子さん。
 凄いお名前ですねーピコピコしてるのとか好きそうですねー。

「本日はよろしくお願い致します。PPAP子、と申します」

 はーい、よろしくねー。

 あ、ちなみにPPAP子さんも当人の都合でモザイクと副音声マシマシでーす。
 ラタタも正体を知らされておりませぇん。

 知ってるのはディレクターだけみたいですねー。
 ほんと、誰なんでしょう?

 ま、いっかー!

 それじゃー早速、ラタタの質問ターイム!
 PPAP子さんは一体どんな異世界から来たのですかー?

「いえ、私は異世界から来たのではなく、創世界所属の一天使でして。以前、異世界の転行業務に従事していたのですが、丁度その頃に目の当たりしたのです。世界の失敗する光景を」

 ふむふむ、なるほどー同業者さんでしたか。
 でも関係してた世界が失敗しちゃったんですね~それはたーいへーん!

 でも嫌ですよね~折角手を加えたのに世界が止まっちゃうなんて。
 ラタタ悲しい。

「……そうですね。でも」

 ラタタ、許せないなーそういうの!
 ちゃんと管理出来てれば大丈夫なハズだもん!
 ね、PPAP子さんもそう思いますよねー?

「……はい。ですが」

 やったぁ!! もしかしたらラタタとPPAP子さん相思相愛!?
 ううん、でもごめんね、ラタタ皆のアイドルでいたいの。
 だから仲良しの関係まででいいかなー?

 ラタタもね、昔ね、とある世界の転行業務やってた事があってー。
 その苦労がすっごいわかるの!
 だからPPAP子さんの気持ちもお見通しかな~。

 ズバリ!!
 喚んだ子達、皆わがまますぎー!! て事でしょ!?

「いえ違」

 ハイせいかーい!! やっぱりそうでしたー!
 うんうん、色んな子達が来ますもんね~。
 応対するのも大変ですよー。時々ラタタ自身を狙う子までいたし~。
 いくらラタタが可愛くてエモい天使からって、だめだよ~ホンモノの天使を襲っちゃ!

 でもラタタは大人天使なんです!
 何を言われても、何をお願いされても言う事聞いちゃう!
 だって、私はラタタ、皆のアイドルだもの!!

「そんな事訊いてないですけど」

 ふふっ、ありがとっ!
 だから今日のラタタのリポートでいっぱいいーっぱい楽しんでねっ!!

 それじゃーまたPPAP子さんからほんのちょっとだけお言葉頂きますっ!
 その転行業務でどんな酷い失敗やらかしちゃったんですか~?

「……ワタクシが失敗した訳では無くて」

 ありゃーだめですよぅ、言い訳は見苦しいです。
 本当の事言ってくれなきゃラタタ楽しいリポートできません!
 大人天使なら正直に生きないと!

 じゃないといつまでたっても下級天使のままですよー?
 そう、ラタタみたいなアイドル天使になんて絶対なれませんっ!!

「チッ」

 いいですかぁ、悪い事をする子は堕天しちゃいます!
 そこにいたらなくても、大天使様から叱られて一〇〇年間自宅謹慎なんて事もあるんですから!
 そこはほら、ラタタを見習って清く正しく振舞うんです~!

 さんはいっ!

「……PPAP子ですゥ~! 今日はァ、ワタクシを呼んでくれてェ、ありがとございめェ~す」 

 良く出来ましたぁ!!

 あ、なんかディレクターさんものすっごく笑ってますね。
 笑顔が素敵ですぅ~! 皆が笑ってくれてラタタ嬉し~!
 やっぱり明るく生きるのって大事だよねっ!

 PPAP子さんもまだまだちょっと笑顔に難ありだけど、これから練習していけばもっともーっと、ラタタみたいに皆を笑顔にさせられるよー!!

 っと、どうやらPPAP子さんに語ってもらう時間がやってきたみたい……。
 ディレクターさん空気読んでくださぁい!

 ごめんね皆、しばらくラタタとお別れ。もう少しだけ待っててね。でもすぐ会えると思うの。ううん、これからずーっと会えると思う! だってわかるの。今日だけの出番って言われてるけど、でもまたこうやって登板する時がすぐにくるんだって。だってラタタ可愛すぎるもん。皆、ラタタの方がいいもんね。このチャーミンボイスで色んな世界を紹介して欲しいもんね。皆の声は聴こえないけど、ラタタはわかってるよ。この声を皆だけじゃなく、全天界に届けて欲しいんだって。だからね、ラタタがんばる! 相手がパプリエル先輩だったって負けない――

「そろそろ語ってもいいですか?」
しおりを挟む
感想 27

あなたにおすすめの小説

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

巻き込まれて異世界召喚? よくわからないけど頑張ります。  〜JKヒロインにおばさん呼ばわりされたけど、28才はお姉さんです〜

トイダノリコ
ファンタジー
会社帰りにJKと一緒に異世界へ――!? 婚活のために「料理の基本」本を買った帰り道、28歳の篠原亜子は、通りすがりの女子高生・星野美咲とともに突然まぶしい光に包まれる。 気がつけばそこは、海と神殿の国〈アズーリア王国〉。 美咲は「聖乙女」として大歓迎される一方、亜子は「予定外に混ざった人」として放置されてしまう。 けれど世界意識(※神?)からのお詫びとして特殊能力を授かった。 食材や魔物の食用可否、毒の有無、調理法までわかるスキル――〈料理眼〉! 「よし、こうなったら食堂でも開いて生きていくしかない!」 港町の小さな店〈潮風亭〉を拠点に、亜子は料理修行と新生活をスタート。 気のいい夫婦、誠実な騎士、皮肉屋の魔法使い、王子様や留学生、眼帯の怪しい男……そして、彼女を慕う男爵令嬢など個性豊かな仲間たちに囲まれて、"聖乙女イベントの裏側”で、静かに、そしてたくましく人生を切り拓く異世界スローライフ開幕。 ――はい。静かに、ひっそり生きていこうと思っていたんです。私も.....(アコ談) *AIと一緒に書いています*

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?

たまご
ファンタジー
 アラサーの相田つかさは事故により命を落とす。  最期の瞬間に頭に浮かんだのが「猫達のごはん、これからどうしよう……」だったせいか、飼っていた8匹の猫と共に異世界転生をしてしまう。  だが、つかさが目を覚ます前に女神様からとんでもチートを授かった猫達は新しい世界へと自由に飛び出して行ってしまう。  女神様に泣きつかれ、つかさは猫達を回収するために旅に出た。  猫達が、世界を滅ぼしてしまう前に!! 「私はスローライフ希望なんですけど……」  この作品は「小説家になろう」さん、「エブリスタ」さんで完結済みです。  表紙の写真は、モデルになったうちの猫様です。

【最強モブの努力無双】~ゲームで名前も登場しないようなモブに転生したオレ、一途な努力とゲーム知識で最強になる~

くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
アベル・ヴィアラットは、五歳の時、ベッドから転げ落ちてその拍子に前世の記憶を思い出した。 大人気ゲーム『ヒーローズ・ジャーニー』の世界に転生したアベルは、ゲームの知識を使って全男の子の憧れである“最強”になることを決意する。 そのために努力を続け、順調に強くなっていくアベル。 しかしこの世界にはゲームには無かった知識ばかり。 戦闘もただスキルをブッパすればいいだけのゲームとはまったく違っていた。 「面白いじゃん?」 アベルはめげることなく、辺境最強の父と優しい母に見守られてすくすくと成長していくのだった。

『ミッドナイトマート 〜異世界コンビニ、ただいま営業中〜』

KAORUwithAI
ファンタジー
深夜0時——街角の小さなコンビニ「ミッドナイトマート」は、異世界と繋がる扉を開く。 日中は普通の客でにぎわう店も、深夜を回ると鎧を着た騎士、魔族の姫、ドラゴンの化身、空飛ぶ商人など、“この世界の住人ではない者たち”が静かにレジへと並び始める。 アルバイト店員・斉藤レンは、バイト先が異世界と繋がっていることに戸惑いながらも、今日もレジに立つ。 「袋いりますか?」「ポイントカードお持ちですか?」——そう、それは異世界相手でも変わらない日常業務。 貯まるのは「ミッドナイトポイントカード(通称ナイポ)」。 集まるのは、どこか訳ありで、ちょっと不器用な異世界の住人たち。 そして、商品一つひとつに込められる、ささやかで温かな物語。 これは、世界の境界を越えて心を繋ぐ、コンビニ接客ファンタジー。 今夜は、どんなお客様が来店されるのでしょう? ※異世界食堂や異世界居酒屋「のぶ」とは 似て非なる物として見て下さい

【完結】487222760年間女神様に仕えてきた俺は、そろそろ普通の異世界転生をしてもいいと思う

こすもすさんど(元:ムメイザクラ)
ファンタジー
 異世界転生の女神様に四億年近くも仕えてきた、名も無きオリ主。  億千の異世界転生を繰り返してきた彼は、女神様に"休暇"と称して『普通の異世界転生がしたい』とお願いする。  彼の願いを聞き入れた女神様は、彼を無難な異世界へと送り出す。  四億年の経験知識と共に異世界へ降り立ったオリ主――『アヤト』は、自由気ままな転生者生活を満喫しようとするのだが、そんなぶっ壊れチートを持ったなろう系オリ主が平穏無事な"普通の異世界転生"など出来るはずもなく……?  道行く美少女ヒロイン達をスパルタ特訓で徹底的に鍛え上げ、邪魔する奴はただのパンチで滅殺抹殺一撃必殺、それも全ては"普通の異世界転生"をするために!  気が付けばヒロインが増え、気が付けば厄介事に巻き込まれる、テメーの頭はハッピーセットな、なろう系最強チーレム無双オリ主の明日はどっちだ!?    ※小説家になろう、エブリスタ、ノベルアップ+にも掲載しております。

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

処理中です...