本気ですか?お義姉さま

たかはし はしたか

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お父様お戻りになられて、よかったわね、って笑うお義姉様は大物なのではないでしょうか。
ティーンになってから出来た義理の父の帰宅をそんなに喜ぶのはお義姉様くらいではないでしょうか。
なさぬ仲って言葉、ご存じですか?
結婚という制度のない平民育ちのおおらかさなのでしょうか。
それともさすがお義母様の娘と見るべきでしょうか。
悩むところです。
にこにこって顔に書いてありますわよ、お義姉様。
貴族はいついかなる時も感情で表情を変えるべきではないのですが。
何がさあさあですか。
治っていることを伝えていな買ったのは失敗でしたかしら。
もう少しお義姉様のことを聞き出したいなんて欲張るのではなかったかもしれません。
あわよくばロカやお義母様の情報も少し仕入れたかったのですが。
お義母様が夜会ように先日婚約者から貸し出されたという宝石は、隣国の筆頭公爵家の家宝という噂を小耳に挟んだのです。
お義母様の婚約者には確かに隣国につながる方もおられますが、確かその筆頭公爵家の姓はカルローカ。
偶然でしょうか。
商人が国境を越えるのはよくあることです。
偶然であってください。
お義母様がいらっしゃる前は、お父さまの補佐で忙しかった。
仕事にかこつけてちょっと遊ぼうとするお父様を監視もしないといけなかったし。
今はお義母様がしっかりサポートしてくださるお陰で、家のことお任せして自分の勉学に集中できます。
私にも父にも良くしてくれるお義母様。
むしろお父さまには勿体無いくらいの方だと思うのですが、時々耳にするお義母様の活躍が何とも複雑で。
お母様が亡くなってから、いつまでたっても気の休まる日々が来ないのはなぜでしょうか。
この家は私が婿を取って継ぐ予定なのですが、お義母様並みの伴侶を探そうとすると私はいつ結婚できるかわからない気がします。
それに、何となくですが、お義母様はお母様のお知り合いだったのではないでしょうか。
なんとなくそんな気がするのです。
でもねお義姉様、私は新生児でもないのです。
こんなに早くベッドに入れられても眠れません。
まだ朝ご飯が終わったばかりです。
食べてすぐ寝ると太るって、常識ですよね。
来月は婚約式があって、あのドレスを着るのです。
絶対婚約者のマリエール様より細いウエストを見せつけてやろうと思っているのです。
スタイル自慢のマリエール様に負けてはいられないのですよ。
男のくせにマリエールなんて名のって私より派手なドレスを着ようとする方に負けるわけにはいかないのです。
清楚かつ儚げを演出するには肥え太っているわけにはいかないのですよ。
毛布をかけないでください。
寝ないといっているでしょう。
意外と強引なところはお義母様譲りですね。





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